ヘンリー・ダーガー展〜アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く「非現実の王国で」
ラフォーレミュージアム原宿
本日のメイン・イベント「ヘンリー・ダーガー展」を渋谷のフェルメール「地質学者」をこなしてから出向く
この会場も朝から 来場者がテンコ盛り
色んな説明を読みたかったが あまりの人の多さに諦めて作品鑑賞に徹することにした
ヘンリー・ダーガー(Henry Darger, 1892年4月12日 - 1973年4月13日)
ヘンリー・ダーガーと他の絵描きさんたちとの一番大きな差は「他人に見せる」ってことを前提に描かれていないとゆーことでして
見せ方とか そーゆーのは ヘンリーさんの範疇ではなく それを発掘した人とか 展示する人の仕事になってきて
ええっと何を言いたいのかっつーと 絵は紙の裏と表の両方に描かれているらしく 展示に困ったんではないでしょうか
裏・表も見えるよーに工夫を凝らした展示方法に まず大変だったですねと恐縮する いや 実にあっぱれな展示方法です
まさか ヘンリーさんも 日本の原宿で こんなして 展示されるなんて夢にも思わなかったでしょーに
とにもかくにも 他人に見せることを前提としていないので なんとゆーか ざっくばらんとゆーか 天然とゆーか 部屋着感覚とゆーか
気取っていないにもほどがあるっつー鉛筆の線とカーボン紙で写されたと見れる力技のアナログな線と
水彩の色面と いろんなことのぞんざいさ
そのどんだけぇ~なぞんざいなブツのひとつひとつを大切に大切に展示している 作者の意向と取り扱い者の温度差がね 面白いっす
っーか 作者の意向とゆーのが よくわかんない人で いや本人的には 自分のためだけの物語を構築されているんでしょうが
何が何やらさっぱりわからない とっちらかった感じと 大量のキュートで繊細かつ乱暴なスケッチの数々
おみやげに買って帰った 「HENRY DARGER’S ROOM 851 WEBSTER」つーヘンリーさんの 居なくなった部屋の写真集で
どんな様子だったのか 想像するしかないが
とにかく 他人に 発表することを前提にしていない 自分だけの世界で
このやうなものを構築していく天然エネルギーとゆーもんは想像を絶するもんがあります
さすが アウトサイダーのリーダー(当然本人はそーゆー意識はゼロですが)
HENRY DARGER'S ROOM | |
クリエーター情報なし | |
IMPERIAL PRESS |
ヘンリーさんに関しては 色んな方面の方々が絶賛しておられて
いろんな感想や意見や批評などがあると思うので 今さら 自分ろくなことゆえへんのですが
今まで 印刷物や ネット画像で想像するしかなかった ヘンリーさんの天然の実筆が見れて 色んなもんが腑に落ちました
百聞は一見にしかずとゆーか 印刷物(複製)ではわからない生身の触感が伝わってくるのです
いかれた爺の内向具合と繊細さとゾンザイさと乱暴さと 観れば観るほど 謎が謎を呼ぶ 無意識の海 形而上の楼閣
この孤高にもほどがあるどんだけ~ぶりは ものごっつい内圧力があり 決して痛痛しくはないもんでした
痛痛しいと他人が感じるのは余計なお世話です
この膨大大量の表現の山は 他人とのコミュニケーション能力を最重要課題とするわたくしたち凡庸な一般市民に反省を促す題材だと痛感いたしました
非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎
勤勉なる引き篭もり 「非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎」
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ジェネオン・ユニバーサル |
Vivian Girls ! ヘンリー・ダーガ 「非現実の王国で」が到着
キュート!キュート!キュート!・・・ヘンリー・ダーガ
ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で | |
クリエーター情報なし | |
作品社 |
こないだ書かれてたフィッシュルのインタビュー面白そうだと思って図書館にリクエストしたんですが、東京のどこの図書館にも所蔵がないという信じられない回答が届き。かなしいです。
それにしてもダーガーです。
フィッシュルももっと評価された方がイイと思いますが(プロの絵描きさんだし)
ヘンリーさんは見逃すと後悔すると思います
明日までですし・・・