TacoToma

タコとトマトが好き。
つまり食べることが好きってことです。
プラス、最近は韓国ドラマ関連も書いています。

「ザ・クリスタルボール」

2010-01-27 16:35:47 | 
「ザ・クリスタルボール ~売上と在庫のジレンマを解決する!~」という本を読んでいる最中です。
この本、小説のような書き方がされているのですが、中身はビジネス本です。
私的には、ストーリーはどうでもいいから、要点をまとめてくれよ! という感じで、なかなか最後まで読み切れません。
帯には「売れ残るリスクを取るか? 売り逃すリスクを取るか?」とあります。

最後まで読めていないので何ですが、この本の結論は「売り逃すリスクを解決しなさい」という事の様です。

もう一冊、「社長が知らない秘密の仕組み」(橋本陽輔 著)も読みました。
こちらは、「やずや」の顧客ポートフォリオの話で、既存顧客をいかに優良顧客に育てるかという話ですが、通販で従来活用されてきたRFM分析で切り捨てられがちだった、少しだが長く利用してくれるお客を大切にしなければならないという主旨が大きな柱になっている本です。

2つの本に共通するのは、従来のアメリカンスタイルの合理的な絞り込み主義に反論しているところです。

かつてイトーヨーカ堂は、POSを活用して売れ筋商品の絞り込みをうまくやり、効率的に利益をあげることに成功しました。
イトーヨーカ堂、実は近所にないので、わざわざ遠いところまで見に行ったことがありました。その時の私の印象は「面白くない店!」でした。
なんでって? だって、同じ売れ筋商品がものすごい幅で並んでいるだけなんだもん。
珍しい商品との出会いとか発見はありません。便利だけど楽しくない店でした。

「ザ・クリスタルボール」という本では、お客さんが欲しい商品の在庫が切れていて、お取り寄せするのに数日かかるみたいな話が出てきます。そうなった時、お客は再び来店してくれるだろうか?
私もこういうケースによく遭遇します。
「あのー○○はありませんか?」 「あ、その商品はお取り寄せになります」という会話をよくします。
「じゃあいいです」といって、その店を出る事が多いです。
商品の在庫がなくて売り逃してしまうと、何割かのお客はもう待ってくれないのです。

今までは、売れ筋に絞って効率的に儲けるのが賢いという時代でしたが、実はそうではないということを言ってくれているこの2冊の本は、消費者としての私には喜ばしい本です。

POSにせよ何にせよ、販売データからは売れ筋はわかっても売り損じはわからない。もちろん定番なら欠品があったということで売り損じはわかりますが、最初から置かれていない商品についての売り損じは、なかなかわかりません。
「○○ないですか?」と聞いてくれるお客は、めったにいないからです。

私は良く行くスーパーで、「○○も売ってください」と書いたお客様の声をよく所定の箱にほうりこみます。
すると電話がかかってきて、いろいろ質問されます。これは素晴らしい事で、たいてい要望に応えてくれます。でも、それが売れないとまた定番から外されるので、なかなか定着はしません。
「ザ・クリスタルボール」はインテリアショップの話なので腐るものではありませんが、スーパーの生鮮食品となると、売り切る必要があるので、品揃えはさらに難しいでしょうね。なら、もっと気軽に予約注文できるようにしてくれたらいいのにと思います。

売り損じを減らし、そのために必要なバックヤード(合理的な倉庫の運用と、仕入)について書かれている「ザ・クリスタルボール」。
読みづらいですが、注目だと思います。

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1 コメント

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プロには面白くないらしい (TacoToma)
2010-01-27 17:07:03
この本、プロには面白くなくて、新しい発見はないらしいです。書店のレビューにはそういう意見が踊っていました。
私は流通業じゃないので興味深かったのですが。

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