デボーションノート
聖書日課に従って、日々聖書を読んで思わされたことを書き留めています。




サムエル上25:23 アビガイルはダビデを見ると、急いでろばを降り、ダビデの前の地にひれ伏し礼をした。
25:24 彼女はダビデの足もとにひれ伏して言った。「御主人様、わたしが悪うございました。お耳をお貸しください。はしための言葉をお聞きください。
25:25 御主人様が、あのならず者ナバルのことなど気になさいませんように。名前のとおりの人間、ナバルという名のとおりの愚か者でございます。はしためは、お遣わしになった使者の方々にお会いしてはいないのです。
25:26 主は生きておられ、あなた御自身も生きておられます。あなたを引き止め、流血の災いに手を下すことからあなたを守ってくださったのは主です。あなたに対して災難を望む者、あなたの敵はナバルのようになりましょう。
25:27 ここにある物は、はしためが持参した贈り物でございます。お足もとに仕える従者にお取らせくださいますように。
25:28 どうかはしための失礼をお許しください。主は必ずあなたのために確固とした家を興してくださいます。あなたは主の戦いをたたかわれる方で、生涯、悪いことがあなたを襲うことはございませんから。
25:29 人が逆らって立ち、お命をねらって追い迫って来ても、お命はあなたの神、主によって命の袋に納められ、敵の命こそ主によって石投げ紐に仕掛けられ、投げ飛ばされることでございましょう。
25:30 また、主が約束なさった幸いをすべて成就し、あなたをイスラエルの指導者としてお立てになるとき、
25:31 いわれもなく血を流したり、御自分の手で復讐なさったことなどが、つまずきや、お心の責めとなりませんように。主があなたをお恵みになるときには、はしためを思い出してください。」
25:32 ダビデはアビガイルに答えた。「イスラエルの神、主はたたえられよ。主は、今日、あなたをわたしに遣わされた。
25:33 あなたの判断はたたえられ、あなたもたたえられよ。わたしが流血の罪を犯し、自分の手で復讐することを止めてくれた。
25:34 イスラエルの神、主は生きておられる。主は、わたしを引き止め、あなたを災いから守られた。あなたが急いでわたしに会いに来ていなければ、明日の朝の光が射すころには、ナバルに一人の男も残されていなかっただろう。」
25:35 ダビデは、彼女の携えて来た贈り物を受け、彼女に言った。「平和に帰りなさい。あなたの言葉を確かに聞き入れ、願いを尊重しよう。」
25:36 アビガイルがナバルのもとへ帰ってみると、ナバルは家で王の宴会にも似た宴会の最中であった。ナバルは上機嫌で、かなり酔っていたので、翌朝、日が昇るまで、彼女は事の大小を問わず何も話さなかった。
25:37 翌朝、ナバルの酔いがさめると、彼の妻は成り行きを話して聞かせた。ナバルは意識を無くして石のようになった。
25:38 十日ほどの後、主はナバルを打たれ、彼は死んだ。

ダビデの一行は、道中、ナバルの援助を得ようと使者を使わしたものの、援助を断られただけに留まらず、ののしりまで受け、ダビデはナバルを打とうと剣を携えてナバルのもとへ向かおうとしていた。
その知らせを聞いたナバルの妻アビガイルは、ダビデのもとに贈り物を携えてやってきて、ナバルを殺すことで、ダビデの名を汚してはならないと訴え、ダビデは無用な戦いを避け、罪を犯さずに済むことになるのである。
ナバルの妻アビガイルとしては、どうしようもないならず者の男であったとしても、夫には違いなかったし、どうにか助かる方法はないかと考えたかもしれない。
しかし、それよりもアビガイルの訴えに注目すると、ダビデが神に選ばれたお方であり、将来、イスラエルの指導者になるにふさわしいお方であると確信し、つまらない者を殺して品位を損なうよりも、もしナバルが罪深いどうしようもない者であるならば、主ご自身が下す裁きにおゆだねになるべきであるということを示すために神が使わされた者であるということが伺え、ダビデ自身も、この女性の言葉の中に、神の使わされた知恵ある者の言葉を見出した故に、彼女の言葉に従って行動したのであろう。

神の託宣は、何も高貴な預言者や偉大な指導者だけに託されるものでばかりではない。
むしろ、おおよそ人が見向きもしないような小さな者たちの口に託しておられる場合のほうが多いのかもしれない。
男よりも女、大人よりも子供、権力のある者よりも虐げられている人、そのような人の口に託された神の言葉に耳を傾けることができるように心がけたいものである。

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サムエル上24:1 ダビデはそこから上って行って、エン・ゲディの要害にとどまった。
24:2 ペリシテ人を追い払って帰還したサウルに、「ダビデはエン・ゲディの荒れ野にいる」と伝える者があった。
24:3 サウルはイスラエルの全軍からえりすぐった三千の兵を率い、ダビデとその兵を追って「山羊の岩」の付近に向かった。
24:4 途中、羊の囲い場の辺りにさしかかると、そこに洞窟があったので、サウルは用を足すために入ったが、その奥にはダビデとその兵たちが座っていた。
24:5 ダビデの兵は言った。「主があなたに、『わたしはあなたの敵をあなたの手に渡す。思いどおりにするがよい』と約束されたのは、この時のことです。」ダビデは立って行き、サウルの上着の端をひそかに切り取った。
24:6 しかしダビデは、サウルの上着の端を切ったことを後悔し、
24:7 兵に言った。「わたしの主君であり、主が油を注がれた方に、わたしが手をかけ、このようなことをするのを、主は決して許されない。彼は主が油を注がれた方なのだ。」
24:8 ダビデはこう言って兵を説得し、サウルを襲うことを許さなかった。サウルは洞窟を出て先に進んだ。
24:9 ダビデも続いて洞窟を出ると、サウルの背後から声をかけた。「わが主君、王よ。」サウルが振り返ると、ダビデは顔を地に伏せ、礼をして、
24:10 サウルに言った。「ダビデがあなたに危害を加えようとしている、などといううわさになぜ耳を貸されるのですか。
24:11 今日、主が洞窟であなたをわたしの手に渡されたのを、あなた御自身の目で御覧になりました。そのとき、あなたを殺せと言う者もいましたが、あなたをかばって、『わたしの主人に手をかけることはしない。主が油を注がれた方だ』と言い聞かせました。
24:12 わが父よ、よく御覧ください。あなたの上着の端がわたしの手にあります。わたしは上着の端を切り取りながらも、あなたを殺すことはしませんでした。御覧ください。わたしの手には悪事も反逆もありません。あなたに対して罪を犯しませんでした。それにもかかわらず、あなたはわたしの命を奪おうと追い回されるのです。
24:13 主があなたとわたしの間を裁き、わたしのために主があなたに報復されますように。わたしは手を下しはしません。
24:14 古いことわざに、『悪は悪人から出る』と言います。わたしは手を下しません。
24:15 イスラエルの王は、誰を追って出て来られたのでしょう。あなたは誰を追跡されるのですか。死んだ犬、一匹の蚤ではありませんか。
24:16 主が裁き手となって、わたしとあなたの間を裁き、わたしの訴えを弁護し、あなたの手からわたしを救ってくださいますように。」
24:17 ダビデがサウルに対するこれらの言葉を言い終えると、サウルは言った。「わが子ダビデよ、これはお前の声か。」サウルは声をあげて泣き、
24:18 ダビデに言った。「お前はわたしより正しい。お前はわたしに善意をもって対し、わたしはお前に悪意をもって対した。
24:19 お前はわたしに善意を尽くしていたことを今日示してくれた。主がわたしをお前の手に引き渡されたのに、お前はわたしを殺さなかった。
24:20 自分の敵に出会い、その敵を無事に去らせる者があろうか。今日のお前のふるまいに対して、主がお前に恵みをもって報いてくださるだろう。
24:21 今わたしは悟った。お前は必ず王となり、イスラエル王国はお前の手によって確立される。
24:22 主によってわたしに誓ってくれ。わたしの後に来るわたしの子孫を断つことなく、わたしの名を父の家から消し去ることはない、と。」
24:23 ダビデはサウルに誓った。サウルは自分の館に帰って行き、ダビデとその兵は要害に上って行った。

