狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

「軍民一体化」の意味変更!宮村幸延氏の映像

2009-08-23 07:16:46 | ★米兵事件


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前稿の補足説明です。

座間味村援護係り宮村幸延氏押印自筆した「侘び状」には次のように明記されている。

「遺族補償のためやむを得ず隊長命令として申請した」と。

これには二つの意味がある。

①沖縄タイムスにとっては、「隊長命令論」の崩壊であり、

②座間味村にとっては、「死亡者・梅澤氏」の署名偽造と偽印章を利用した「公文書偽造」そして「公金横領」を公式に認めることである。

「侘び状」の問い合わせに驚いた村長と宮村氏が「泥酔云々」の言い訳を考え出し、「侘び状は無効」の判決を得たことを書いた。

「梅澤隊長は不明死」したと思って、長年「隊長命令」の署名捺印を偽造し「公文書偽造」を続けていた、宮村氏は梅澤氏が生存していたことに気が動転し、「侘び状」を書いて詫びたが、後にことの重大さを村長や沖縄タイムスから聞かされ、必死になって「侘び状」の無効を訴え続けた。 

村ぐるみの「犯罪」を隠蔽するため、「泥酔させられて書いたので覚えていない」と死ぬまで言い続けた宮村氏。

その映像がここで見ることが出来る。⇒TBS 080416(ニュース23)沖縄集団自決

村を救うために病床で必死に抗弁する宮村氏の姿は、立場を超えてお気の毒に思える。
 
                    ◇
沖縄慶良間の集団自決論争が途中から参入した人にわかり難いのは、証言や使用語句の意味が右往左往でクルクル変わることにある。
 
読者の理解を容易にするため、大雑把に二つの立場を次のように分けてみた。
 
A・ 「軍命なし派」、「原告側」、「右派」
 
B・ 「軍命あり派」、「被告側」、「左派」
 
係争中の集団自決には多くの体験者、学者、研究者が証言しているが、主としてBの左派の側に証言の転向や使用語句の意味変更が多く見られ、問題を複雑にしている。
 
前稿で引用した梅澤氏の宮城初枝氏、宮村幸延氏、座間味村長に関するその発言には、その時点では彼らは「軍命なし派」で梅澤氏の立場を支持してくれるものと信じている様子が見られる。
 
梅澤氏はこう発言している。
 
「村長さん、宮村幸延さん、立派な人ですよ。それから宮城初枝さん、私を救出してくれたわけですよ、結局ね。ですから、もう私は、この問題に関して一切やめます。」
 
                  ◇
大阪高裁の判決で原告側は敗訴したが、最重要争点である「両隊長の自決命令」については証明できず、事実上隊長命令説は否定された。
 
隊長命令が否定されると、被告側は「隊長命令の有無は問題ではない」などと論点ズラシを始めているが、
 
個々の隊長命令はともかく、軍の大方針が「自決命令」だという極めて乱暴な論がまかり通り、それを示す「軍官民の強制共死の大方針」という合言葉が新聞を飾っていた。
 
だが、現代史家秦郁彦氏が発掘した第32軍の「南西諸島警備要領」の英訳文書により、住民は玉砕を避け安全地域に避難させるのが軍の方針だったことが確認され「軍官民共生共死」の合言葉も今では死語となり、最近の宮城晴美氏の論文からも姿を消している。
 
裁判が提訴される3年前、「軍命あり派」にとって「軍民一体」は、「軍命なし派」が援護法適用のため捏造した歴史歪曲だといったニュアンスの主張をしている研究者がいる。
 
つまり、「軍官民共生共死の一体化」は、軍命の根拠とされているが、提訴以前では、「軍民一体化」は右派が援護法適用のため、そして適用者を靖国に合祀するための深慮遠謀による歴史捏造だと言うのだ。
 
