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傾斜地草刈機 スパイダーモアー SP850B 点検・整備(改造) ①

2017-08-03 21:23:00 | 農業関連
<はじめに>
最近、斜面草刈で田んぼ側150mと畑側100mが一般的な刈払機で最近の猛暑では少し辛くなり検討をしました。
傾斜地草刈機といえば「スパイダーモアー」と言われるぐらい普及しています。
事前に一番急な斜面の角度を測ると35度となっており下がU字溝のため注意が必要なレベルです。

<機種選定>
モデルは共立などOEMも含めオーレックの刈幅50cm SP850系を目指しました。
50cmといっても刈取り部は少し重複することになり実際は慣れても40~45cmになります。

モデル推移として
・SP850,SP850A  2003年~2013年(ロビンEC08DC  2サイクルエンジン)
・SP850B  2012年~2014年
・SP851  2014年~2016年(やまびこGEH800 混合4サイクルエンジン変更)
・SP851A  2016年~

最低でも停車時にブレーキが懸かること、ブレーキなしの場合惰性で進んでしまい危険です。
さらにトラックで積載時にブレーキロックがあれば左右縛るだけで簡単です。
6~7月は草刈全期のため値段も高くなり配送料で数万円も掛かる場合があり急ぎでなく時間もあるため基本動作確認でお手頃な価格を探すと引取限定となっています。

いろいろと調査して対象はSP850AとSP850Bとしました。

欠点と呼べるかどうかですが最新SP851Aと比較すると、
・エンジンは2サイクルより混合4サイクルになり排ガス対応、燃費向上、音が静かになったらしい。
・前後・速度調整もウサギとカメの2速切替えからレバーで低速から高速のスライドに変更。
・スパイクタイヤも一体化して隙間に泥や草の侵入防止と横滑り防止となっています。
・その他

<オークション落札>
1週間ぐらい時々見ていると引取限定で同じ出品者からSP850AとSP850Bの2台あり終了日時もほぼ同じでした。
最初は75,000円のSP850Aを検討しましたがオーレックの製品は日々改良されており少し高いが新しいモデルが良いと判断してSP850Bを開始価格で最初に落札しましたが不思議なことにその後誰も落札されなく開始価格10万円のままで落札終了。
最新SP851A実質価格の約半分の価格でした。

最初検討したSP850Aは複数者の競合92,000円で終了。
結果的に8,000円差でしたが最初からSP850Bを他の方も狙った方が良かったのかも….

誰も競合がなく少し心配で人気の無い商品だったのかと心配したがやはり 現状渡しで引取限定が要因と考えます。
現状なので整備ができること、引取りに行くが面倒で時間など制限されまたトラックを用意しなければなりません。

<現物引取り>
お昼を軽く食べてから出発してゆっくりと北上、白河市に着き前回人が多過ぎて諦めた「とら食堂」で軽く手打中華そば(小)を食べましたが噂どおり美味しかったです。
なお、時間が14時経過したためか私が最後の客でした。

現地には約30分前に到着して待っていると10分ぐらいして出品者が到着して軽トラックに2人で軽々持ち上げベルト掛けをしている間に農業経費計上のため領収書を発行して貰いました。

少し話をして出品者は今回が初めてのSP850Bと言っており基本的に従来のSP850と同じエンジンを付いているためコイルのトラブル発生があるかも.. とケーブル調整はマメにと言われました。
旧エンジンはコイルのトラブル対策ができないためこの後のSP851でエンジンが変わり3年で終了は排ガス対応だけでは無かったのですね。


<点検・整備①>
まず外見からチェックすると使用感がありほとんど整備しないユーザーだったと勝手に想像。

ひとまず動作するため簡単な所を点検順として
① エンジン右側の黒い線が剥き出しになっておりオス/メスのハーネス接続。

② デコンプは使用した様子がなくオイルまみれで黒ずんでいたので13mmで外して清掃。

③ 点火プラグB6HSはオイルまみれで黒ずみのため清掃、多分混合比が濃かったのかも知れません。

④ リコイルは分解してネットカバーは洗浄、回転部にはグリスアップ。

⑤ 燃料タンク、エンジンヘッドカバーを外して、マフラー清掃とキャブレター廻りをオイルまみれから綺麗に拭き取る。

⑥ エアクリーナーエレメントはゴミとオイルが多過ぎでベトベト、灯油で洗浄後10-30Wを振り掛けて程良い程度。

⑦ 4WD前後シャフト駆動のチェーンカバーを外して状態を確認。

⑧ サイドスカートを外してゴムや付け根付近の汚れを拭き取る。

⑨ ナイフカッターベルトを外すと切り取った屑が溜まっておりベルトも少し傷んでいたが当面は使用できるだろう。

⑩ ミッションオイル上部はドレンボルトを緩めてもオイルが落ちてこない、理由は16mmオイル栓が無くオイルがほとんど抜けてしまったようだ… ひとまず#80 50cc注入。