ダビデはサウルが洞窟の中で用を足している隙をついて、サウルの上着のすそを切り取り、サウルを殺そうと思えば、いつでも殺せる状態であったのに、あえてそうしなかったことをサウルに示した。
サウルはそれを聞いて、ダビデの忠義を知ることになる。

人が用を足している時ほど無防備なものはないのではないだろうか。
しかし、人間は全ての人が用を足す。
無防備で、しかも汚れていて、醜い姿である。
それが人間の真実ではないだろうか。
いくら綺麗事を並べ、虚飾で飾り立てていても、人間はみな同じ。
無力で汚れた存在なのだ。
それを知ることがまず自分自身を知ることではないだろうか。

神戸で震災を経験した時、トイレの水を汲むのに、なんど水場に足を運んだことか。
それを知らない者は、平気でバケツの水を勢いよくトイレに流そうとする。
一度自分で水を汲んでみれば、それがどれだけ大変なことかわかるだろう。
そして、人間、用を足すことがどれだけ大事なことであるかを知るだろう。

都会の真ん中で、綺麗事ばかりを並べていても、真実は見えてこないのではないだろうか。
サウルは裸の王様のようであったが、私たちもそうならないように物事を見極める目を持っていたい。



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サムエル上23:1 ペリシテ人がケイラを襲い、麦打ち場を略奪している、という知らせがあったので、
23:2 ダビデは主に託宣を求めた。「行って、このペリシテ人を討つべきでしょうか。」主はダビデに言われた。「行け、ペリシテ人を討って、ケイラを救え。」
23:3 だが、ダビデの兵は言った。「我々はここユダにいてさえ恐れているのに、ケイラまで行ってペリシテ人の戦列と相対したらどうなるでしょうか。」
23:4 ダビデは再び主に託宣を求めた。主は答えられた。「立て、ケイラに下って行け。ペリシテ人をあなたの手に渡す。」
23:5 ダビデとその兵はケイラに行ってペリシテ軍と戦い、その家畜を奪い、彼らに大打撃を与え、ケイラの住民を救った。
23:6 アヒメレクの子アビアタルが、ケイラのダビデのもとに逃げて来たとき、彼はエフォドを携えていた。
23:7 ダビデがケイラに来たと知らされたサウルは、「神がダビデをわたしの手に渡されたのだ。彼は、扉とかんぬきのある町に入って、自分を閉じ込めてしまったのだ」と言った。
23:8 彼は兵士全員を戦いに向けて召集し、ケイラに下ってダビデとその兵を包囲しようとした。
23:9 ダビデはサウルが自分に危害を加えようと計画しているのを知って、祭司アビアタルに、エフォドを持って来るように頼んだ。
23:10 ダビデは主に尋ねた。「イスラエルの神、主よ、サウルがケイラに進んで来て、わたしゆえにこの町を滅ぼそうとしていることを僕は確かに知りました。
23:11 ケイラの有力者らは、サウルの手にわたしを引き渡すでしょうか。僕が聞いているように、サウルはケイラに下って来るでしょうか。イスラエルの神、主よ、どうか僕にお示しください。」主は「彼は下って来る」と言われた。
23:12 ダビデが、「ケイラの有力者らは、わたしと兵をサウルの手に引き渡すでしょうか」と尋ねると、主は「引き渡す」と言われた。
23:13 ダビデとその兵およそ六百人は立ち上がって、ケイラを去り、あちこちをさまよった。サウルはダビデがケイラから避難したと知らされて、出陣するのをやめた。
23:14 ダビデは荒れ野のあちこちの要害にとどまり、またジフの荒れ野の山地にとどまった。サウルは絶え間なくダビデをねらったが、神は彼をサウルの手に渡されなかった。
23:15 ジフの荒れ野のホレシャにとどまっていたダビデは、サウルが自分の命をねらって出陣したことを知った。
23:16 そのとき、サウルの子ヨナタンがホレシャにいるダビデのもとに来て、神に頼るようにとダビデを励まして、
23:17 言った。「恐れることはない。父サウルの手があなたに及ぶことはない。イスラエルの王となるのはあなただ。わたしはあなたの次に立つ者となるだろう。父サウルも、そうなることを知っている。」
23:18 二人は主の御前で契約を結んだ。ダビデはホレシャに残り、ヨナタンは自分の館に帰って行った。
23:19 ジフの人々は、ギブアに上ってサウルに報告した。「ダビデは我々のもとに隠れており、砂漠の南方、ハキラの丘にあるホレシャの要害にいます。
23:20 王が下って行くことをお望みなら、今おいでください。王の手に彼を引き渡すのは我々の仕事です。」
23:21 サウルは答えた。「主の祝福があるように。あなたたちはわたしを思ってくれた。
23:22 戻って、更に確かめてくれ。ダビデが足をとどめている場所と誰がそこで彼を見たかをはっきり調べてくれ。彼は非常に賢い。
23:23 彼が隠れた場所をことごとく調べ上げて、確かな情報を持って来てくれれば、あなたたちと共に出て行こう。この地にいるのであれば、ユダの全氏族の中から彼を捜し出す。」
23:24 人々はサウルに先立ってジフに戻って行った。ダビデとその兵は砂漠の南方、アラバのマオンの荒れ野にいた。
23:25 サウルとその兵はダビデをねらって出て来たが、ダビデはその知らせを受けると、マオンの荒れ野の岩場に行き、そこにとどまった。サウルはそのことを聞き込み、マオンの荒れ野にダビデを追跡した。
23:26 サウルは山の片側を行き、ダビデとその兵は山の反対側に行った。ダビデはサウルを引き離そうと急いだが、サウルとその兵は、ダビデとその兵を捕らえようと、周囲から迫って来た。
23:27 そのとき、使者がサウルのもとに来て、「急いでお帰りください。ペリシテ人が国に侵入しました」と言った。
23:28 サウルはダビデを追うことをやめて、ペリシテ人の方に向かった。そのため、この場所は「分かれの岩」と呼ばれている。

