敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

三谷幸喜もビックリ!

2006年06月20日 | 東演
幕が上がろうとしているのにホンがあがってない、役者が来ない、プロデューサーが金持って逃げた…などドタバタする演劇作品は多い。そこから映画化されるものも多数だ。タイトルに名前を借りた三谷氏の『ショーマストゴーオン』などもその手のバックステージものの代表。
 つまりは実際にそーゆーことが多々あって、そーゆー作品が続々生まれてるんだろう。僕自身も遠い昔「観音芝居」って劇団にいた頃に、本番3日前に役者が一人いなくなって、仕方なく舞台に立ったことがある。実はパラータでも、劇団東演ではなく、貸し小屋としてのパラータでも、その手の事件は起きるのだ…。小屋入り前日「舞監と照明と音響いなくなっちゃったんですが」
                         
 パラータは小劇場にしてはタッパがスゴクあって(天井まで5m)、照明もコンピュータ打込卓なので、若いカンパニーだと手に負えず、紹介して欲しいなんてのはよくあるし、小屋入り直前にどこかのパートがどうしてもいない……くらいなら余裕のヨッチャンだが、揃って全部いないというのはなかなか豪快だ!
しかも小屋に丸投げ?(ま、自力で頑張ったが無理で一縷の望みの問い合わせだったのかもだが…)。不幸中の幸いは、小屋入り初日を元々稽古に取ってあり、また芝居自体は固まっていたので、その月曜に集まったスタッフが稽古見て、各パートが動き出すの図…。照明が一番酷で、演出の意向を聞きながら初見でプランニング…。美術と音響はプランはさすがにあって、ただその舞台に必須の紗幕はじめこまごましたテープ類まで一切手配されてなく、音響は音響でやたら手数が多い(きっかけがたくさんあること。例えば、曲を流すと同時に効果音を消し、そのあと始まる戦闘シーンに合わせて爆発音や銃声を入れる…みたいな)、いえばどのパートも大変なのだが!!
 で結局は何とかなったのだ。僕はただ困り果てた電話を受けて思いつく限りのスタッフに当たっただけ……。いやホントそれだけなのだ。が、しか~し、普通休んでる日曜にたまさか事務所にいたから良かったのであって、前日の、小屋入りまで22時間ってタイミングで電話を取ったというのが奇跡の始まりであるのは事実だ。自慢ではなく。その後スタッフが固まる頃には日もとっぷりくれていた…。恐らく、奇跡の(つまりはすげえ面白い芝居の)きっかけの部分に出くわすことってことが、制作の仕事のひとつにある、と思うのだ。無茶苦茶謙虚な振りをして言えば…。
                           
コメント
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