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闇サイト殺人事件
闇サイト殺人 1人の死刑を破棄
(2011年4月13日 東京新聞)
名古屋市で二〇〇七年八月、会社員磯谷(いそがい)利恵さん=当時(31)=が三人の男に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」で、強盗殺人などの罪に問われ、一審で死刑判決を受けた無職堀慶末被告(35)と無期懲役とされた無職川岸健治被告(44)の控訴審判決が十二日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は「利欲目的のみで何の落ち度もない被害者を殺害した残虐な犯行で社会的影響も大きいが、死刑選択がやむを得ないほど悪質とは言えない」として、両被告に無期懲役を言い渡した。
殺害された被害者が一人の事件で、死刑を選択するか回避するかが焦点だった。一審で死刑判決を受けた元新聞セールススタッフ神田司死刑囚(40)は控訴を取り下げ、死刑が確定している。
〇九年三月の一審名古屋地裁判決は、インターネットのサイトで集まった匿名性の高い集団による犯行である点を重視。この種の事件は発覚や逮捕が難しく、川岸被告の自首が事件の解明に寄与したとして、川岸被告のみ極刑を回避した。
下山裁判長は「ネットを通じて知り合った素性を知らない者同士の犯行は、意思疎通の不十分さから失敗に終わりやすく、メールの履歴などで発覚が困難とも考えがたい」と指摘。「他の強盗殺人などと比べて過度に強調するのは相当ではない」と述べ、一審の判断を否定した。
堀、川岸両被告には、拉致した女性を殺害するという神田死刑囚の提案に応じた面があり、当初から残虐な殺害計画があったわけではなく、両被告に矯正可能性がある点も挙げ、極刑を回避した。
検察側は控訴審で「一審は自首を過大に評価した」として川岸被告も死刑にするよう主張。堀被告の弁護側は死刑回避、川岸被告の弁護側は有期懲役とするよう求めていた。
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