さらに単純化して言えばこうだ。
 
左派は「軍官民共生共死の一体化」は歴史の事実だと主張する一方、「軍民一体化」は歴史の捏造だと言うのだ。
 
まさに凡夫の理解では遠く及ばぬ「左派」の学者さんの論考である。
 
「軍民一体」、定説化図る表現/石原昌家氏 2002年4月10日 
  私は、数年前から、沖縄戦を「まぼろし化」する動きがいずれ日本政府やその筋から出てくることを、新聞などで危ぐの念を表明してきた。この教科書記述を読んで、その懸念がついに現実となったか、と唖然あぜんとなった。沖縄戦では、「県民が一丸となって抗戦し」とか「守備隊が、軍民一体となって上陸米軍とはげしい戦闘をつづけた」と、沖縄戦の定説化を図ろうとする表現は、これまでの沖縄県史や各市町村字史などで何十万人もの体験者の証言にもとづいて認識されてきた沖縄戦の真実を根底からくつがえすものである。
  県民は、目を凝らしてこの表現に注目していただきたい。この動きはどこから生まれてきたか。いうまでもなく「戦傷病者戦没者遺族等援護法」の適用に遠因がある。戦闘参加者、戦闘協力者や軍の作戦に協力したものがその対象になる「援護法」は、日本国内では「唯一地上戦に巻き込まれた沖縄県」に適用されることになった。
  つまり、日本軍に「壕追い出し」された住民が被弾死した沖縄戦の真実は、「援護法」の適用を受けるとき、日本軍の作戦に協力するため「壕提供」して戦没したことになるのである。ここに私がいう「沖縄戦体験記録の二重構造性」が生まれたのである。「援護法」の適用を受けたために、すべての県民が日本軍と「一丸となって」、「軍民一体」となって米軍に抗戦したという遺族や証人の署名捺印入りの「公式文書」が政府に何万通も存在することになったのである。1982年に日本軍の沖縄住民殺害の教科書記述を政府が抹殺しようとしたとき、住民証言の「沖縄県史」は一級史料ではないと言い放ったのは、この厚生省資料を暗に盾にして強気に出たのである。数年前突然、政府が沖縄戦の実態調査をすると表明したとき、すぐさまこの厚生省資料で「沖縄戦のまぼろし化」を図ろうしているのではないかと、私は本紙で警鐘を乱打した。この記述は今後国民を「軍民一体化」させる有事法制化を目論む政府の深慮遠謀の策といえよう。
 (沖縄国際大学教授)
                                               ◇
 
 
   【南城】南城市玉城の糸数で沖縄戦当時、地域住民が避難していた自然洞窟(どうくつ)「ウマックェーアブ」で「集団自決」(強制集団死)が起き、乳幼児4人を含む男女9人が犠牲になっていたことが、糸数字誌編さん作業の過程で明らかになった。生存者が聞き取り調査に初めて証言した。

 洞窟内では「集団自決」をめぐり、住民意見が賛否に分かれ、実行前に住民の一部が洞窟を出て命を取り留めた。沖縄戦研究者や南城市史編さんを進める市教育委員会によると、糸数での「集団自決」が明らかになるのは初めて。聞き取り調査をした元玉城村長の知念信夫さん(74)は17日、市立玉城小学校で証言内容を児童に伝え、平和の尊さを訴えた。
 知念さんは字誌編さん委員長で、今年3月に公民館で洞窟の生存者6人から聞き取り調査を行った。
 聞き取り証言などによると「集団自決」は1945年6月3日、米軍が投降を呼び掛けて洞窟入り口に迫った際に起きた。
 
洞窟内には地域住民ら36人がいたが「どうせ死ぬなら太陽を見て死のう」という住民と「捕虜になれば女は辱められて殺され、男は重労働をさせられて殺される。ガマの中で『自決』した方がいい」と言う住民に分かれた。家族でも意見が分かれ、親同士が子どもを引っ張り合う事態も起きたという。
 「
集団自決」は洞窟にいた女性が沖縄人の防衛隊員からあらかじめ譲り受けていた手榴弾2発が使われ、乳幼児3人を含む一家族のほか、親子1組などが円陣を組んで手榴弾を爆破させて「集団自決」を行い、9人が即死した。
 命を取り留めた27人は米軍に収容された。犠牲者の遺骨は同年12月に収集された。
 当時小学5年生として洞窟内にいた知念さんの妻アキさん(74)は「自分たちが壕から出ようとしているときに、後ろの方で(爆発)音がしたのを聞いた。自決だと分かった」と話す。
 知念さんは「40年ほど前から何度も聞き取り調査を試みてきたが、ようやく遺族数人の承諾が得られ、証言してもらった。糸数で集団自決が起きていたことを風化させたくなかったので、調査ができてよかった」と話している。
 30年以上、糸数地域での沖縄戦体験の聞き取り調査を行ってきた沖縄国際大学の石原昌家教授は「糸数には何度も通い詰めたが、初めて聞いた。教科書検定問題など沖縄戦をねつ造しようとする国の動きに対する沖縄戦体験者の強い危機感の表れではないか」と指摘した。

