Tabi-taroの言葉の旅

何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない

南の島に雪が降る

2005年02月17日 | 日記
永遠のリゾート、ハワイに来ています。
南の島に雪が降る・・・昔観た映画のタイトルではありません。マジック界のオスカーと称される Most Original Merkin Award に輝いたマジシャン、ジョン・ヒロカワの世界に浸ってまいりました。その名も「マジック・オブ・ポリネシア」 驚くばかりの大仕掛けのマジックと、ハワイの伝説を讃える歌とダンスの見事な融合でした。

ジョン・ヒロカワはハワイに住む日系三世。息子が五歳の時のクリスマスに聞いたそうです。「お父さん、雪ってどんなふうに降るの?」 南国ハワイ育ちの息子に雪の降る様子を見せたいとの思いがヒントになったマジックなのだそうです。

彼は一杯の水で喉を潤しました。そのコップの中に雪の結晶の絵柄の紙ナプキンを浸します。コップから取り出したナプキンからは水がしたたり落ちています。それを手の中で絞り、両手で揉みしごきますと・・・彼の手から雪が舞い始め、その粉雪はやがて会場全体に広がって行きます。七百名の観客で一杯になった会場が真っ白な冬景色に変わってゆきます。素晴らしいマジックです。照明テクニックです。ジョン・ヒロカワは雪の降る町を行く一人の旅人になったのです。メルヘンです。驚異です。舞台芸術の粋です。雪は観客の頭の上にも白く積もってゆきます。常夏のここハワイで、いつか見たあの冬景色がよみがえりました。しんしんと降り続け、そして会場を舞う雪は、人類全ての人々の平和と幸せを願う彼の魂そのものに思えました。

ワイキキは今日も快晴。今日はウクレレを習いに行ってまいります。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
2005年2月17日 (Yuasa)
2007-09-24 23:14:20
素晴らしいメール有難うございます。 いつもながら文章の中に引き込まれ、しばらくの間現実にもどれなかったです。
夢の中でいるようでした。何回も何回も読みかえして、メルへンの世界へ引き込まれています。
2005年2月19日 (阿部)
2007-09-24 23:16:06
お元気で張り切っている様子が 目に浮かびます 
一瞬 一緒にタイへいったときのことを思い出しています
海外での文化や 音楽などとても印象深く心に残っているものです 
これからも益々元気で 世界各地の 文化 歴史 芸術などなど 吸収してきてください
そしてまたいつか どこがお会いして その話を肴に 日本酒を飲み交わすときが くることを楽しみにしています
2005年2月20日 (荻原)
2007-09-24 23:17:26
どうしたらtaroさんの様なさまざまな、素晴らしい情景が目に浮かぶような形容詞が出てくるのか?
もって生れた素晴らしい資質と、あらゆる形でインプレッシブな時や人や場面を伝えてあげたいという気持と その努力の合成なのでしょうか。
ハワイの雪 (つれづれなるままに)
2007-09-25 08:32:25
Tabi-Taroさん

ハワイで雪を見たのですね。
「南の島に雪が降る」
戦争中、劇団員が徴兵されて南国へ派兵される。
兵隊仲間が故郷を恋しがる話を聞いて、芝居を見せる。日本のお馴染みの劇を演じて、最後に雪を降らせる。それを見ていた兵隊たちは、日本への思いが胸の高まりとなり感極まり目から涙があふれる。という芝居。
落語に「ハワイの雪」というのがあります。
これも泣かせるお噺です。
雪のないところで生活している人にとっては、雪はとても神秘的なものです。
私も東京育ちなので、雪が降ると嬉しくなります。

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