⑪ ミッションオイル下部はドレンボルトを緩めると黒いドロドロのオイルが落ちてくるが100ccぐらいのようだ。
そのため事前に点検窓から細いマイナスドライバーを入れてもオイルが付着しなかった。
こちらはオイル栓があり#80 200cc注入。
本来ミッションオイルは既定の#90ですが#75~80はミッションも含めそれ以外も使用しているため#80にしています。

⑫ 各スパイクタイヤは中々外れなくメンテナンスしていないことが分かり本来は200mmギヤプーラーですが過去にYAMAHAトライアルTY175のクランクシャフトを交換した時に購入したベアリングプーラーで外しました。
但し140mmのためサイズ不足で引っ掛け部にZ型金具プレートを付けて何とか外しました。
内側は泥と大量の錆が付着しておりマイナスドライバー、ワイヤブラシ等で削り落とすのが面倒でした。

⑬ カッターナイフはガタなど無くシッカリと止められ刃先はまだ使用できるレベルのためそのまま、問題は新品時の同封品「ナイフ脱着用工具」が無いため道具が必要と判断。


<試運転>
夕方涼しくなったので畑の傾斜でテストも兼ねて草刈作業。
斜面上部から開始、低速では遅く高速にすると結構速いが30cm近く伸びた草では止まってしまい低速にすると何とか進みました。やはり背の高い草は水平切りでは辛そうです。

普段は一番下の斜め部はHR400Wハンマーナイフで刈取りしてその後仮払機で切った草を寄せていましたが今回はSP850Bで行い高速で切断しましたが結構速く進みます。
次に上から上部2段目は初めての斜面切りです。
本体前方を少し上側に向け順調に進みましたがやはり30cmぐらいのびた草では辛く低速に切替。
斜面の土が柔らかい所では4WDでもスパイクタイヤが空転するため少し前を持ち上げながら移動。
草が20cmぐらいで土が固い所は高速で一気に進みました。
往復地点に着いてから3段目と後進に切替これは便利です。

実感として今まで腰を曲げて作業したのがウソ見たいです、さらに時間も半分以下です。
斜面量と使用頻度でこの中古SP850Bで良かったかどうかは今後の活躍次第です。

但し、作業後にスパイクタイヤ周辺が泥と切草で沢山付着しておりそのままにしておけば固着する恐れがあるため水洗いは必須になりそうです。


<点検・整備②>
① 上部ミッションのオイル栓16mmが無いため近くのクボタ販売店で発注後2日で納品。
注文時整備士に聞くと内圧のため外れ易いと言っていました。
オイル栓は予備も含め2個購入しましたが心配なため上部16mmオイル栓を内圧で抜けて紛失しないようにカバーを検討。

取扱説明書の自己診断表では、
 現象: 注油栓が作業中飛び出した。
 原因: ミッションオイルの入れ過ぎ(内圧過上昇)
 処置: 正規のオイル量にする。

対策として上部オイル栓のカバーをボルト間2ヶ所より押さえることを検討。
ミッション上部の左側ボルトとドレンボルトにバック用金具(ボルト止め)を付けて固定。
このバック用金具は廃品処分時使えそうな金属は種類と大きさ別に各部品ケースに入れています。

16mmオイル栓を押さえるように2.6mmアルミ線2本で固定しましたが正規オイル量でも内圧過上昇した場合を考えオイル栓と約5mm程の隙間を作りました。

下部ミッションには圧力を逃がすためのエアブリーザーがあるため多分飛び出さないと思いますが様子見とします。
このエアブリーザーを外して点検した時に下からコンプレッサーで吹いてみると「プー」と大きな音がなり作業中でも気が付くでしょうね。
一回り小さくても良いのですが上部ミッションに付けてほしいのは私だけでしょうか。