執拗にダビデを追い続けるサウル。
そして、ギリギリのところまで追い詰められていても、ことごとく神に託宣を尋ねつつ歩むダビデ。
この二人は対照的であると言える。
サウルは、もはや自分が王の地位を追われ、ダビデが次の王になることを自分自身も知っているのに、それを受け入れられずに最後まで悪あがきをしており、一方のダビデは、必死の逃亡生活の中、自分が次の王になることなど眼中にないのに、結果的に、一歩ずつ王への道を歩み進めている。

沈むことは分かっているのに泥沼に入り込んでいくサウルと、山頂までどれくらいあるかわからない山道を登り行くダビデ。
同じ「先の見えない不安な歩み」ならば、願わくは、その先にいつかは見えてくるであろう素晴らしい景色を期待できる歩みを選びたいものである。


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サムエル上22:1 ダビデはそこを出て、アドラムの洞窟に難を避けた。それを聞いた彼の兄弟や父の家の者は皆、彼のもとに下って来た。
22:2 また、困窮している者、負債のある者、不満を持つ者も皆彼のもとに集まり、ダビデは彼らの頭領になった。四百人ほどの者が彼の周りにいた。
22:3 ダビデはモアブのミツパに行き、モアブの王に頼んだ。「神がわたしをどのようになさるか分かるまで、わたしの父母をあなたたちのもとに行かせてください。」
22:4 モアブ王に託されたダビデの両親は、ダビデが要害に立てこもっている間、モアブ王のもとにとどまった。
22:5 預言者ガドが、「要害にとどまらず、ユダの地に出て行きなさい」と言ったので、ダビデはハレトの森に移って行った。
22:6 サウルは、ダビデとその仲間の者たちが姿を見せたと聞かされた。サウルは、手に槍を持って、ギブアにある丘のぎょりゅうの木陰に座っていた。彼の家臣は皆、傍らに立っていた。
22:7 サウルは傍らに立っている家臣に言った。「ベニヤミンの子らよ、聞くがよい。エッサイの子が、お前たち皆に畑やぶどう畑を与え、皆を千人隊の長や、百人隊の長にするであろうか。
22:8 お前たちは皆、一団となってわたしに背き、わたしの息子とエッサイの子が契約を結んでもわたしの耳に入れない。息子がわたしの僕をわたしに刃向かわせ、今日のようにわたしをねらわせても、憂慮もしないし、わたしの耳に入れもしない。」
22:9 サウルの家臣のそばに立っていたエドム人ドエグが答えた。「エッサイの子が、ノブにいるアヒトブの子アヒメレクのところに来たのを見ました。
22:10 アヒメレクは彼のために主に託宣を求め、食糧を渡し、ペリシテ人ゴリアトの剣を与えました。」
22:11 サウルは人をやって、祭司であるアヒトブの子アヒメレクと、ノブで祭司職にある彼の父の家の者をすべて呼び出した。彼らは皆、王のもとに来た。
22:12 サウルは言った。「アヒトブの子よ、聞くがよい。」彼は「はい、御主人様」と答えた。
22:13 サウルは言った。「何故、お前はエッサイの子と組んでわたしに背き、彼にパンや剣を与え、神に託宣を求めてやり、今日のようにわたしに刃向かわせ、わたしをねらわせるようなことをしたのか。」
22:14 アヒメレクは王に答えた。「あなたの家臣の中に、ダビデほど忠実な者がいるでしょうか。ダビデは王様の婿、近衛の長、あなたの家で重んじられている者ではありませんか。
22:15 彼のため神に託宣を求めたのはあの折が初めてでしょうか。決してそうではありません。王様、僕と父の家の者に罪をきせないでください。僕は事の大小を問わず、何も知らなかったのです。」
22:16 王は、「アヒメレクよ、お前も父の家の者も皆、死罪だ」と言い、
22:17 傍らに立っている近衛兵に命じた。「行って主の祭司たちを殺せ。彼らもダビデに味方し、彼が逃亡中なのを知りながら、わたしの耳に入れなかったのだ。」だが、王の家臣は、その手を下して主の祭司を討とうとはしなかった。
22:18 王はドエグに、「お前が行って祭司らを討て」と命じたので、エドム人ドエグが行って祭司らを討った。こうして、サウルはその日、亜麻布のエフォドを身に着けた者八十五人を殺し、
22:19 また祭司の町ノブを剣で撃ち、男も女も、子供も乳飲み子も、牛もろばも羊も剣にかけた。
22:20 アヒトブの子アヒメレクの息子が一人、難を免れた。アビアタルという名で、彼はダビデのもとに逃れた。
22:21 アビアタルは、サウルが主の祭司たちを殺した、とダビデに伝えた。
22:22 ダビデはアビアタルに言った。「あの日、わたしはあの場に居合わせたエドム人ドエグが必ずサウルに報告するだろう、と気づいていた。わたしがあなたの父上の家の者すべての命を奪わせてしまったのだ。
22:23 わたしのもとにとどまっていなさい。恐れることはない。わたしの命をねらう者はあなたの命をもねらう。わたしのもとにいれば、あなたは安全だ。」

