知って得する!トリビアの泉
■コレがあったら、生活が、楽しくなる商品を、紹介しています。
■身近な出来事や、最近のニュースを面白く書いています。 ■ブログを探すには、人気blogランキングへ をクリックして下さい。
 



 暑い時分には、塩味はやや濃いめで、酸味も強めが望ましい。これは勝手な好みでしかないが、料理に味の加減はつきものだ。足す引くだけではなく、割ったり掛けたりもする四則演算の舞台である。

 料理をすると「脳」が鍛えられる、という記事が本紙に載っていた。料理を習慣づけると、前頭部の血流が良くなり、判断したり計画を立てたりする脳の機能が上向くそうだ。材料を、加減乗除で思い通りの姿と味に仕上げる。難しい課題に挑むことに通じる気はする。

 帝国ホテルの総料理長として活躍し、84歳で亡くなった村上信夫さんは「料理は腕で作るのではなく、頭で作るもの」と書いている(『村上信夫のフランス料理』中央公論社)。波乱に富んだ人生を思えば、「頭で」の意味合いは、そう単純ではなさそうだ。

 東京・神田の大衆西洋料理屋に生まれたが、両親を早くに亡くした。小学校に通えたのは6年生の2学期までで、3学期からは洋食屋で働き、仕事の合間に登校した。卒業はしたが出席日数が足りず、ひとりだけ卒業証書をもらえなかった。

 67歳の時、NHKの番組で、母校の小学校の子供たちにカレーづくりのコツを教えた。お礼にと校長先生がくれた卒業証書に、「昭和九年三月二十四日」と書き込んだ。「卒業証書をもらえない卒業式の日付を私は半世紀あまりも忘れたことがなかった」(『週刊朝日』)。

 フライパンのような丸顔と笑顔が魅力的だった。その風貌(ふうぼう)のようにふくよかな味の世界には、ちょっとしょっぱい人生の味加減が利いていたようだ。

 料理をすると脳が鍛えられと言う話から、 84歳で亡くなった帝国ホテルの料理長の話へとバトンタッチ。話の切り替えは、興味を持続させるために有効である。

帝国ホテル村上信夫のフランス料理

柴田書店

このアイテムの詳細を見る



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )



« 調査委員会が... 今日は忘れて... »
 
コメント
 
 
 
ご無沙汰しております。 (えつ)
2005-08-06 20:34:54
料理は頭で作る・・・ですかぁ。

一主婦ですが、思い当たる節も。

毎日の献立に苦悩する日々であります(苦笑)
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。