新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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ミャンマーのH1N1騒動の背景に軍事政権⇒感染症ガラパゴス?

2017-07-29 14:54:47 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

ミャンマーでインフルエンザH1N1をめぐり、タイムマシンで2009年の世界に飛んだような騒動が続いています。WHOへ支援要請、啓発キャンペーンの議会決定。

  • 今回のH1N1”豚インフルエンザ”発生で犠牲者6例に達した。ヤンゴン総合病院では25歳、26歳、34歳例。感染者数も30例越え。
  • 死亡第一例発生以来、現地のSNSでは恐怖にかられた流言が蔓延している。
  • ミャンマー保健省はWHOに支援要請。診断キットや治療薬など。
  • ミャンマー議会は、啓発キャンペーンを決定。学校、市場、駅、バスターミナル、港、空港などで実施、マスメディア動員。

と、世界の大部分が2009年に展開してきたことがプレイバックしています。
しかしなんで今頃・・・と思われますが、その背景に、この国の特殊な近代史があります。

H1N1が世界を席巻していた2009年、この国は軍事政権にありました。当時の軍事政権下ではアウンサンスーチー氏軟禁に象徴される人権抑圧が激しく、米国をリーダーに西側諸国は経済制裁下にありました。その条件では外国企業が投資・進出は著しく制限され、海外から人の流れが極度に抑制されていました。2011年に軍事政権終焉、その後かなり急ピッチとはいえ様子見の筋も多く、2016年のアウンサンスーチー政権初年も経済政策不慣れもあり少し海外からの投資が落ち、今年2017年からは新投資法の制定もあり本格的に伸びようというところにあります。つまり、人の流れが不自然に少ないところで「H1N1ナイーブ、N1N1ガラパゴス」だったところに今回の流入で、社会パニックも起こる、妊婦や若年層の重症化という教科書的なことで一般世間がパニくり流言がSNSを席巻するという結果に至っています。

また、隣国にインドという感染症大国を抱えていることも条件で、今回ヤンゴンでの流行と同時にモン州で発生しているのはインドがらみかもしれません。

国際社会からのノウハウ支援を得て乗り切ってゆくことを期待しています。 

Myanmar now
http://www.myanmar-now.org/news/i/?id=8f07da47-22b9-45f0-b4c8-5c05467117ff

Swine flu death toll reaches 6 in Myanmar

  • By Myanmar Now
  • 27/07/2017

http://www.straitstimes.com/asia/se-asia/myanmar-seeks-who-help-with-deadly-swine-flu-outbreak-that-has-killed-6
Myanmar seeks WHO help with deadly swine flu outbreak that has killed 6

http://frontiermyanmar.net/en/parliament-agrees-to-public-education-campaign-for-h1n1-outbreak
Parliament agrees to public education campaign for H1N1 outbreak

 

 

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