サウルはもはや裸の王様同然で、サウルを取り巻く僕らからも信頼を失っていたのだろう。
まともな判断力のある者ならば、ダビデを捕らえて殺してしまおうとするサウルの計画を受け入れることは容易ではなかったはずであろう。
しかし、神を畏れぬエドム人ドエグは違っていた。
サウルの計画が神の御心に適うものであるかどうかといったことは、さほど重要なことではなく、ただ目の前にいる王に取りいって、あわよくば、報酬か、もしくは地位を得ようといった下心だけで行動していたのだろう。
やすやすとダビデの居場所を教え、ダビデをかくまったアヒメレクの一族を皆殺しにまでしてしまうのである。
おおよそ、神をも恐れぬ者の業らしく残虐非道極まりない。
しかし、それを命じたのもまたサウルなのである。
サウルはそれほどまでに落ちていたのである。
神を見失い、自分を見失ったサウルは、この後、没落の一途をたどっていく。
こういったことは、サウル個人だけにあてはまるものではなく、全ての人、民、国、いつの時代にも起こりうること。
だから、ひたすらに神を見失わないよう歩み続けていきたいものである。

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サムエル上21:1 ダビデは立ち去り、ヨナタンは町に戻った。
21:2 ダビデは、ノブの祭司アヒメレクのところに行った。ダビデを不安げに迎えたアヒメレクは、彼に尋ねた。「なぜ、一人なのですか、供はいないのですか。」
21:3 ダビデは祭司アヒメレクに言った。「王はわたしに一つの事を命じて、『お前を遣わす目的、お前に命じる事を、だれにも気づかれるな』と言われたのです。従者たちには、ある場所で落ち合うよう言いつけてあります。
21:4 それよりも、何か、パン五個でも手もとにありませんか。ほかに何かあるなら、いただけますか。」
21:5 祭司はダビデに答えた。「手もとに普通のパンはありません。聖別されたパンならあります。従者が女を遠ざけているなら差し上げます。」
21:6 ダビデは祭司に答えて言った。「いつものことですが、わたしが出陣するときには女を遠ざけています。従者たちは身を清めています。常の遠征でもそうですから、まして今日は、身を清めています。」
21:7 普通のパンがなかったので、祭司は聖別されたパンをダビデに与えた。パンを供え替える日で、焼きたてのパンに替えて主の御前から取り下げた、供えのパンしかなかった。
21:8 そこにはその日、サウルの家臣の一人が主の御前にとどめられていた。名をドエグというエドム人で、サウルに属する牧者のつわものであった。
21:9 ダビデは更にアヒメレクに求めた。「ここに、あなたの手もとに、槍か剣がありますか。王の用件が急なことだったので、自分の剣も武器も取って来ることができなかったのです。」
21:10 祭司は言った。「エラの谷で、あなたが討ち取ったペリシテ人ゴリアトの剣なら、そこ、エフォドの後ろに布に包んであります。もしそれを持って行きたければ持って行ってください。そのほかには何もありません。」ダビデは言った。「それにまさるものはない。それをください。」
21:11 ダビデは立ってその日のうちにサウルから逃れ、ガトの王アキシュのもとに来た。
21:12 アキシュの家臣は言った。「この男はかの地の王、ダビデではありませんか。この男についてみんなが踊りながら、『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』と歌ったのです。」
21:13 ダビデはこの言葉が心にかかり、ガトの王アキシュを大変恐れた。
21:14 そこで彼は、人々の前で変わったふるまいをした。彼らに捕らえられると、気が狂ったのだと見せかけ、ひげによだれを垂らしたり、城門の扉をかきむしったりした。
21:15 アキシュは家臣に言った。「見てみろ、この男は気が狂っている。なぜ連れて来たのだ。
21:16 わたしのもとに気の狂った者が不足しているとでもいうのか。わたしの前で狂態を見せようとして連れて来たのか。この男をわたしの家に入れようというのか。」

サウルの手を逃れたダビデは、まさに、着の身着のままのような状態であったため、十分な食料も武器も携えておらず、恥をもしのんで祭司アヒメレクに食料と武器を求めたところ、神に捧げるための聖別されたパンと、なんと、自分が倒したゴリアテの剣がそこにあったのでした。
なんという偶然か、はたまた必然か、神はまことにダビデにふさわしいものを備えておられたのでした。
それでもギリギリの逃亡生活は続き、ガトの王アキシュの前では、狂ったようなそぶりを見せて難を逃れようとするなど、恥も外聞も気にしない、必死なダビデの様子が描かれています。
おおよそ、つまらないプライドを保とうとしていたならば、生きてこの時を過ごすことができなかったかもしれません。

生きていくことは、何事に対しても必死でなければなりません。
余計なプライドを捨て、その場その場を必死に生きていくこと、そのような生き方を続けているところで、神の備えがあることを思わされます。

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サムエル上20:24 ダビデは野に身を隠した。新月祭が来た。王は食卓に臨み、
20:25 壁に沿ったいつもの自分の席に着いた。ヨナタンはサウル王の向かいにおり、アブネルは王の隣に席を取ったが、ダビデの場所は空席のままであった。
20:26 その日サウルは、そのことに全く触れなかった。ダビデに何事かあって身が汚れているのだろう、きっと清めが済んでいないのだ、と考えたからである。
20:27 だが翌日、新月の二日目にも、ダビデの場所が空席だったので、サウルは息子ヨナタンに言った。「なぜ、エッサイの息子は昨日も今日も食事に来ないのか。」
20:28 ヨナタンはサウルに答えた。「ベツレヘムに帰らせてほしい、という頼みでした。
20:29 彼はわたしに、『町でわたしたちの一族がいけにえをささげるので、兄に呼びつけられています。御厚意で、出て行かせてくだされば、兄に会えます』と言っていました。それでダビデは王の食事にあずかっておりません。」
20:30 サウルはヨナタンに激怒して言った。「心の曲がった不実な女の息子よ。お前がエッサイの子をひいきにして自分を辱め、自分の母親の恥をさらしているのを、このわたしが知らないとでも思っているのか。
20:31 エッサイの子がこの地上に生きている限り、お前もお前の王権も確かではないのだ。すぐに人をやってダビデを捕らえて来させよ。彼は死なねばならない。」
20:32 ヨナタンは、父サウルに言い返した。「なぜ、彼は死なねばならないのですか。何をしたのですか。」
20:33 サウルはヨナタンを討とうとして槍を投げつけた。父がダビデを殺そうと決心していることを知ったヨナタンは、
20:34 怒って食事の席を立った。父がダビデをののしったので、ダビデのために心を痛め、新月の二日目は食事を取らなかった。
20:35 翌朝、取り決めた時刻に、ヨナタンは年若い従者を連れて野に出た。
20:36 「矢を射るから走って行って見つけ出して来い」と言いつけると、従者は駆け出した。ヨナタンは彼を越えるように矢を射た。
20:37 ヨナタンの射た矢の辺りに少年が着くと、ヨナタンは後ろから呼ばわった。「矢はお前のもっと先ではないか。」
20:38 ヨナタンは従者の後ろから、「早くしろ、急げ、立ち止まるな」と声をかけた。従者は矢を拾い上げ、主人のところに戻って来た。
20:39 従者は何も知らなかったが、ダビデとヨナタンはその意味を知っていた。
20:40 ヨナタンは武器を従者に渡すと、「町に持って帰ってくれ」と言った。
20:41 従者が帰って行くと、ダビデは南側から出て来て地にひれ伏し、三度礼をした。彼らは互いに口づけし、共に泣いた。ダビデはいっそう激しく泣いた。
20:42 ヨナタンは言った。「安らかに行ってくれ。わたしとあなたの間にも、わたしの子孫とあなたの子孫の間にも、主がとこしえにおられる、と主の御名によって誓い合ったのだから。」

