ひっさびさのツィゴイネルワイゼン

『ツィゴイネルワイゼン』

1980年

製作：荒戸源次郎（1946年10月10日 - ）３４歳
監督：鈴木清順（1923年5月24日 -） ５７歳
原作：内田百﨤1889年（明治22年）5月29日 - 1971年（昭和46年）4月20日
脚本：田中陽造（1939年5月17日 - ）４１歳

青地豊二郎：藤田敏八（1932年1月16日 - 1997年8月29日）４８歳
中砂糺：原田芳雄（1940年2月29日 - 2011年7月19日）４０歳
中砂園、小稲（二役）：大谷直子（1950年4月3日 -）３０歳
青地周子：大楠道代（1946年2月27日 -）３４歳

Zigeunerweisen 「ツィゴイネルワイゼン」　Trailer　予告編

本当にひさしぶりの鑑賞
今回はi-podで３日ほどかけまして

こんな映画でしたっけ？
この映画を映画館で見たのは２０歳の時で　多分あの娘さんと
当時はショッキングでした　シュール好きやったし　こんな日本映画を見るのは初めてやったし
「スゲー　スゲー」と感動しまくっとったんは覚えてます

当然その流れで　原作本の「サラサーテの盤」と「冥土／旅順入城式』を読み　内田百﨤スゲースゲーと

そして５０歳の今観てみると　当時の感動は全く蘇ってこない「へぇ～２０歳の自分はこーゆーのに感動しまくっとったんや～」と
人間の趣味嗜好は変わっていくもんです

かと云って　つまんない映画かとゆーと　そーゆーことなくって
ラストにかけての内田百﨤独特の不穏ホラー感のたたみ込み方は　鈴木清順にしかでけへん技・巧
一応　１９８０年当時の皆さんの年齢を　記述しときましたが　鈴木清順５７歳の仕事だっせ　これは凄いね
よくもこんな思い切ったことをまぁ・・・・
欲を云えば　めくらの三人衆は無しで　最初の赤い蟹の特撮は無しで　していただければ　ずいぶんとすっきりするのですが

死んだ主人の貸していたドイツの原書を返せとかツィゴイネルワイゼンのレコードの行方はオマエの嫁が知っとるだろーと
なんべんもなんべんも不気味な子供（トヨ子ちゃん）を引き連れてやってくる大谷直子さんは素敵
『信子とおばあちゃん』は欠かさず観てましたのよ
そして大楠道代は一生小悪魔　小悪魔ライフワークの微笑みが素敵
眼球舐める時は原田芳雄さんはもっと我慢せんとアカンと思いました　野人やねんから
あと　藤田敏八は日本一台詞が下手糞なのに日本一カッコイイ男優さんでやんす　煙草吸い過ぎやろ
と二人とも　もーお亡くなりなのですが
多分　トヨ子ちゃんに連れていかれたんでしょう

ジャンル分けには困る映画でしょうな　芸術映画とゆーほど堅苦しくないし　ホラーとゆーほど怖くないし　不思議ちゃん映画とゆーほど可愛いらしくない
一応文芸映画とゆーことにしときゃ～ええんでしょうか　なんだ文芸って？
おっとっとアマゾンさんではどえらいお値段になっとる　このDVDは廃盤にしとくのは　日本文化としてマズイんやないすか
幻想とか耽美とかゆー言い方をされる方が多いかと思われますが　極めて現実的な作業の積み重ねだったんだなーと　感心はしました

皆さんもトヨ子ちゃんに入城させてもらいましょう　台詞は今時の優秀な子役さんたちに比べるとおそろしくド下手糞ですけど

サラサーテの盤　　ちくま文庫は高いん

	鈴木清順 プレミアムボックス [DVD]
	クリエーター情報なし
	パイオニアLDC

	ツィゴイネルワイゼン [DVD]
	クリエーター情報なし
	パイオニアLDC

	サラサーテの盤―内田百けん集成〈4〉 (ちくま文庫)
	クリエーター情報なし
	筑摩書房

	冥途・旅順入城式 (岩波文庫)
	クリエーター情報なし
	岩波書店