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沿岸部社協VC職員をつなぐ“あいのり”プロジェクトを実施しました~その2

2011年05月08日 | 災害関連
前置きが長くなりましたが、このプロジェクトを実施したのは大型連休最終日の5月8日(日)のことです。
当日の様子を時間軸に沿って説明します。


09:00 
本会職員竹内がドライバーとなり、仙台市社協(福祉プラザ)で早川副所長をピックアップ。“あいのり”プロジェクトがスタートしました。
県内最南端の山元町社協は不参加との報告があったためまず亘理町を目指しました。

10:00 
亘理町災害VC(亘理町武道館)で佐藤ボランティアコーディネーターと涙の再会。ピックアップして隣の岩沼市を目指します。

↑亘理町災害ボランティアセンターに掲げられていた応援メッセージ幕。

10:45 
岩沼市災害VC(岩沼市社協)を訪問。小菅主事と再会、整然と運営されている岩沼市災害VCに感銘。小菅主事も交えて名取市を目指します。

11:30 
名取市災害VC(名取市民体育館)で佐々木係長をピックアップ。名取市災害VCの皆さんに見送られ仙台を目指します。

車中、昼食休憩等で、3.11から今までの経過を話し合い情報交換を図りました。
それぞれが抱える深い悩みや辛さを分け合い、これまでのお互いの頑張りを労いあいました。
国道沿いのとんかつ屋さんで昼食休憩を取ったとき、ある職員は、
「震災以来初めて町の外に出た。こんなふうにお店が開いてるなんて知らなかった」
と告白しました。
この時期沿岸被災地以外はすでに飲食店などが復旧していたのでまるで浦島太郎のような発言なのですが、これこそが昼夜を問わず現場で一身に被災者のために働き続け、被災地に釘付けになっていた職員の本当の言葉でした。
現場は違えど、皆同じような絶望的な津波被災地の只中で現場から逃げず目を逸らさずに向き合い続けてきたことを物語っていました。

13:00
仙台市南部津波災害VC(若林区荒井土地区画整理地内)視察。

13:20
仙台市北部津波災害VC(宮城野区宮城野体育館)視察。

14:00
多賀城市災害VC(多賀城市社協)視察。菊地専門員、県社協大和田氏から話を伺いました。その後お二人とは七ヶ浜町で落ち合うことにしました。

14:45
塩釜市災害VC(塩釜市社協ヘルパーステーション)到着。斑目専門員は情報交換会に不参加とのことで陣中見舞いのため訪問しました。

15:15
最後の訪問地の七ヶ浜町災害VC(七ヶ浜町社協)では星事務局長さんが待っていらっしゃいました。

15:40
七ヶ浜町災害VCの前に建設されたボランティアきずな館にて情報交換会を行いました。

参加したのは8社協8名の職員に、レスキューストックヤードから栗田代表と浦野理事の2名。計10名でレスキューストックヤードのお二人からアドバイスをいただきながらこれまでの課題やこれからの展開について意見交換をしました。
また、これからは被災地を支える社協職員同士が気軽に連絡を取り合える関係がより必要になってくるため、情報交換や悩み相談がしやすいように、個人の携帯番号やメールアドレスの交換を行いました。

17:15
ミーティングが終了したのは夕方でした。

集合写真を撮り七ヶ浜町出発。以降逆ルートをたどり随時解散をしました。
参加した皆さんからは、とても貴重な機会となった、たった一日でも外に出られ、仲間と話が出来た事は有意義だった、仲間がいることの心強さを感じたと好評でした。
その一方で、また明日から始まる格闘の日々を思い、少し気分が沈み気味になることも。
また皆で頑張ろうと励まし合いそれぞれのまちで別れました。

19:30
全ての日程が終わったのは夜でした。


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今回、本会でこの“あいのり”プロジェクトを実施してみて、災害VCによって運営も課題も千差万別だということがわかりましたが、いずれの職員も震災以降現場に釘付けになっており、メンタル的にも辛い状態がずっと続く中で柔軟な思考がしづらくなっていました。
方向を見誤らないためには客観的な視点が不可欠であるため、今後もこのような外部とのつながりの場を設けていくことで自分たちのセンターが今どこにいるのかを見定めることができ、心機一転することができるのではないかと感じました。
また、支援者同士の摩擦により不満、不信感を持つ災害VCが出てきています。それと同時に災害VC内の人間関係も難しくなってきていました。
支援社協職員がクッション役として間に入ることでスムーズに話が進む場合があるため、潤滑油になったりつなぐ糸になったり歯車になったり状況に応じた多様なかかわりを担う必要があると感じました。


被災地において本会ができることはたかがしれているのかもしれません。
しかし、鷹の目で状況を把握し、虫の目で課題に対応するという『視点』は、被災地から少し距離を置きかつ複数の社協を支援した本会だからこそ持てたのではないか、と考えています。
これからも被災者・被災地のためにできることを考え、実行していきたいと思います。

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