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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

R7,271K,7-11

2017-05-12 00:12:21 | 秋田の地理
秋田市の南西部と北部を結ぶ秋田県道56号線の一部区間は「新国道」と通称される。
1974年まで(茨島交差点以北)は国道7号線であり、その一世代前の国道であった旧国道に対して新国道と呼ばれたのが、県道移管後も続いていることになる。
現状では、正確には旧国道が「旧旧国道」で新国道が「旧国道」、あるいは現在の7号線を「新新国道」としないといけない。

今春、秋田魁新報秋田市地域面で7回に渡る「秋田市裏ガイド」という連載があり、その第1回(4月20日付)で新国道の由来と区間の定義を伝えていた。区間については、山王十字路以北とするものと、茨島交差点以北とするものがあるが、市民には前者のほうが一般的といった論調だったはず。
その記事では、秋田県庁の建設部道路課へインタビューしていた。秋田県庁の組織は分かりにくいのだけど、新国道を直接管理する、県庁裏にある出先機関である秋田地域振興局建設部道路課ではなく、本庁の道路課が取材先らしい。「課の職員たちの感覚では、山王十字路以北を新国道とするほうがしっくりくる」みたいな(正確な言い回しではなくうろ覚えです)回答だったけれど、そこは「我々秋田県庁が心をこめて維持管理している道路です。新“国道”などと呼ばないで!」と言ってほしかった?!
私見だけど、さらに拡大解釈して、2005年【15日訂正】2003年に移管された茨島交差点以南、秋田大橋・新屋・浜田・7号線接続点までを新国道とすることもできるのではないだろうか。合意形成というか使用例は皆無だと思うけれど、「元国道7号線だった」ということが明確で、すっきりするような気がする。【12日追記・でも旧国道に対しての新国道という本来の意味からすれば、かえってややこしいか。茨島以南では割山~雄物新橋~新屋表町の羽州浜街道が旧道に相当するが、そこを旧国道とは呼ばないので。】


さて、ここから本題。山王十字路以北の狭義の新国道。
かつては一面田んぼの中で、1965年までは道路の東隣を秋田市電が並走(この区間は、路面電車ではなく線路が独立していた。宮島方面の広島電鉄のような構造を貧素にした感じ)し、おそらく1950年前後だと思われるが、道路に飛行機が不時着したこともあったとか。
今はそんなことがうそのように店舗が立ち並び、その裏に家並みが続く。

そのうち、八橋新川向(やばせしんかわむかい)、新川向交差点北側の西側沿道。
向かい側は泉と保戸野の境界付近
パチンコ屋とセブン-イレブンが敷地を共有している。
キャスター付きの小さいセブン-イレブンの看板の手前。
黄色いものが埋め込まれている
ところどころ欠けており、薄れつつある文字で「271」とある。
これは何?

「キロポスト」のようだ。
鉄道や道路において、起点からの距離を示す表示のことで、1000メートルごとなど一定間隔で設置される。国土交通省では「地点標」とも呼ぶ。

「271」とあるからには、271.0キロ地点を意味しているはずだけど、県道56号線の総距離はわずか30キロ弱だから、それはない。そもそも、秋田県はキロポストを設置するような面倒なことはしないでしょう(←偏見)。
ここで、この道が「新国道」なのを思い出そう。
国道時代、7号線の起点である新潟市から271キロってのは、あり得るのでは?

国土交通省では「道路基準点案内システム」というサイトを提供しており、直轄国道のキロポストの設置箇所を地図上で調べることができる。
さすがに昔国道だった区間は対象外だったが、現在の国道7号線を調べると、271.0キロポストはここのほぼ真西に位置していた。(現在の271キロポストについては後述)

現在の国道のキロポストでは、色は同じく黄色ながら、数字を書いた金属板を棒に付けて設置するのが一般的。しかし、昔はこのような形状のものを埋めこんだキロポストが使われていた(今もそれなりに残ってはいるようだ)。
したがって、「新国道が国道だった頃の271.0キロポストが、県道になった今も残っている」のはほぼ間違いないだろう。