なお、2回の草刈作業後再びミッションを確認すると汚れていました。
当初凄い汚れの所に綺麗なオイルを入れてから薄まるだろうと思いましたが思った以上に汚れていましたので2回目交換が正解。

今回オイル差しで既定の200ccと50ccを入れましたが本当に容量は正しいかと不安になり計量器で計測するとやはり安物のため狂っていました。
47ccでマーク50となり、190ccでマーク200になっていました。
既定のオイルを入れたつもりでしたが少し不足しており多いよりは良いだろう思っています。
そのため下部ミッションの点検ボルトにオイルが出てこない理由が分かりました。

② スパイクタイヤ内側とダストカバー内側はさらに錆を落として錆止めを原液ドロドロ状態でべっとり塗り付け。
ある程度乾燥後、開いた穴の所はアルミテープで内側から外側までぐるりと貼付け。
取付時にダストカバーを120度ずらそうと思ったらネジ穴が一致しません。
3穴の内で1つがずれており正規の位置でなければならず下側に穴が開いたのは移動できませんでした。

気が付いたのですが穴の開いているダストカバーは斜面草刈時下側または右車輪の前後にありそれだけでも泥や草が右側に集中したのが分かります。
また4WDの駆動チェーンを1ヶ所のみ点検して特に問題がありませんでしたが組込み時に廻りをボンド付けはメンテナンス上面倒。

③ 最初の点検時点火プラグがベットリと黒かったのがFC級40:1混合ガソリンに切替えてから良い感じに変化。

④ 外見より見える錆びた各部は軽く落として、白と銀の塗料で刷毛塗り。

⑤ シール剥がれ部分は糊が残って汚いため塗料うすめ液でゆっくりと剥がして綺麗にした。

⑥ 燃料タンク内を確認するとフューエルストレーナのパイプ止めが錆びており錆取りしましたがタンク内を見ると小さいゴミなどがあり200ccぐらいある混合ガソリンを捨てるのは勿体ため一端空きペットボトルに移して料理用のペーパータオルでろ過しましたので綺麗な燃料に変化。

⑦ ナイフ脱着具はビニールハウス用の軟質フィルム止めのニューオキペットの残り45cmがあり隙間は29.5mmぐらいありピッタリしたためケガしないように切断面をグラインダで丸めて実際にSP850Bのナイフに差し込むと半分はスンナリ入りましたが歯の部分で無い所で少し狭く手で押し込んで軽量ハンマーで叩き少し深く、3回行うと気持ち広がり実際に使用しても危険ではないようにしました。

ひとまずお手製の脱着具と17mmメガネレンチで手前に引いて外しましたがこのボルトもなぜかボンドが付いて固定していました。
外したナイフ切断面の少し丸まっている部分や少し歪曲している所は軽量ハンマー叩いて戻した後グラインダの回る砥石で軽く削っています。
取付けはナイフの刃が回転時3cmぐらい上下にずれるようにしますが取付部は既に上下の向きになっているため間違い防止となっています。


<今後の予定>
① 移動用台車の作製 管理機TMA25の台車を作る時に間違ったタイヤサイズ外径25cm新品2輪あるため利用してそっくり乗せる台車を作製。(小さいタイヤでは凸凹では少し辛い)

② タンク内のゴミが通過したと思われキャブレターの点検清掃が必要。

③ 本来重要と思われた各ワイヤ類の1本ずつ動作確認しながら調整。

④ スパイクタイヤの穴をどうするか。
新たに部品を購入すれば簡単ですが面白くないためアルミテープでは役不足でしたので鉄板と超強力ボンドで固め修復可能かどうか。
なお、泥除け対応SP851Aにした場合ダストカバーもセットにするため多分@8,000円+@2,000円と約10,000円X4個となり約40,000円なり何のために中古を購入したか意味が無くなりますが魅力はあります。

写真は整備後、管理機TMA25用で失敗のため処分しなかった台車に乗せました。
正式なSP850B用台車までは仮に使用します。
これは4つ車なので少し方向転換が難しいのですが約50kgの車体を移動する時はハンドルを軽く持ち押すだけなのでラクチンです。


追記:
スパイクタイヤ修理前に穴の開いた右側2つと左側を入れ変えればどうかと思い行ってみると何とダストカバーの3つの穴位置が反対になり穴の部分が上になり120度ずれた形になりアルミテープでカバーしただけでボンドやパテ等で急ぎ修理する必要がなくなりました。
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