狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

「BDA取引き停止」 一月前の話ではなかったの?

2007-04-19 11:47:26 | 外交・安全保障

BDA資金、東南アの銀行活用も 口座主が送金をテスト
2007年04月19日07時47分

 マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮関連資金の移転が遅れている問題で、東南アジアの複数の銀行を資金(米ドル)の受け入れ先とする解決案が進んでいることがわかった。受け入れ先が確保され、送金が確認できれば北朝鮮の核施設の稼働停止に向けた条件が整う。

 だが金融筋からは、この方法での問題解決には18日に発効したばかりの米財務省の対BDA金融制裁の解除や例外措置の適用が必要との指摘が出ている。

 中朝貿易関係者によると、東南アジアのある銀行から、北朝鮮関連資金を受け入れる用意と、送金先口座の番号が具体的に示された。別の東南アジアの銀行も送金を受け入れる意向で、細部を調整している。

 BDAの大口口座主である北朝鮮の外資系銀行「大同信用銀行」で、渉外担当を務める英国人投資家は「我々の資金が本当に国際金融システムに接続できるのかテストする」として、凍結資金をインターネットを通じてほかの銀行口座に送金する考えを明らかにした。

 中朝貿易関係者は「送金の試みは17日から始まった。成功すれば他の口座主も同様の手続きを踏むだろう」と語った。

 米ドルの国際送金は、送り手と受け手の銀行がそれぞれ契約する米国内の為替業務代行銀行(コルレス銀行)間で行うのが一般的だ。しかし、米財務省の金融制裁で、コルレス銀行はBDAとの取引を停止し、BDAは米ドルの国際送金ができなくなっている。

 このため、香港の複数の金融筋は「米政府が特別措置で一時的にでも制裁を解除するか、現金で運ぶかしか方法はないはずだ」としている。 (朝日新聞)
                
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この記事の前の朝日記事。

香港大手銀もBDAと「絶縁」 北朝鮮資金は移転困難?
2007年04月18日08時57分

 マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮資金問題に絡み、英国系の香港大手銀HSBCが16日からBDAとの取引を停止したことが17日、分かった。HSBCは、各地の銀行が信用低下を恐れてBDAとの取引を自粛する中、取引を続けてきた数少ない協力銀行。香港ドル決済ができなくなったことで今後、北朝鮮資金の移転は一層困難になる。

 BDA関係者によると、HSBCは12日、「すべての取引を16日から中止する」と通告した。これにより、BDA関係者は「米ドルやユーロに加え、香港ドルによる送金もできなくなった。北朝鮮関連資金は、現金でいったん引き出し、別の銀行窓口から送金するしかないだろう」と話す。

 HSBCはマカオに三つの支店を持ち、BDAが香港ドル決済をする際の協力銀行として長い提携関係を持ってきた。米政府は3月、BDAを「資金洗浄に関与した疑いの強い」金融機関と確定。18日に制裁が正式発効する。HSBCは発効前に、信用低下を懸念して取引停止措置に踏み切ったとみられる。

 一方、AP通信によると、BDAを傘下に置くデルタ・アジア・フィナンシャルグループの区宗傑会長は17日、「資金の(移転後の)受け取り先が見つからないため、北朝鮮関係者は誰も受け取りに来ていない」として解決にはなお時間がかかるとの見通しを示した。 (朝日新聞)

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米国が米国内国際銀行にBDAとの取引き停止を命じたと言うニュースが駆け巡っているが、取引き停止は一月前に既に宣告されていた筈だ。

だったら「香港の大手銀行がBDAと絶縁」するのは誰でも想像できること。

一月も経った今頃メディアが騒ぎ出す理由も不可解だが、それは米国の不可解な行動のせいだろう。

以下は一ヶ月前米財務省のBDAとの取引き停止を報じる東京新聞。

米財務省が解除発表
資金洗浄は違法性認定 BDAと取引禁止

 【ワシントン=立尾良二】米財務省は十四日午後(日本時間十五日未明)、金融制裁により北朝鮮関連口座を凍結しているマカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)に対する違法行為の調査結果を発表し、北朝鮮への制裁を事実上解除する姿勢を示した。

 財務省は、BDAが北朝鮮のマネーロンダリング(資金洗浄)などを黙認していたなどとし、米国の金融機関にBDAとの取引禁止を正式に命じた。BDAは米金融システムと直接、間接の取引ができなくなる。その一方で同省は、北朝鮮関連口座の取り扱いはマカオ当局に一任すると表明し、制裁解除を容認した。

 マカオ当局は二〇〇五年以来凍結している北朝鮮関連口座、総額約二千五百万ドル(約二十九億三千万円)の解除を判断するが、全面解除になるかどうかは不透明な部分もある。

 リービー米財務次官(テロ・金融犯罪担当)は記者会見を開き、財務省とマカオ当局による十八カ月間の調査の結果、「BDAが北朝鮮関連の顧客たちの違法行為を、意識的に見逃してきたことが確認された。わいろを得て、ほとんど監視や制御をせず、北朝鮮側に金融システムを利用させた」と指摘した。財務省は〇五年九月、BDAを「資金洗浄が懸念される主要銀行」に指定し、マカオ当局と協力して金融犯罪の実態を調べてきた。財政難の北朝鮮は、核問題をめぐる六カ国協議の場などを通じて、金融制裁解除を再三要求。米国は先月の同協議で北朝鮮が核放棄に向けた「初期段階の措置」を受け入れたことから、制裁解除に応じる姿勢を示していた。(東京新聞 2007年3月15日)

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結局、一月前のBDAに対する米国の取引き停止宣言で各国の大手銀行がそれに倣ってBDAに取引き宣言を実行し始めたと言うこと。

前に述べた国際銀行に与えられた「コルレス取引き」と言う便利な送金手段を奪われたBDAから約30億円の将軍様のお小遣いを現金で引き出すには通帳と印鑑、いや、本人のサインを準備して銀行の出金カウンターに並ばなければならない。

ホリモンの推定資産百数十億円に比べて、

たかが30億円といっても、されど30億円。

現金移送は大仕事だ。

5千万円の現金を持ち歩き空港で差し押さえられた藤圭子の例もあるし・・・いずれにせよ大変だ。

◆藤圭子http://www.sanyo.oni.co.jp/newsk/2006/09/29/
20060929010003931.html

取引き停止は、信用が売り物の銀行に取って死刑宣告にも等しいと前に書いたが、海外コルレス取引きに限るので、

BDAはこれからは町の信用金庫のような役割で将軍様の黒いカネではなく商店街の健全なお金でも預かればよい。

余計なお世話でした。

 

◆参考:銀行取引停止についてのエントリー
六カ国協議 BDAの「銀行取引停止」 たかが三十億円!

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