錆落とし剤の使い方

2008-05-01 22:40:51 | SR500
ラストリムーバを塗って一晩放置しておいたフェンダー。まだ不完全でまだらになってはいるが、かなり錆が取れてきている。


昨日あれだけブラシでこすっても、なかなか落ちなかった錆なのに。
で、もう一つ実験。今度はクレのラストリムーバという液体タイプのものをフェンダーの中に入れてみた。
本当は全部をドブ漬けしたかったのだが、それができる大きな容器がなかったので仕方なくこういう感じで漬けた。

で、一晩置いた結果がこれ。


おお!ラストリムーバに浸かった部分は、ほぼ完全に錆が取れている。

今回使った錆落とし(クレのさび取りクリーナー、ラストリムーバ、ホルツのラストリムーバ)はすべてリン酸を使った製品だ。
リン酸は酸化鉄を水溶性のリン酸塩へと変換し、またリン酸第二鉄という被膜を鉄表面に作ることで、新たな錆を防止する効果があるそうだ。また酸である以上、鉄と反応して水素を出し、それが錆を浮かせる効果もあるようだ。
最近、自殺に使われて話題になっているサンポールには強烈な錆落とし効果があるが、これは主成分が塩酸であり、それが、鉄と反応して水素を発生させ、錆が浮いてくるからのようだ。ただ皮膜を作る作用がないため、ほうっておくとすぐにまた錆びてしまう。
そういえば、以前サンポールを使ったときには危うくサンポール自殺者の仲間入りをするところだったなあ(大げさ)。

リン酸を使った製品の使用感をネットで検索すると、効果がある派と効果がない派に分かれているようだが、なんとなく理由が解ってきた。
今回使ったジェル状の2製品(クレのさび取りクリーナー、ホルツのラストリムーバ)の説明書には、「塗布してから数分後に拭き取る」と書かれており、オレもそうしていたんだけど実は時間をかけないと効果が出にくいということだろう。
もう一つのポイントは、「部品を薬品にどっぷりと漬けた方がいい」という点。
クリーム状のものでは塗る際にムラができてしまうし、部品の形状によっては塗ることができない部分ができる。また、時間が経つと乾燥してしまう。
液体にどっぷり漬ける方式ではそういった問題点がなくなるわけだ。
「塗布してから数分後に拭き取る」と書かれている理由は、あまり長時間放置しておくと、鉄が溶けすぎてしまうためじゃないかな?

結論として、錆落とし剤を使う場合には、
  • 塗ってから拭き取りまでにたっぷり時間を置くこと
  • できれば液体の、部品を漬けるタイプのものを使うこと
  • 表面が溶け過ぎてしまう可能性があるので覚悟しておくこと
  • サンポールを使って自殺はしないこと

以上の点に気を付けるといいと思う。



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2 コメント

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さび取り剤について (みきの奴隷)
2009-12-02 21:45:58
すごくこのページに興味を覚えました。
みんな少なからず鉄と共存しているので錆に悩まされますよね。単純に考えると錆に犯されるとその部分のメッキや鉄そのモノが、やられて修復は出来ないとおもう。
それがサビ落としが出来る。いいページでした。
サビ (tadar)
2009-12-03 01:19:08
みきの奴隷さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
確かに厳密に言えば錆びてしまったところを完全に修復することはできませんが、うまく処理してやればそれ以上の進行を止めることはできます。
またメッキ部分はひどいサビでなければ磨いてやることで目立たなくすることができます。
それに古いバイクですので、多少のサビも味の一つとも言えるかもしれませんね(笑)。

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