Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

罪と罰のあいだで

2016年10月15日 | 映画など

深田晃司監督「淵に立つ」を見る。

できれば見ないで一生を終えたかった。

そんな気持ちにさせる映画というか。

それでもスクリーンから眼が離せずに、

気がついたら、登場人物だけでなく

観客である自分も淵に立たされていたという。

もちろん真下は真っ暗闇、だ。

 

 

町工場を営んでいる家族のもとに、

一人の男が転がり込んでくる。

男は、その工場の主人の古い友人らしい。

必要以上に礼儀正しい男のことを訝しく思う主人の妻だが、

男の過去を知るにつれて、だんだん惹かれていく。

そんな展開を見ていて、サスペンスフルな不倫ドラマかと思いきや、

とんでもない方向に物語は進んでいく。

 

謎の男を演じた浅野忠信が身につけている

白いシャツ。その白さが不気味な迫力を生む。

映画の中盤、その白いシャツを脱ぎ、

赤いTシャツが露わになるとき、

映画は待ってましたかのように暴発する。

 

町工場の家族に幼い娘がいる。

その娘が弾く拙いオルガンの音が不安を募らせる。

映画の後半、多くの観客はそのオルガンの音に戦慄することになるだろう。

 

シャツの白、そして赤。

オルガンの音。

スクリーンから見えてくるもの、聞こえてくるものに

目を見張り、耳を澄ませるべき映画だと思う。

 

「ほとりの朔子」「さようなら」と

傑作を連発してきた深田監督。

いよいよこの人ってホンモノだなと思い知らされたというか。

 

 

 

 

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2 コメント

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Unknown (denkihanabi)
2016-12-07 19:41:58
見たよ。つらい。
なんでこんなつらい話を映画にしてまで語るのか?
カンヌはガマン比べか?
映画的であるとか、古舘寛治への演出がうますぎるとか、そういうシネフィル以外にはどうでもいいことを気にせずに言えば、この映画、嫌いだ。
つらいよな (taco)
2016-12-07 19:56:24
そう。見てるとつらい。
でも、好きか嫌いかと聞かれると、好きなのです。

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