ヨナタンは、サウルが本気でダビデを殺そうとしていることを悟り、こっそりとダビデにそのことを伝えようとしました。
その心中は、さぞ悲しみに打ちひしがれていたことでしょう。
それでもヨナタンは、ダビデに約束したとおり、弓を放ち、もっと遠くへ逃げるようにダビデへ知らせたのでした。

この世では、辛いこと、悲しいこと、嘆かわしいことはいっぱいあります。
それでも、ただ打ちひしがれているだけではだめなのです。
そこから行動を起こしていかなければなりません。

明日への希望が見えないように思われる時もあるかもしれません。しかし、そこから前に進むことをやめたなら、そこから先へは決して進むことができません。
先が見えないように見えても、先がないわけではない。

イエス様は目に見えないお方だけれども、必ず私たちと共にいてくださり、行くべき道を共に歩んでくださることでしょう。

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サムエル上19:1 サウルは、息子のヨナタンと家臣の全員に、ダビデを殺すようにと命じた。しかし、サウルの息子ヨナタンはダビデに深い愛情を抱いていたので、
19:2 ダビデにこのことを告げた。「わたしの父サウルはあなたを殺そうとねらっている。朝になったら注意して隠れ場にとどまり、見つからないようにしていなさい。
19:3 あなたのいる野原にわたしは出て行って父の傍らに立ち、あなたについて父に話してみる。様子を見て、あなたに知らせよう。」
19:4 ヨナタンは父サウルにダビデをかばって話した。「王がその僕であるダビデのゆえに、罪を犯したりなさいませんように。彼は父上に対して罪を犯していないばかりか、大変お役に立っているのです。
19:5 彼が自分の命をかけてあのペリシテ人を討ったから、主はイスラエルの全軍に大勝利をお与えになったのです。あなたはそれを見て、喜び祝われたではありませんか。なぜ、罪なき者の血を流し、理由もなくダビデを殺して、罪を犯そうとなさるのですか。」
19:6 サウルはヨナタンの言葉を聞き入れて誓った。「主は生きておられる。彼を殺しはしない。」
19:7 ヨナタンはダビデを呼んで、これをすべて彼に告げた。ヨナタンはサウルのもとにダビデを連れて行き、ダビデはこれまでどおりサウルに仕えることになった。
19:8 戦いは続いて起こったが、ダビデはペリシテ人を討つために出陣し、大打撃を与えたので、彼らはダビデを恐れて逃げた。
19:9 ときに、主からの悪霊がサウルに降った。サウルは館で槍を手にして座り、ダビデはその傍らで竪琴を奏でていた。
19:10 そのとき、サウルがダビデを壁に突き刺そうとねらったが、ダビデはサウルを避け、槍は壁に突き刺さった。ダビデは逃げ、その夜は難を免れた。
19:11 サウルはダビデの家に使者を遣わし、彼を見張らせ、翌朝には殺させようとした。ダビデの妻ミカルはダビデに言った。「今夜中に避難して自分の命を守らなければ、明日は殺されます。」
19:12 ミカルはダビデを窓からつり降ろし、彼は逃げて難を免れた。
19:13 ミカルはテラフィムを寝床に置き、その頭に山羊の毛をかぶせ、それを着物で覆った。
19:14 サウルは使者を遣わしてダビデを捕らえようとしたが、ミカルは、「彼は病気です」と言った。
19:15 サウルはダビデを見舞うのだといって使者を遣わしたが、「ダビデを寝床のままわたしのもとに担ぎ込め。殺すのだ」と命じていた。
19:16 使者が来てみると、寝床には山羊の毛を頭にかぶせたテラフィムが置かれていた。
19:17 サウルはミカルに言った。「このようなことをしてわたしを欺いたのはなぜだ。なぜお前はわたしの敵を逃がし、避難させたのか。」ミカルはサウルに言った。「あの人は、『わたしを逃がせ。さもないとお前を殺す』と脅しました。」
19:18 逃げて難を避けたダビデは、ラマのサムエルのもとに行って、サウルの仕打ちをすべて報告した。サムエルとダビデはナヨトに行き、そこにとどまった。
19:19 ラマのナヨトにダビデがいる、とサウルに告げる者があり、
19:20 サウルはダビデを捕らえようと使者を遣わした。彼らは預言者の一団が預言しているのに出会った。サムエルが彼らの先頭に立っていた。神の霊はサウルの使者の上にも降り、彼らも預言する状態になった。
19:21 サウルはこの報告を受けて、他の使者を遣わしたが、彼らもまた預言する状態になった。三度、サウルは追っ手を送ったが、彼らもまた預言する状態になった。
19:22 ついに、サウル自身がラマに向かい、セクの大井戸まで来て、「サムエルとダビデはどこにいるのか」と尋ねた。「ラマのナヨトです」という答えを聞き、
19:23 サウルはラマのナヨトに向かってそこを去ったが、彼の上にも神の霊が降り、彼は預言する状態になったまま、ラマのナヨトまで歩き続けた。
19:24 彼は着物を脱ぎ捨て、預言する状態になったまま、その日は一昼夜、サムエルの前に裸のままで倒れていた。このため、「サウルもまた預言者の仲間か」と人々は言った。