                     ◇
「集団自決」というと座間味、渡嘉敷両島に固有のものであるかのような報道もあるが、サイパン等の南方戦線や、満州さらには樺太でも集団自決は起きているし、沖縄本島でも起きている。
 
上記は、沖縄本島南部の例だが、その証言のどこを読んでも米軍に包囲されたパニックの結果だとは読み取れるが、軍の命令であるというニュアンスは読み取れない。
 
では座間味、渡嘉敷両島の場合とどこが違うから「軍命」の声が上がらないのか。
 
それは、座間味、渡嘉敷の場合は『鉄の暴風』と『沖縄ノート』がデタラメな「隊長命令説」を流布させたからである。
 
一方の上記玉城村の例の場合は、幸か不幸か『鉄の暴風』のデタラメな記事にならなかったと言う単純な理由からである。
 
【おまけ】
 
【動画】⇒NHKの捏造報道、沖縄集団自決の問題、軍命令はあったのか? NHKの捏造報道、沖縄集団自決の問題、軍命令はあったのか? あったとは言わないが、あったとほのめかす朝日的方法。番組を見れば 軍による自決命令はあったと思い込みますね。編集でいかようにもなるテレビ報道、見る ほうの知的レベルも要求されます。
 
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7 コメント

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Unknown (涼太)
2009-08-24 01:27:15
狼魔人様

石原教授が記事に書いておられる、

>>「援護法」の適用を受けたために、すべての県民が日本軍と「一丸となって」、「軍民一体」となって米軍に抗戦したという遺族や証人の署名捺印入りの「公式文書」が政府に何万通も存在することになったのである。

これって、沖縄県民が一番知られたく無かった、ことではないのですか。
その代表例として、座間味、渡嘉敷村が矢面に立たされていますが、逆に「援護法の適用を受けるために、虚偽の申請をした。」と取れます。

また、
>>「援護法」は、日本国内では「唯一地上戦に巻き込まれた沖縄県」に適用されることになった。

とありますが、そのことを、満州、グアム、サイパン、北方領土、そして日本各都市の空襲で親族や子供を亡くされた方が知った今、どのような心情でしょうか。
かっては、良好な関係だった、赤松さん、梅澤さんと島民が、お互い、原告側、被告側となって争うのも、やりきれない気持ちです。
左翼団体は、沖縄県民対残虐非道の日本軍。の対立構図に仕立て上げていますが、私には単に左翼団体が、日本軍を攻撃するため、県民を利用しているとしか思えません。本当に県民の事を思うなら、このことは表に出すべきでは無かったと思います。

座間味村、渡嘉敷村の皆様、立ち上がってください (征)
2009-08-24 03:26:43
狼魔人様

毎日、洞察に満ちた文章を楽しみに読ませていただいております。狼魔人様のお話は、単に沖縄の話ということではなく、戦後日本の精神の荒廃をえぐりだす貴重なお話で、読むたびに知的好奇心を満たしてくれます。

またこのサイトは史料価値のある情報も多く、沖縄問題を研究する者が必ず参照すべきサイトであると思います。

ところで、座間味村、渡嘉敷村の方たちが、せっかく梅澤氏や国との間であうんの呼吸で作り上げたストーリーを、左翼の連中がめちゃくちゃにしてしまったという事実の前で、今、何がなされるべきなのでしょうか。

ことここに至っては、両村の人々が全員で「遺族補償のためやむを得ず隊長命令として申請した」ということを宣言することしかないのではないでしょうか。

すでに元県庁の職員の方がそのような話を公表され、曽野綾子氏もそのようなことを書かれているにも関われず、言論も司法もそれを無視するような情況の下では、両村の当事者が全員で声明を出すことしか残っていないと思います。

