hasyan の 旅の散歩道

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播州地方の古刹・酒見寺 2015.05.21

2015年05月24日 21時04分45秒 | 神社・寺院


  所在地   酒見寺    兵庫県加西市北条町北条1319

 千年以上前に建立された、酒見寺の門前町として栄えてきた北条の宿は古くから山陽・山陰を結ぶ交通の要衝として北播磨地方の中心的な存在でした。境内南側に道路に面して「仁王門(楼門)」が建てられていて、「仁王門」は楼閣形式の立派な門で仁王門を通して奥に「金堂」が見えます。

 「仁王門」をくぐると参道が「金堂(本堂)」まで続いており、その参道の両側には弘法大師入定千五百年を記念して建てられたという二十一対の飾り灯篭が立ち並んでいて、この飾り灯篭の列が独特な雰囲気を醸し出しており、酒見寺を印象づける役割をはたしています。

 参道の右側(東側)で地蔵堂の北側に朱塗りの「多宝塔」が建てられています。現存の「多宝塔」は寛文2年(1662年)の再建といわれ、この「多宝塔」の屋根は上重が桧皮葺き、下重が本瓦葺きで葺き方が異なっている。このような屋根は他に類型がなく非常に珍しいといわれています。

 酒見寺の寺伝には、行基菩薩がこの地を訪れ、酒見明神に詣でたところ、明神が行基菩薩に「この地に寺を建てなさい」とのお告げを受け、帝に奏上し寺院堂塔を建てたそうです。一寸変わった形状をした二重屋根の「金堂(本堂)」で、酒見寺の総本堂にあたり、本尊の十一面観世音菩薩は行基菩薩によって刻まれたと伝えられている等身大の立像らしいですが、厨子の中に安置されており通常は直接の拝観はできません。

 「金堂(本堂)」の左側(東側)に「鐘楼」が建っていて、現存の「鐘楼」は寛文4年(1664年)に建立されたようで、多宝塔に次いで建てられたと考えられている。当初、外部には彩色が施され、丹塗りの痕跡があるといわれているが、現状では彩色は殆ど確認できないですが、この「鐘楼」は和様を基調として、部分的に唐様を入れた建築様式で、県下でも数少ない鐘楼建築として重要な建造物であるようです。

 池に架かる石橋の向こうには、「金堂(本堂)」があります。

 「金堂(本堂)」の裏手にあたる場所に「御影堂」が建てられていて「御影堂」に祀られている本尊は弘法大師です。弘法大師は承和2年(835年)3月21日に入定されていることに因み、毎月21日がお大師様の縁日となっています。

 酒見寺の境内の池には、睡蓮が咲き始めています。
次回をお楽しみに では またね


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