Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

電影少女 Video Girl Ai

2007-01-17 | 映画(た行)

■「電影少女 Video Girl Ai」(1991年・日本)

監督=金田龍
主演=大沢健 坂上香織 保坂尚輝 浜口ひろみ

 白状する。僕は坂上香織のファンだ。でも正直なところ脱いでから好きになったし(恥)、とどめは「ウルトラマンコスモス」のシノブリーダーだった(汗)。真弓倫子共演の「卍」やら「ヤンママトラッカー」シリーズやら主演作を探しては近頃よく観ているのだ。彼女が演じてきた気丈な女性たち。そのかっこよさもあるんだけど、なーんか包み込むような母性としなやかな女性の強さを感じる。写真集こっそり買っちゃおうかな。しかし、僕は坂上香織がアイドルだった頃をほとんど知らない。「キテレツ大百科」のエンディングテーマだった「レースのカーディガン」くらいしか歌も知らない。今頃になって、じゃアイドルしてた頃の映画を観てみよう・・・という気になったのだ。長い前置きだな。

 「電影少女」は少年ジャンプで連載していたコミックが原作。我が生涯で最もコミック離れしていた頃だから読んだことがないが、原作の雰囲気はこの映画を観る限りよーくわかる。女の子に「好き」と言えない主人公洋太は、片想いのもえみチャンが親友のタカシのことを好きだと知り、落ち込んでいた。帰りに初めて目にしたレンタルビデオ店で「なぐさめてあげる」と題されたビデオを手にする。再生するとテレビ画面から不思議な少女あいがやってきた。恋を成就させようと努力してくれるあい。洋太は男言葉でまくしたて、世の中のことを知らないあいに振り回されるが、次第にあいに恋心を抱くようになる。そしてあいも愛情という感情を初めて感じることに・・・。だがその感情はビデオガールとしては持ってはならないものだった・・・。

 主人公大沢健のファッションに80年代の香りを感じてしまうなぁ・・・。それはともかくビデオのパッケージには「やさしくておしとやか・・・」とあったのに、実際に姿を現したあいは一人称で「オレ」を使う。世間のことは何も知らないから静かな喫茶店で「セックスって何だ?。今度やってみるか?」などと言う。坂上香織の啖呵(たんか)を切るような台詞の数々が、舌たらずなしゃべりなもんだから、なんとも言えずきゃわいい。でも10数年後にこういう台詞をもっとビシビシ決めるようなヤンママトラッカーになるなんて、誰も想像してなかったろうな・・・。保坂尚輝演ずるタカシが妙にかっこいい。「初めてのキスは大事にするもんだぜ」なかなか言えないぞ。この手のファンタジーって、現実離れした状況をいかに自然に登場人物が(観客もだが)受け入れるかが、映画の巧さだと思う。突然テレビ画面の女の子と会話するのも、突然「もえみとつきあえ」と言ってくる知らない女の子をタカシが「お前誰?」とも言わないのもちと強引ではある。それでもラストは素晴らしい。あいとの記憶を消去される運命だが、洋太は「忘れたりするもんか!」と叫ぶ。おーっ「エターナル・サンシャイン」みたいじゃん。けっこう好きだ、この映画。それにアイドル坂上香織もよかった。僕はこれからも坂上香織を応援します。よし、まずは香港映画に主演した「紅蜘蛛女」だ。(ギャップが激しい・・・笑)。

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