このままなし崩しに真実が露呈するのを待つのではなく、自ら真実を話して、大恩ある梅沢氏の名誉を回復することが人の道ではないでしょうか。

時効も成立していることでしょうし、両村の方々が生きているうちに、英断されることを期待します。

そうでもしなければ、司法がここまで劣化してしまった世の中で、日本人の精神の荒廃がとめどなく進んでしまうでしょう。

それにしても、大江健三郎という男は・・・。
Unknown (狼魔人)
2009-08-24 07:36:07
涼太さん

沖縄戦の研究者は「軍命あり派」でなければ発言の機会はないので、お気の毒に思うのですが、
「軍命あり派」の石原教授が「援護法」を検証すればするほど「軍命は政府指導の捏造」であることを証明することになっています。

石原教授の検証が結果的に両村民が一番知られたくない部分をあぶりだすことになっているのは、仰るとおりで、誠に皮肉なことです。



征さん

「時効であり、今さら咎めるものはいないので、両村民が隊長命令を援護法の方便として利用したと白状せよ」という主旨のご意見は、正論だと思います。

その一方、沖縄在住の沖縄県民の立場で言わせて貰いますと、それは極めて困難な状況になっています。

両島を訪問して体験者の証言を聞けば真実が分かる、という発想はもはや幻となりつつあります。 と言うのは、沖縄タイム、琉球新報の通信員が同時に島の平和ガイドを勤めており、証言聴取に島を訪問しても彼らの案内を請わなければ実現できないように島中に沖縄二紙のネットワークが張りめぐらされている現状です。

言い換えれば島中が「軍命あり派」、「軍命なし派」に分かれて情報戦の坩堝に巻き込まれている現状では、両村の「総懺悔」は困難と思うわけです。

ご支援感謝します。
泥酔させられて書いた詫び状 (KOBA)
2009-08-24 11:24:15
 不思議の思うのですが、その「詫び状」の筆跡はどうなっているのでしょう?
 「酔った状態で書いた」なら判読しがたい筆跡になっていると思うのですが、誰が観ても判読可能な筆跡なら、「酔って書いた」というのは無理があるのではないでしょうか? 
 裁判官はどういう判断で、「詫び状」を「泥酔した状態で書かされた」と判断したのでしょう?
沖縄は戦後民主主義者の人間動物園 (征)
2009-08-24 14:54:47
狼魔人様

早速のお返事、ありがとうございました。

>沖縄在住の沖縄県民の立場で言わせて貰いますと、それは極めて困難な状況になっています。

>両島を訪問して体験者の証言を聞けば真実が分かる、という発想はもはや幻となりつつあります。
 
>と言うのは、沖縄タイム、琉球新報の通信員が同時に島の平和ガイドを勤めており、証言聴取に島を訪問しても彼らの案内を請わなければ実現できないように島中に沖縄二紙のネットワークが張りめぐらされている現状です。

そうですか。よくわかりました。彼らの行為は、言論だとか真実の追求だとかいったレベルの話ではなく、生活をかけてやっている商売ですから、そのつもりで対応しないといけませんね。

いまや、沖縄は、戦後民主主義を飯の種にしている変種の日本人が、なりふりかまわずあがいているところを目の前で観察できる「人間動物園」になってしまいましたね。

例の裁判劇では、通信員が木戸番になって、『さー、いらっしゃい。今日は大江健三郎が特別ゲストで、アクロバティクな言葉遊び芸をみせてくれるよ』と囃子立てている、といったところでしょうか。
Unknown (涼太)
2009-08-24 17:38:34
征様

仰るとおりです。
そうならないために、沖縄生まれ、沖縄育ちの作家上原正稔さんは、沖縄県民に

自分達の罪を、一軍人に押し付けた沖縄県民の責任は重い。自分達の責任を認め、両隊長に謝罪すること。それが沖縄県民が人間としての尊厳を取り戻すことになる。

と、きわめて厳しいメッセージを発しています。
私もこの問題は、黙っていれば時が解決する問題でもないと思います。


引用しました。 (狼魔人)
2009-08-25 07:07:15
KOBAさん

筆跡はしっかりしています。

それでも「侘び状」は無効だと判断する判決文を引用しました。 貴コメントはその導入に引用させていただきました。



涼太さん

「侘び状」に関するコメント引用させていただきました。

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