Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

君の名は。

2017-11-24 | 映画(か行)

■「君の名は。」(2016年・日本)

●2016年日本アカデミー賞 脚本賞・音楽賞
●2016年LA批評家協会賞 アニメーション賞
●2016年ブルーリボン賞 特別賞

監督=新海誠
声の出演=神木隆之介 上白石萌音 長澤まさみ 市原悦子

主人公の二人が入れ替わるというストーリーは、古くは80年代の「転校生」から、
最近ならNHKドラマ「さよなら私」、
韓流ドラマ「シークレットガーデン」まで、数多く使われてきたもの。

本作では大きな隔たりがある、まだ見ぬ二人が入れ替わるストーリーで、
その理由にも強い説得力があり、これまでの入れ替わりものとは違う味わい。
冒頭から最後までこの映画に圧倒されるのは、
何よりも背景や作画、台詞に頼らない部分が雄弁だということ。

ちょっとしたエピソードにも、
今のニッポンが抱える悲壮感や大人の事情といった背景が感じられる。
練られた脚本だな。
これは小説の行間を読む感覚だ。

そして日本の伝統や言葉の響きを大切にするその感性の素晴らしさ。
未見だが監督の前作「言の葉の庭」は万葉集が重要な要素になってるらしい。
「君の名は。」では、日本語の"たそがれ"をめぐるエピソードが印象的だ。
英語圏ならこれをtwilight zoneの超常現象と片付けるところだが、
これがとてつもなく切ない距離感に変わる。

言葉の雄弁さと映像の雄弁さが共存する見事な秀作。
観てよかった・・・。

「君の名は。」予告


「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション
田中将賀

東宝 2017-07-26
売り上げランキング : 72

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ブログランキング・にほんブログ村へ 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日のBGM 遺伝/斉藤和義 | トップ | ミニミニ大作戦 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。