ダビデに対する妬みにかられたサウルは、ことあるごとにダビデの命を狙おうと企み、周囲の者たちも、もはやダビデをかくまう事すら難しい状況となっていった。
しかし、それでもダビデは間一髪でサウルから逃れ、サムエルのもとに身を寄せるのである。
おそらく、ダビデが王となるためには避けて通ることのできない試練ばかりだったのだろう。
しかし、それにも関わらず、ダビデはサウルの難を逃れ続けていくのである。
それはまるで、神様に守られているかのように、奇跡としか言えないような出来事ばかりであったのではないだろうか。
ダビデ本人は、きっと生き延びるのに必死であったことだろう。
しかし、そこには必ず主の御手の御守りがあったのだ。

私たちも地上の生活を必死で生き抜いている。
多くの試練や困難も経験する。
しかし、そこにも必ずや、主の御手の御守りがあるはずである。

詩篇23:1【賛歌。ダビデの詩。】主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。
23:2 主はわたしを青草の原に休ませ憩いの水のほとりに伴い
23:3 魂を生き返らせてくださる。主は御名にふさわしくわたしを正しい道に導かれる。
23:4 死の陰の谷を行くときもわたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖それがわたしを力づける。
23:5 わたしを苦しめる者を前にしてもあなたはわたしに食卓を整えてくださる。わたしの頭に香油を注ぎわたしの杯を溢れさせてくださる。
23:6 命のある限り恵みと慈しみはいつもわたしを追う。主の家にわたしは帰り生涯、そこにとどまるであろう。

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サムエル上18:1 ダビデがサウルと話し終えたとき、ヨナタンの魂はダビデの魂に結びつき、ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した。
18:2 サウルはその日、ダビデを召し抱え、父の家に帰ることを許さなかった。
18:3 ヨナタンはダビデを自分自身のように愛し、彼と契約を結び、
18:4 着ていた上着を脱いで与え、また自分の装束を剣、弓、帯に至るまで与えた。
18:5 ダビデは、サウルが派遣するたびに出陣して勝利を収めた。サウルは彼を戦士の長に任命した。このことは、すべての兵士にも、サウルの家臣にも喜ばれた。
18:6 皆が戻り、あのペリシテ人を討ったダビデも帰って来ると、イスラエルのあらゆる町から女たちが出て来て、太鼓を打ち、喜びの声をあげ、三絃琴を奏で、歌い踊りながらサウル王を迎えた。
18:7 女たちは楽を奏し、歌い交わした。「サウルは千を討ちダビデは万を討った。」
18:8 サウルはこれを聞いて激怒し、悔しがって言った。「ダビデには万、わたしには千。あとは、王位を与えるだけか。」
18:9 この日以来、サウルはダビデをねたみの目で見るようになった。
18:10 次の日、神からの悪霊が激しくサウルに降り、家の中で彼をものに取りつかれた状態に陥れた。ダビデは傍らでいつものように竪琴を奏でていた。サウルは、槍を手にしていたが、
18:11 ダビデを壁に突き刺そうとして、その槍を振りかざした。ダビデは二度とも、身をかわした。
18:12 主はダビデと共におられ、サウルを離れ去られたので、サウルはダビデを恐れ、
18:13 ダビデを遠ざけ、千人隊の長に任命した。ダビデは兵士の先頭に立って出陣し、また帰還した。
18:14 主は彼と共におられ、彼はどの戦いにおいても勝利を収めた。
18:15 サウルは、ダビデが勝利を収めるのを見て、彼を恐れた。
18:16 イスラエルもユダも、すべての人がダビデを愛した。彼が出陣するにも帰還するにも彼らの先頭に立ったからである。
18:17 サウルはダビデに言った。「わたしの長女メラブを、お前の妻として与えよう。わたしの戦士となり、主の戦いをたたかってくれ。」サウルは自分でダビデに手を下すことなく、ペリシテ人の手で殺そうと考えていた。
18:18 ダビデはサウルに言った。「わたしなど何者でしょう。わたしの一族、わたしの父の一族などイスラエルで何者でしょう。わたしが王の婿になるとは。」
18:19 ところが、サウルの娘メラブはダビデに嫁ぐべきときに、メホラ人アドリエルに嫁がせられた。
18:20 サウルの娘ミカルはダビデを愛していた。それをサウルに告げる者があり、サウルは好都合だと思った。
18:21 サウルは、「彼女を与えてダビデを罠にかけ、ペリシテ人の手にかけよう」と考え、ダビデに言った。「二番目の娘を嫁にし、その日わたしの婿になりなさい。」
18:22 サウルは家臣に命じた。「ダビデにひそかにこう言え。『王はあなたが気に入っておられるし、家臣たちも皆、あなたを愛しているのだから、王の婿になってください。』」
18:23 サウルの家臣はこれらの言葉をダビデの耳に入れた。ダビデは言った。「王の婿になることが、あなたたちの目には容易なことと見えるのですか。わたしは貧しく、身分も低い者です。」
18:24 サウルの家臣は、ダビデの言ったことをサウルに報告した。
18:25 サウルは言った。「では、ダビデにこう言ってくれ。『王は結納金など望んではおられない。王の望みは王の敵への報復のしるし、ペリシテ人の陽皮百枚なのだ』と。」サウルはペリシテ人の手でダビデを倒そうと考えていた。
18:26 家臣はダビデにこのことを告げた。ダビデはこうして王の婿になることは良いことだと思い、何日もたたないうちに、
18:27 自分の兵を従えて出立し、二百人のペリシテ人を討ち取り、その陽皮を持ち帰った。王に対し、婿となる条件である陽皮の数が確かめられたので、サウルは娘のミカルを彼に妻として与えなければならなかった。
18:28 サウルは、主がダビデと共におられること、娘ミカルがダビデを愛していることを思い知らされて、
18:29 ダビデをいっそう恐れ、生涯ダビデに対して敵意を抱いた。
18:30 ペリシテの将軍たちが出撃して来ると、ダビデはそのたびにサウルの家臣のだれよりも武勲を立て、名声を得た。

ダビデはサウルに命じられて出向く戦いの全てにおいて勝利し、輝かしい功績をあげていく。
しかし、それまでは何とも思っていなかったのに、イスラエルの女たちが、太鼓を打ち、喜びの声をあげ、三絃琴を奏で、歌い踊りながら「サウルは千を討ちダビデは万を討った。」と歌い交わした時に、はじめて、サウルはダビデに対する妬みの心を燃え上がらせるのである。
サウルも人の子。
そして、一人の男なのだ。

男とは本当につまらないものである。
部下がどんなに優秀であっても、自分の部下であると思っている間は、部下の手柄は自分の手柄だと思っている。
しかし、その手柄を「女」に評価してもらった時、はじめてその思いは「妬み」に変わるのだ。
逆に言えば、女はしたたかに男の行動を見、適正に評価しているということなのかもしれない。

