ニュージーランド、オークランド空港当局。一応先進国の末席に連なっていると思われるこの国のあっと驚くから騒ぎの報道。
- ニュージーランドオークランド空港、9時20分着のAir Newzearand機、到着にあわせて乗客73名の健康評価のため医療スタッフが大動員された。
- 当局は、現在日本で流行中のH3N2インフルエンザを恐れた模様。
- 日本からホームステイに到着した生徒の一団が焦点と思われたが、税関から出てきたところ、元気であった。
- 保健省とオークランド公衆衛生当局は、この件に関する情報を出すことを拒否。
- 274名の乗客は昼ごろ解放され、ニュージーランド航空メールでは12時39分に解放としているが当局はコメント拒否。
- 今回の処置はあきらかにオーバーアクション。日本人学生の一団に、軽いカゼでくしゃみする数名がいたものの、インフル様症状は皆無。学生のひとりは皆元気だとコメント。機内で嘔吐したものは2名。
- 英国籍乗客のDave Popman氏は、空港で別室に連行され、医療スタッフから尋問を受けたと証言。そこから何名かはさらなる検査をおこなわれ、彼を含む他の者は税関を通り解放されたと。(日本人)学生の何名かは検査に連れて行かれたようだと。
- ルスクコミュニケーションが何もないことに怒りの声も。乗客の兄弟Phrip氏は、ほとんど何の説明もなかったこと、そして、乗務員は、当局が何も説明しないと言っていたことを証言。
- 機内で長時間待たされた挙句、全身をおおった(いわゆる“宇宙服”)パラメディックが乗りこんできて、まるで我々を放射性物質か何かのように取り扱い乗客を興奮させた。
- NZ人乗客Brooke氏は、ネットに接続して外部から情報をとらねばならなかったと。そして病気と思われる乗客も健康な乗客も同じ部屋に入れられていたことにショックを受けたと。
いやはや、かの国の空港・保健当局がかくも馬鹿な人達だとは・・・
問題点は
- これが09年の経験を経てその検証も終わった2012年に起こったこと
- 発地の日本で流行しているのがH3N2香港型であることが明らかであること、H3N2が通常の季節性インフルで”新型”インフルでないことが明らかであること
- 実際には乗客はインフル症状呈しておらず元気だったこと
- にもかかわらず3時間留め置き全身宇宙服のスタッフがどやどや乗りこみ放射性物質みたいに乗客を扱い興奮させたこと
- (何かしらないが)彼らが疑った乗客と健常と思った乗客を同じ部屋に留め置いたこと(隔離にも何にもなってない!)
- 乗客に何も知らせず、航空会社の問合せにもダンマリ、マスコミに追及されても貝のごとく・・・リスクコミュニケーションがゼロ! であらゆる国籍の乗客を怒らせ・・・
- おそらくは根底に何らかの人種差別的思考があったのではとも推測。
といったところでしょうか。
こういう愚かな事が起こってしまう背景には何があるのか・・・
世界の報道を追いかけていると、ひとつには、この国では当局に対する批判というのが少し弱いのかなという気もしています。たとえば、カナダという国は公衆衛生先進国と目されていますが(まあそうだろうと思いますが)、何かあったらマスコミの猛批判にさらされ世界に発信されます。09年当時も、カナダマスコミの記事を載せていたら何やら当サイトが反カナダサイトみたいになりかけました(笑)。隣のオーストラリアマスコミも相当なものでした。が、この国のマスコミが当局猛烈批判している記事はあまり記憶がありません。何か、当局が説明責任もなく傲慢な事を出来る余地があるのか・・・
09年当時、成田の検疫でNYタイムズあたりが結構なことを書いたのは記憶に新しいところです。ここは、日本のマスコミよ大いに怒れ、NZ当局を大いに批判してくれよと言いたいところですね。
と、アホウだ馬鹿だ愚かだ傲慢だと書いてきましたが、もちろんNZの人々に思うところはなく、呆れているのは”当局”に対してのみです。この国の納税者たちが大いにに批判し、この国のインフル専門家がしっかり当局者を教育し、リスコミ専門家が手ほどきをしてくれることを期待するものです。
ソースは2月13日付smu.com.au(この記事もNZのものではなく豪発)↓
http://m.smh.com.au/travel/travel-incidents/air-nz-flu-flight-scare-an-overreaction-20120213-1t0r4.html
Air NZ flu flight scare 'an overreaction'