狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

沖縄戦での米兵の蛮行

2008-05-07 07:09:24 | ★集団自決

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沖縄戦史を書いた本は数多くあるが、米軍上陸後の米兵の住民に対する蛮行について記した本は殆どない。 

恥じるを知る沖縄人は自分や家族が米兵の陵辱に会った事を他人に言いふらすはずはない。

昭和20年の米軍上陸から昭和30年の約10年間の米兵による住民への蛮行を米軍のプロパガンダ紙であった沖縄紙が報じるはずも無かった。

従ってこの間の約10年間は沖縄戦史にポックリと大きな空白を生じている。

昭和30年に起きた「由美子ちゃん事件」を契機に初めて地元マスコミが米兵の蛮行を大々的に報じることになる。

 

比較的戦闘の少なかった北部地域では米兵の強姦事件を防止するため4月の時点で既に米軍公認の売春宿が設営されていたと書いた。

詳しい状況を知りたいとの問い合わせがあったが、出典元の『天王山』は上下二冊で1000ページ近くの膨大な本故、同書から該等部分を抜粋し以下に引用する。

 

天王山 沖縄戦と原子爆弾 上 (早川書房)  ジョージ・ファイファー 小城正 訳(267、258、269頁)

≪4月20日、北部地域における組織的な抵抗が終了した旨公式の声明がなされ、海兵隊6師団は掃討戦に転じ、兵器の手入れをしたり写真をとったり、赤十字のテントで歯磨きや剃刀の刃や煙草を受領し、大雨の降っている間はできれば昼寝をし、晴れている間には靴を磨くといったような、軍隊生活でのささやかな楽しみを味わいつつあった。(略)

まもなく、冒険を求めていた多くの若い兵が、運天村の近くのある家に急いで行くようになった。 物事がすべて厳格におこなわれているときには、売春宿を設けることは合衆国海兵隊としてふつうに行われていることではなかった。  しかし、ここでは例外を設けるだけの理由があった。 海兵隊がこれまで戦った太平洋のすべての島の中で、沖縄はたくさんの魅力的な女性を含めて、大きな民間人の人口を有するはじめての島だった。 すでにごく少数の女たちが食べ物と交換に売春していたが、花柳病を予防するとともに、部隊のあとを追って女たちがどこまでも移動するのを避ける手段として、こうすることが適切と思われたのである。 また、兵が村の中をうろついたり、既に若干の苦情が申し立てられているように、強姦事件を予防する上においても、良い方法であると判断されたのであった。
水上特攻艇や超小型潜水艇の巣窟として占領され運天は、本部半島の海兵隊第六」師団司令部所在地から15マイル北方にあった。 自ら志願して集まった女性達は毎日、衛生部員による検診を受け、大きい清潔な家で働いており、長い時間働いて、その地方の標準からすればかなりの金額を稼いでいた。 また、ここに通う者も相当の時間をかけなければならなかった。 まず、長い列を作って順番を待ち、三円(三十セント)券を買いーこのような占領を予期して既に軍票が作られていたー衛生部員のいるテーブルでコンドームを受領し、それから売春やどの入り口にできている、もっと短い列の後尾について順番を待たなければならなかった。  そして、マダムが相手を割り当ててくれる間、小部屋で待つのである(ある「年配」の兵はー26歳だったー小部屋の女性用のベッドに腰かけて待っていると、13歳ぐらいの女の子が入ってきた。 彼がその女の子に身振りで帰るように合図をすると、彼女はマダムと一緒に引き返してきた。 そして、マダムは彼に、その子で満足するか、あるいは帰るようにといったのである。 そこで、彼は女の子を受け入れることにした)。  このような「キャット・ハウス」の存在はもちろん発表されることもないし、認められてもいなかったが、連隊付きのカトリックとプロテスタントの従軍牧師がこの不名誉な話を聞きつけて抗議した。 連隊長は現代的な心の広さを見せて「もし私の部下がセックスすることを望むなら、そうさせてやるまでのことだ」と答えた。 二人の牧師は転属を願い出た。≫

『天王山』はアメリカ人が書いた沖縄戦記だが体験者として沖縄人が書いた沖縄戦記にも米兵による住民への残虐行為を記した部分がある。

以下に引用の「月刊ビューポイント」記事と上記引用文を照合すると米兵の知られざる「住民への蛮行」が垣間見れて興味深い。

 

平成19年10月31日
真実の攻防 沖縄戦「集団自決」から62年 第2部  <9>

相次ぐ米軍の無差別攻撃・暴行
住民、一斗缶鳴らし自衛
 日本兵の使っていた壕を海兵隊員が攻撃した際にケガをした少女を抱く第1海兵師団所属のデロマ薬剤師助手。民間人の誰もがこの少女のように扱われたわけではない(米軍撮影、沖縄県立公文書館所蔵)  (中略) 

だが、本土と沖縄を分断させる「米軍のヒューマニズム」戦術は、沖縄県民を一時的には感動させたが、人為的な政策であり、すべての米軍がヒューマニズムあふれる行動を取ったわけでは無論なかった。

