ザ・ローリング・ストーンズの新譜、
「ブルー&ロンサム」を聞く。
前作「ア・ビガー・バン」から11年。
ミックが73歳でキースが72歳。
チャーリー75歳。最年少のロニーが69歳。
そんなジジイたちの最新作はブルースのカバー集。
「新曲が聴きたかった」「青ベロのジャケって安易じゃね?」
といった雑音に心を惑わせていたけれど、
聞いてみたらなんともパワフルでスリリング。
ゾクゾクするような快感が全身を駆けめぐる。
それにしても、ミックのボーカルとハーモニカが圧倒的。
もちろん他のメンバーの演奏もすごいと思うのだけど、
このテンションの高さは何なんだろうというぐらいの勢いだ。
ブルースなんて、正直、よく知らないのだけど、
ビートルズやディラン、ザ・バンドにクラプトン、ツェッペリン。
あと、RCサクセション。憂歌団。
さらにクリント・イーストウッドのドキュメンタリーなどで
知らず知らずのうちに学んでいるというか。
でも、かろうじてブルースのことが理解できるのは、
なんといってもストーンズのおかげだと思うわけで。
個人的に、ブルースは仕事に疲れて焼きそばを喰らうときに
聞く音楽だと思っている。
やさぐれた心にじわじわと
しみわたってくるのがブルースというものだ。焼きそばブルース。
ストーンズのこの新譜は、じわじわというより、
ずんずんと心の中に迫ってくるのだけど。