地位や名誉は、いつまでも保っていられるようなものではない。
地道な努力も必要だし、誠実さこそが大切であろう。
だからといって、女からの評価ばかりを気にして行動するのもおかしな話である。

ダビデは、サウルが自分の命を戦いで失わせようとしていることも知っていただろう。
それでも彼は戦った。
戦って、そして、勝利を勝ち取っていったのである。

しかしダビデもまた人の子。
後に、サウルと同じ過ちを犯すことになる。
男とは、どうしようもない存在なのだ。

どうしようもない存在であるということを知った上で、避けられない戦いがあることも知った上で、男は戦いを続けていかなければならない。
戦いをやめた時、そこにるのは敗北。
ならば、負けるのが分かっていても、戦いを続けるべきであろう。
弱くても、それに立ち向かっていくことが大切なのだ。

1ペテロ5:8 身を慎んで目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています。
5:9 信仰にしっかり踏みとどまって、悪魔に抵抗しなさい。あなたがたと信仰を同じくする兄弟たちも、この世で同じ苦しみに遭っているのです。それはあなたがたも知っているとおりです。

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サムエル上17:31 ダビデの言ったことを聞いて、サウルに告げる者があったので、サウルはダビデを召し寄せた。
17:32 ダビデはサウルに言った。「あの男のことで、だれも気を落としてはなりません。僕が行って、あのペリシテ人と戦いましょう。」
17:33 サウルはダビデに答えた。「お前が出てあのペリシテ人と戦うことなどできはしまい。お前は少年だし、向こうは少年のときから戦士だ。」
17:34 しかし、ダビデは言った。「僕は、父の羊を飼う者です。獅子や熊が出て来て群れの中から羊を奪い取ることがあります。
17:35 そのときには、追いかけて打ちかかり、その口から羊を取り戻します。向かって来れば、たてがみをつかみ、打ち殺してしまいます。
17:36 わたしは獅子も熊も倒してきたのですから、あの無割礼のペリシテ人もそれらの獣の一匹のようにしてみせましょう。彼は生ける神の戦列に挑戦したのですから。」
17:37 ダビデは更に言った。「獅子の手、熊の手からわたしを守ってくださった主は、あのペリシテ人の手からも、わたしを守ってくださるにちがいありません。」サウルはダビデに言った。「行くがよい。主がお前と共におられるように。」
17:38 サウルは、ダビデに自分の装束を着せた。彼の頭に青銅の兜をのせ、身には鎧を着けさせた。
17:39 ダビデは、その装束の上にサウルの剣を帯びて歩いてみた。だが、彼はこれらのものに慣れていなかった。ダビデはサウルに言った。「こんなものを着たのでは、歩くこともできません。慣れていませんから。」ダビデはそれらを脱ぎ去り、
17:40 自分の杖を手に取ると、川岸から滑らかな石を五つ選び、身に着けていた羊飼いの投石袋に入れ、石投げ紐を手にして、あのペリシテ人に向かって行った。
17:41 ペリシテ人は、盾持ちを先に立て、ダビデに近づいて来た。
17:42 彼は見渡し、ダビデを認め、ダビデが血色の良い、姿の美しい少年だったので、侮った。
17:43 このペリシテ人はダビデに言った。「わたしは犬か。杖を持って向かって来るのか。」そして、自分の神々によってダビデを呪い、
17:44 更にダビデにこう言った。「さあ、来い。お前の肉を空の鳥や野の獣にくれてやろう。」
17:45 だが、ダビデもこのペリシテ人に言った。「お前は剣や槍や投げ槍でわたしに向かって来るが、わたしはお前が挑戦したイスラエルの戦列の神、万軍の主の名によってお前に立ち向かう。
17:46 今日、主はお前をわたしの手に引き渡される。わたしは、お前を討ち、お前の首をはね、今日、ペリシテ軍のしかばねを空の鳥と地の獣に与えよう。全地はイスラエルに神がいますことを認めるだろう。
17:47 主は救いを賜るのに剣や槍を必要とはされないことを、ここに集まったすべての者は知るだろう。この戦いは主のものだ。主はお前たちを我々の手に渡される。」
17:48 ペリシテ人は身構え、ダビデに近づいて来た。ダビデも急ぎ、ペリシテ人に立ち向かうため戦いの場に走った。
17:49 ダビデは袋に手を入れて小石を取り出すと、石投げ紐を使って飛ばし、ペリシテ人の額を撃った。石はペリシテ人の額に食い込み、彼はうつ伏せに倒れた。
17:50 ダビデは石投げ紐と石一つでこのペリシテ人に勝ち、彼を撃ち殺した。ダビデの手には剣もなかった。
17:51 ダビデは走り寄って、そのペリシテ人の上にまたがると、ペリシテ人の剣を取り、さやから引き抜いてとどめを刺し、首を切り落とした。ペリシテ軍は、自分たちの勇士が殺されたのを見て、逃げ出した。
17:52 イスラエルとユダの兵は立って、鬨の声をあげ、ペリシテ軍を追撃して、ガイの境エクロンの門に至った。ペリシテ人は刺し殺され、ガトとエクロンに至るシャアライムの道に倒れていた。
17:53 イスラエルの兵士はペリシテ軍追撃から帰ると、彼らの陣営を略奪した。
17:54 ダビデはあのペリシテ人の首を取ってエルサレムに持ち帰り、その武具は自分の天幕に置いた。
17:55 サウルは、ダビデがあのペリシテ人に立ち向かうのを見て、軍の司令官アブネルに聞いた。「アブネル、あの少年は誰の息子か。」「王様。誓って申し上げますが、全く存じません」とアブネルが答えると、
17:56 サウルは命じた。「あの少年が誰の息子か調べてくれ。」
17:57 ダビデがあのペリシテ人を討ち取って戻って来ると、アブネルは彼を連れてサウルの前に出た。ダビデはあのペリシテ人の首を手に持っていた。
17:58 サウルは言った。「少年よ、お前は誰の息子か。」「王様の僕、ベツレヘムのエッサイの息子です」とダビデは答えた。

主は救いを賜るのに剣や槍を必要とはされないことを、ここに集まったすべての者は知るだろう。この戦いは主のものだ。主はお前たちを我々の手に渡される。
この言葉の通り、少年ダビデは、川原で拾った石一つでゴリアトを倒し、イスラエルの大勝利をもたらしたのである。
剣や槍を持ち、鎧や兜でどんなに身を固めても、自由に動くことすらできないのなら、大きな成果は挙げられない。
私たちも、何か、様々な鎧兜で身を固め、不自由な生活に陥ってはいないだろうか。
今一度、生きることの意味、本当に必要なこと、何が大切なことなのか、聖書の御言葉から始める歩みを見直すべきではないかと思う。

