新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

イエメンのコレラ猛威、ハイチ化しつつあるか・・・

2017-06-13 13:39:21 | コレラ・サルモネラ他消化器感染症

中東の戦乱国、イエメンで猛威をふるコレラ、4月27日以来、2カ月経たぬうちに死者850例超とハイチみたいな状況に近づきつつあります。

  • 1週間前に国連UNICEFは「2週間以内にイエメンのコレラ感染者数は13万例に達するだろう」と予言していたが、それから1週間、11万6700例と的中しつつある。コレラ関連死は859例!
  • イエメンでは2年来、戦火がやまず医療機関が破壊、疲弊しきっている。コレラ感染者が入院すべき病棟の稼働率は20%しか動いていない。
  • 現在、イエメン人口の3分の2、1880万人が何らかの人道的支援を要する状況におかれており、1030万人については特に急を要する。1700万人が食糧不足にあり、なかでも700万人は次の食事のあてもなく飢餓状態にある。少なくとも300万人は家がなく、公共サービスは機能せず、医療機関の半分以上は機能せず医薬品も足りない。安全な水へのアクセスも危機に瀕し、衛生状態の悪化は伝染病のリスクを上げている。10分に1人、5歳以下の子供が本来予防可能な疾患でなくなっている。

戦乱が続き破壊されつくした国の医療機関は悲惨です。20%しかベッドが稼働せず水もままならぬ処で、(ほぼ)なすすべくもなくコレラで人がなくなってゆく。

イエメンは、911なぞのはるか以前から火薬庫の国で、管理人がスーダンに在勤していた94年頃から、米国大使館テロだとか、きな臭い話が絶え間なく流れてきていました。しかし現在の状況はそれをはるかに上回る凄惨さです。たとえば、戦乱真っ只中の病院とは、検査室ひとつとっても↓のような状況(これは1996年頃、クーデター繰り返しザイール⇒コンゴと国名が変わった頃のキンシャサの病院。今のイエメンはこのような写真を撮りに行くことすら困難)

コレラが記憶に新しいところで猖獗を極めた国といえば、ハイチです。
こちらは大地震という天災、国連の支援活動で持ち込まれたコレラが悲惨な衛生条件のなか1万人近くの犠牲者を出してしまったものです。天災ですから2年間以上も揺れ続けるわけではなく、支援が入れないわけでもないですが、イエメンは現在も砲弾飛び交い、支援も入りにくい状況。イエメンのハイチ化、ハイチ以上の事態にならぬことを願うばかりです。

ソースはoutbreaknews
http://outbreaknewstoday.com/yemen-cholera-epidemic-worsens-850-deaths-since-april-27-58986/
Yemen cholera epidemic worsens: More than 850 deaths since April 27

June 11, 2017

 

 

ハイチのコレラ(日本語報道)
http://www.afpbb.com/articles/-/3098043

 

『中東』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 6月10日(土)のつぶやき | トップ | 6月13日(火)のつぶやき »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。