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2007-08-09 木 「社説--比べて読めば面白い」 南北首脳会談(朝日)

2007-08-09 00:01:00 | 「保存している記事」から

「社説--比べて読めば面白い」 朝日 毎日 読売 日経 産経 東京 西日本
2007年08月09日(木曜日)付 朝日新聞社説

南北首脳会談―大統領は世界を代弁せよ

 韓国の盧武鉉大統領が今月末に平壌を訪れ、金正日総書記と会談することになった。双方がきのう、電撃的に発表した。南北朝鮮の首脳会談は、7年ぶり2回目である。

 分断国家の最高指導者がじかに会って意見を交わすのは、両国間だけでなくこの地域全体にとって好ましいことだ。核問題をはじめ北朝鮮を取り巻く緊張が和らぎ、安定する。その流れを確かなものにし、国際社会が希望を持てるような会談にするよう強く望む。

 それにしても、金大中大統領と金総書記との、分断後初の首脳会談が開かれた7年前のような高揚感は、いまソウルの街にはない。

 その後、北朝鮮は核開発の道を突き進み、核兵器の保有を宣言し、核実験まで行った。国連安保理では全会一致で制裁決議が採択された。北朝鮮を支援する太陽政策を推し進めた韓国にとっては、はしごをはずされたも同然だった。

 そんな吹っ切れない思いがあるのだろう。加えて、あの時に総書記が約束したソウル訪問は結局果たされないまま、南の大統領がまた北に出向くという。

 野党はさっそく「時期や場所、手続きのすべてが不適切だ」として、反対する論評を出した。

 この時期に首脳会談を開くことにした南北双方に、年末に迫った韓国大統領選への思惑があるのは間違いない。

 再選のない盧大統領は、あと半年の任期を残すばかりになった。支持率が低迷する盧氏にとっては、歴史に残る業績をつくる最後の機会であり、世論の風を起こすことで大統領派の選挙を有利に進める狙いがあるのだろう。

 そんな盧氏は、北朝鮮には御しやすい相手と映ったのではないか。盧氏と会って融和政策への言質を取る。次に誰が大統領になろうと、基本的な路線の転換はやりにくくしておく。対米関係をさらに進展させるため、和解ムードづくりへの計算もしているかもしれない。

 思惑はさまざまだが、貴重な首脳会談の機会は最大限に生かさねばならない。私たちが最も期待するのは、核の放棄という6者協議の目標を、金総書記の口から直接に確認させることだ。

 7年前の共同宣言に欠けていた軍事面での緊張緩和も、今度はしっかりと協議しなければなるまい。

 双方は開催合意の発表文で「『わが民族同士』の精神」で平和と繁栄、統一への新たな局面を開くとした。

 それは結構なことだが、あまり「民族」ばかりにこだわられては困る。核兵器や弾道ミサイルの開発を見るまでもなく、すでに北朝鮮問題は「民族」の枠だけで解決できない深刻な国際問題なのだ。拉致という人権問題もある。

 盧大統領は米国や日本、中国、ロシアといった関係国とも事前に調整し、いわば国際社会の声を代弁する形で金総書記と話し合ってもらいたい。

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南北首脳会談 北朝鮮問題 弾道ミサイル 最高指導者 金正日総書記 韓国大統領
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