 長周新聞社(下関市)が平成十七年に発行したパンフレット『沖縄戦の真実-千人の沖縄県民に聞いた本当の声』は、原爆展を沖縄で行った時の劇団はぐるま座、富田浩史氏のルポを掲載している。そこには、沖縄のメディアや地元の学者らが強調する「日本軍が住民を壕から追い出したり、スパイ容疑で殺害したり、あるいは凄惨(せいさん)な集団自決にすら追い込んで“本土決戦”を準備するための“捨て石”にした」という沖縄戦とは全く違った県民の証言が収録されている。幾つか紹介しよう。

 六十代の婦人。「糸満市のいま“ひめゆりの塔”のあるあたりで逃げ場所をなくしたとき、いったんすれ違った米兵に突然銃を乱射され、母は後ろから背中を撃たれて大ケガをして死んだ。叔母もいとこも即死だった。……父の弟の奥さんなどは、壕の中でなにかの破片が顔にあたり、鼻がとれて穴が空いているだけの無惨な顔にされてしまった……」

 本部町出身の六十代の婦人。この女性は沖縄戦の時、二歳だった。あまりに泣くので壕から出されてしまった。「そのとき母が壕から出てわたしを守ってくれた。助けてくれたのは母親だった。米兵ではなかった」と話す。

 <当時一六歳だったその婦人のお姉さんは、敗戦直後、女友だちと二人で歩いているとき、突然あらわれた米兵に襲われた経験があるという。お姉さんは危うく難をのがれたが、友だちは目の前でなぶり殺しにされたそうである>と富田氏は続ける。

 ほかにも、壕の入り口で赤ん坊にお乳を飲ませていた母親が米軍の戦車砲の一撃で惨殺された、北谷(ちゃたん)町では軍人・民間人の区別なく皆殺しにして、遺体を股(また)裂きにして海に投げ込んだ、十歳の少年は降参旗を振ったが艦砲に撃たれて死亡、さらに戦後も米兵の暴行を告発する証言などがあふれている。

 同新聞は、日本共産党から除名された福田正義氏が創刊したもので、反米色が強い。それでも現在の沖縄のメディアが封印している事実を暴露している点で意味があろう。

 昭和八年生まれの宮里真厚氏は、戦争前後の様子を『乙羽岳燃ゆ』にまとめているが、そこには、戦闘が終わると黒人兵や白人兵が夜、民間地帯に出没、民家に上がり込み「女性を出せ」と要求して住民を不安に陥れた、と書かれている。実際、宮里氏の近所にもアメリカ兵が来た――。

 <(米兵が上がり込んだ家の)奥の座敷の住民が打ち合わせ通りに、天にも届けとばかりに勢いよく一斗缶を叩(たた)き出したのである。そうすると隣の家でも一斗缶を叩く音がして、そのうち村中がガンガンなり出した>

 しばらく茫然(ぼうぜん)として立っていた米兵は、事の成り行きを察知するや、一目散に大通りの方へ駆け戻っていったという。翌朝、門の前に大型の牛缶が二個あった。米兵が慌てて落としていったものだ。その牛缶をめぐって住民の議論が白熱したが結局、みんなで食べることに。その「恐怖の報酬」の味たるや、「終生忘れることはないうまさだった」と宮里氏。

 戦中派の沖縄県民からも、頻発する米兵のレイプに対して、家に鉄条網を張ったり、各家庭にドラム缶を置いて、米兵が来たら思い切り鳴らして精いっぱいの威嚇をしたという話を聞いた。

 「米軍のヒューマニズム」は広く流布されて、こうした占領下での米兵の乱暴狼藉(ろうぜき)を告発する記録はそれほど多くない。

(編集委員・鴨野 守)

米兵が女を求めて民家を徘徊したという証言を記録した乙羽岳燃ゆ』 のタイトルにある乙羽岳とは沖縄の本部半島の運天の近くにあり、アメリカ人ジョージ・ファイファーが書いた『天王山』の記述と沖縄人宮里真厚氏が書いた『乙羽岳燃ゆ』の記述が一致し、沖縄における米兵の蛮行がここであぶりだされてくる。 

現在の乙羽(おっぱ)岳はキャンプ地になっており近隣にある乙羽牧場の「おっぱ牛乳」や「おっぱアイスクリーム」は沖縄北部観光の名物にもなっており、名護入り口の「道の駅・許田」で販売されている。

「おっぱアイスクリーム」をなめながら夏のキャンプを楽しむ若者に、

かつてこの地で米軍による住民陵辱が連日のように行われていた歴史を知る者はいない。

「集団自決」に追い込まれた住民が怯えた「米兵の蛮行」はけして単なる噂ではなく実体験として沖縄住民を襲っていたのである。

「集団自決」のパニックへ住民を追い込んだのは軍命ではなく、

「米兵の蛮行」への恐怖心であると思う方

クリック」お願いします。

■乙羽岳森林公園

■[道の駅 許田] おっぱ牛乳のアイスクリーム http://blogs.yahoo.co.jp/eminee_k/52991779.html
 

参考⇒「サイパンの悲劇」と「集団自決」

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