でも、ちょっと不可解な点も。
セブンイレブンの看板が置かれ、キロポストが埋まっているのは、道路から見て縁石より外側の民地部分。キロポストは道路上に設置されるものであって、民地にあるのはおかしいのではないか。
道路拡張や歩道改良の工事がされた時、なんだかよく分からない物体だと適当に埋め直したとかだろうか…
そのおかげで、土地所有者はジャマだけど無下に撤去することもできず(セブンイレブンの看板がないと、つまずいたり車がぶつかったりしそう)、秋田県は「こんなもの設置した覚えはない」と関知せず(今となっては関知できない?)、残っているのかもしれない。
 
あと、このキロポストは三角柱で、新潟の方向を向いた2面には「271」と書かれ、残りの面には「H6」と小さめに書かれている。
いくらなんでも「平成6(1994)年」という意味ではないでしょう。1974年以前に設置されていないとおかしいから。

移管後もキロポストが残ることは、全国的にたまにあるようではあるけれど、この271.0キロポストは、新国道が国道だったことを物語る、数少ない名残りである。


さて、現・国道7号線の271.0キロポスト。
道路基準点案内システムに加筆。左の緑の◯が現271キロ、右上の緑の●が上記旧271キロ
道路基準点案内システムで調べると、いわゆる臨海バイパス、草生津川にかかる橋の手前(臨海十字路・新潟寄り)にある。ちなみに橋は「勝平橋」だそうで、ここが「勝平」ってのは違和感。
新潟側から。奥のドームは秋田市立体育館
この区間は、100メートルごとにキロポストが設置されているが、金属板の100メートル刻みのキロポストのほうが後で設置されたようできれいで、1キロごとのキロポストのほうはやや古くて文字が薄くなっていた。
臨海営業所や県立プールへ行くバスの「八橋下水道終末処理場前」停留所のところ、歩道の車道寄りに腰より高い立派なもの設置されていた。
薄れているけど「新潟から271km」
キロポストは起点からの距離を示すためか、路肩のキロポストは起点から来る下り車線側だけに設置されていた。
中央分離帯には、別の距離表示が両面向きに設置されている。
これも「新潟から271km」

そして、ここにも、パチンコ屋(新国道とは別)とセブン-イレブン(秋田臨海店)がある。
R7の271km地点の7-11
かつての国道7号線も今の国道7号線も、271.0キロ地点にはセブン-イレブンがあるのだった。
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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2017-05-12 00:39:53
そういえば、将軍野の新国道にも黄色のキロポストが残っていました。
丸亀製麺があるところで、同店が建つときにいつの間にか無くなりました。
道路遺産 (FMEN)
2017-05-12 23:14:26
これは立派な道路遺産だから残してほしいです。
上にもある丸亀前もなくなりましたし。
市外だと象潟の小砂川でも見たような。
現道のですが、一時期あのデザインが主流でしたが最近更新でむかしのに戻されつつあります。
あと、新国道には100mポストもあちこちに埋まっています。

13は福島から300でまだ仁井田なので、実は福島よりも新潟のほうが近いんです。
コメントありがとうございます (taic02)
2017-05-15 00:14:03
>Unknownさん
ここからちょうど3キロ、274キロポストだったわけですね。
状況によっては撤去されてしまうこともあるのですね。

>FMENさん
それなりに残っているのでしょう。ひっそりと。
国交省は設置するのはいいけれど、デザインはあまりこだわりがないのでしょうか。一般向けには意味が明確に分かったほうがいいし、管理上は存在と数字が目立ったほうがいいし、両立させてほしいです。
鉄道でも、東京へは奥羽本線よりも羽越本線回りのほうが少し近いです。かつては、奥羽本線に乗っても途中下車しなければ、羽越本線経由の運賃が適用される特例がありました。
ちなみに、奥羽本線で福島から300.0キロ地点が、手形陸橋の真下です。ミニ新幹線化で直通運転はできないですが…

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