タバコの死骸と灰の階段

出勤前にトホホレベルの高い事件が起きた。これは事故ではない、事件だ。

事件は出勤前のコンタクトレンズをつけている最中に起きた。

ガコーン!!カーン!…カン!カン!ゴテッ!…カン!カン!バコン!!

激しい音が背後で聞こえた。振り返らずとも僕には何が起きたのかが分かった。分かってはいるのだけれど、いちいち推理してみた。

どうやら何かが落ちたようだ。落ちたものはおそらく金物、金属的なものであろう。落ちた後は、階段をひたすら転げ落ちていって一番下まで大破。階段の上に置いてあった金物と言えばお気に入りのオレンジ色の吸い殻入れだ。
そうなると、落ちただけではなく、中に溜まっていた吸殻が散らばっているに違いない。片付けは大変面倒臭い気がするし、部屋が臭いのは気のせいではない。

吸い殻入れが落下する音と同時に、バタバタバタと勢いよく走り去る何者かの足音も聞こえた。おそらく犯人の足音であり、間違いなくキャロルが逃げる足音だ。

キャロルとは部屋で飼っている愛猫(♀)の名前である。

タバコは外での格好つけなので、部屋ではほとんど吸わない。それがかえって悪い結果を生んだ。吸い殻入れの中には数ヶ月間も放置されている吸殻がたまっていたのだ。

コンタクトレンズも両目装着が完了し、視力の戻った目で階段を見下ろすと、想像以上に散らばった吸殻と灰たちに目が飛び出そうになった。幸いコンタクトが抑えてくれたので目は飛び出なかったわけだが('〇';)


タバコの死骸と灰の散らばったデッドストリート。「うぁぁっぁぁあぁっ！」と狂気になったが、「ここはひとつ冷静になって、掃除をする前に写真でも撮りましょう、せっかくなので。」「何がせっかくだ、まったく!!」とひとり淋しく呟いて3枚写真を撮った。ついでに犯人の反省している写真も撮ろうと思ったが、完全に姿を隠してしまっている。

「ったく、飼い主の顔が見てみたいもんだ(-.-メ)」

今日の記事のネタはこれでキマリ!ニヤリ!とポジティブに考えつつも、吸殻と灰の臭い、いわゆるけむいヤニ臭さではなく湿った感じのヤニ臭さで気持ち悪くなってきた。まずは換気だ。…と思って窓を開けようとすると、ちょうど雨が降り出した。

窓は開けられないし、出勤前の雨、鬱。

「どんだけ～」と呪いの雨を愚痴りながら、掃いて拭いてお掃除。トホホの宿命は一生付きまとうのかしら、トホホ～。


(´Д｀) =3



「ちょい悪の秋 -オレンジの吸い殻入れ- 」(2008/9/10)
　http://blog.goo.ne.jp/taira1216/e/8339d0dd3cc7b8efce323729b1932717
　↑俺んちオレンジ推進委員会の会長の僕が「ちょい悪」を気取って買った吸い殻入れのお話。今回、こいつが落ちた。いや、キャロルに落とされた(-""-;)