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サムエル上17:1 ペリシテ人は戦いに備えて軍隊を召集した。彼らはユダのソコに集結し、ソコとアゼカの間にあるエフェス・ダミムに陣を張った。
17:2 一方、サウルとイスラエルの兵も集結し、エラの谷に陣を敷き、ペリシテ軍との戦いに備えた。
17:3 ペリシテ軍は一方の山に、イスラエル軍は谷を挟んでもう一方の山に陣取った。
17:4 ペリシテの陣地から一人の戦士が進み出た。その名をゴリアトといい、ガト出身で、背丈は六アンマ半、
17:5 頭に青銅の兜をかぶり、身には青銅五千シェケルの重さのあるうろことじの鎧を着、
17:6 足には青銅のすね当てを着け、肩に青銅の投げ槍を背負っていた。
17:7 槍の柄は機織りの巻き棒のように太く、穂先は鉄六百シェケルもあり、彼の前には、盾持ちがいた。
17:8 ゴリアトは立ちはだかり、イスラエルの戦列に向かって呼ばわった。「どうしてお前たちは、戦列を整えて出て来るのか。わたしはペリシテ人、お前たちはサウルの家臣。一人を選んで、わたしの方へ下りて来させよ。
17:9 その者にわたしと戦う力があって、もしわたしを討ち取るようなことがあれば、我々はお前たちの奴隷となろう。だが、わたしが勝ってその者を討ち取ったら、お前たちが奴隷となって我々に仕えるのだ。」
17:10 このペリシテ人は続けて言った。「今日、わたしはイスラエルの戦列に挑戦する。相手を一人出せ。一騎打ちだ。」
17:11 サウルとイスラエルの全軍は、このペリシテ人の言葉を聞いて恐れおののいた。
17:12 ダビデは、ユダのベツレヘム出身のエフラタ人で、名をエッサイという人の息子であった。エッサイには八人の息子があった。サウルの治世に、彼は人々の間の長老であった。
17:13 エッサイの年長の息子三人は、サウルに従って戦いに出ていた。戦いに出た三人の息子の名は、長男エリアブ、次男アビナダブ、三男シャンマであり、
17:14 ダビデは末の子であった。年長の三人はサウルに従って出ていたが、
17:15 このダビデは行ったり来たりして、サウルに仕えたり、ベツレヘムの父の羊を世話したりしていた。
17:16 かのペリシテ人は、四十日の間、朝な夕なやって来て、同じ所に立った。
17:17 さて、エッサイは息子ダビデに言った。「兄さんたちに、この炒り麦一エファと、このパン十個を届けなさい。陣営に急いで行って兄さんたちに渡しなさい。
17:18 このチーズ十個は千人隊の長に渡しなさい。兄さんたちの安否を確かめ、そのしるしをもらって来なさい。」
17:19 サウルも彼らも、イスラエルの兵は皆、ペリシテ軍とエラの谷で戦っていた。
17:20 ダビデは翌朝早く起き、羊の群れを番人に任せ、エッサイが命じたものを担いで出かけた。彼が幕営に着くと、兵は鬨の声をあげて、戦線に出るところだった。
17:21 イスラエル軍とペリシテ軍は、向かい合って戦列を敷いていた。
17:22 ダビデは持参したものを武具の番人に託すと、戦列の方へ走って行き、兄たちの安否を尋ねた。
17:23 彼が兄たちと話しているとき、ガトのペリシテ人で名をゴリアトという戦士が、ペリシテ軍の戦列から現れて、いつもの言葉を叫んだのでダビデはこれを聞いた。
17:24 イスラエルの兵は皆、この男を見て後退し、甚だしく恐れた。
17:25 イスラエル兵は言った。「あの出て来た男を見たか。彼が出て来るのはイスラエルに挑戦するためだ。彼を討ち取る者があれば、王様は大金を賜るそうだ。しかも、王女をくださり、更にその父の家にはイスラエルにおいて特典を与えてくださるということだ。」
17:26 ダビデは周りに立っている兵に言った。「あのペリシテ人を打ち倒し、イスラエルからこの屈辱を取り除く者は、何をしてもらえるのですか。生ける神の戦列に挑戦するとは、あの無割礼のペリシテ人は、一体何者ですか。」
17:27 兵士たちはダビデに先の言葉を繰り返し、「あの男を討ち取る者はこのようにしてもらえる」と言った。
17:28 長兄エリアブは、ダビデが兵と話しているのを聞き、ダビデに腹を立てて言った。「何をしにここへ来たのか。荒れ野にいるあの少しばかりの羊を、誰に任せてきたのか。お前の思い上がりと野心はわたしが知っている。お前がやって来たのは、戦いを見るためだろう。」
17:29 ダビデは言った。「わたしが、今、何をしたというのですか。話をしているだけではありませんか。」
17:30 ダビデは兄から他の人の方に向き直って、前と同じことを聞いた。兵士の答えは、最初と同じであった。

信仰は、時に、思いもよらぬ形で灯火がつくことがあります。
そして、思いもよらぬ一言で、さらにその灯火が熱く燃え上がることもあります。
ダビデが聞いたゴリアトの神様をなじる言葉や、兄エリアブの言葉がそれでした。
ダビデはただ、父エッサイに命じられて兄の様子を伺いにやってきただけだったのですが、ゴリアトの言葉にいちじるしく信仰心を奮い立たされ、そして、兄エリアブの言葉によって、奮い立たされた信仰心は、さらに熱く燃え上がったことでしょう。
ゴリアトを倒そうなどとは、これっぽっちも思っていなかったはずのダビデは、こうしたことがきっかけとなって、ダビデと相対することになっていくのです。
ダビデは、決して自分が力があるとか、勇敢であるとか、そんなことを考えてはいなかったことでしょう。ただの羊飼いであり、自分の立場もわきまえていたはずです。
しかし、彼は、自分の信じている神に力があり、この方を敬わないで、侮辱するような行動が許せなかっただけであり、ただただ、純粋に神様を信じていただけだったのですが、その信仰が、大いなる行動になって表れていったということなのでしょう。

確かな信仰、本物の信仰は、形となって表れ、行動を伴っていくものです。
何かをしなければならないのではなく、そうせずにはおれない。
そんな行動を伴う信仰者でありたいものです。

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