新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

麻疹はどの国から入ってくるのか ~麻疹の渡航医学的おさらい~

2016-09-03 23:39:10 | 麻疹/はしか/Measles

2015年にWHOから麻疹排除宣言をうけた日本。このところの麻疹騒動の元の元は輸入例ということになりますし、今回の騒動が収束後も、また同様のことは発生してゆきましょう。 では、麻疹の輸入例はいったいどこの国からやって来るのか。WHOページからおさらいしてみましょう。


ジャスティンビーバーのコンサートに冷や水浴びせ、関西空港が妙なクローズアップされかたをしたり・・の源は、ズバリこの地図のとおりです。世界の麻疹分布(出典WHO)

 

 ジャスティンビーバーの件はインドネシアと報道されちゃっていますが、最も濃~い焦げ茶色がついているのはインドネシアの他にも、インド・中国・マレーシアが焦げ茶色組です。(日本との往来が少ない国では、スーダン・南スーダン・エチオピア・ナイジェリア・トーゴが焦げ茶色組)。台湾に焦げ茶色がついているのは中国のいちぶという意味?あと、フィリピンには焦げ茶色の次のランク、赤色がついているのもいやらしいところです。

http://www.who.int/immunization/monitoring_surveillance/burden/vpd/surveillance_type/active/measles_monthlydata/en/

こちらはWHOの地域事務所ごとの内訳。
絶対数でみればアフリカの存在感はかすんでしまい、西太平洋と南西アジアがダントツ。 日本との往来の多い国々が世界でも最高ランクということです。これが現実。

 


この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 9月2日(金)のつぶやき | トップ | 9月3日(土)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

麻疹/はしか/Measles」カテゴリの最新記事