昔、久美沙織という作家さんが、ファンからものっすごい抗議が来た事があるってどこかで仰ってましたよ。
何でも、ご自分の作品の中で主役級の男の子と女の子のチッスのシーンを書いたらしいんですけど、その書き方がまずかったようで・・・。
曰く、
『チッスはして欲しかった、させて欲しかった。でもでも、女の子の方から男にするのは絶対に駄目駄目駄目っ!許せない!!』
・・・だそうです。
いや、しょーじきどーでもえーやんけー、という思いもあるんですけどね。
ただ、(自分の)思い入れが裏切られたーっ、という悲しい思い自体はわかるつもりです。
俺も、あのー、原作漫画読まずにドラマで『花より男子』観てさ。
マツジュン扮する道明寺司を見て、
「おー、こんなザコキャラにジャニーズ使うなんて贅沢だなあ・・・」
と、見当違いの感想を抱いた事があります。
だってね。いわゆるオトコノコ向けの漫画ばっかり読んできた人間からすると、無抵抗の人間を、親の権力を頼みに虐め倒し、あまつさえ床に倒れて泣きが入ってるのにさらに笑顔で蹴り入れるような、こんな卑しい描写をされる奴ってのは、ラスト四ページ(テレビだと最後十分の印籠タイムですか)でサクッと退治されて、お客にすっきりカタルシスだけ与えて消えるのが定番なんです。とてもとても、ヒロインに一発殴られたくらいで禊ぎが済むような失態じゃない。
ええもん、わるもんの問題じゃないです。と言うより、魅力的な悪役と言うのは、下手な善玉キャラより高潔な人物であることも多い。少なくとも、大物を標榜するならそうでないといかんでしょう!『北斗の拳』のラオウが、殺した村人の懐まさぐりながら「チッ、しけてやがんな」なんて呟いたらどうなりますか(ジャギなら可)
というわけで、『花男』を観たときは俺、正直、かなりカルチャーショックで、
「やっぱり、男と女が許せる『悪徳』の範囲って違うんだなあ・・・」
と一人感心したものでした。
最近そこそこ話題らしいんだけど、
これなんかも(一部18禁かもしんない)、そういった類の文化の違いから来た騒動だと思うんです。
まあ、肝心のこのアニメについてはほとんど知らないし(深夜にテレビをザッピングしてて目に入ったくらいかなあ、騒動が起きてまっせー、っていうスレッドが最初の出会いだったくらい)ハッキリ言ってヒロインが処女か非処女かなんてのは、俺の興味には全くひっかからない、心の壁をツルッツルに滑っていく議題なんですけど。
けども、それでも、あくまで勝手な思い入れでも、裏切られて悔しい、自分の中の道徳、常識に照らし合わせてとても考えられない、許容できない!という思い自体は、理解できるつもりです。
人間って、思い入れがないと生きていけないですしね。対象が二次元だろうが無機物だろうが、あるいは貴金属でもそれは一緒。茶化すとかそういう事でなく、本当にその人が夢中になったり愛したりすることは、とその当人の存在意義にも関わる程大切な事だと思っています。
でもな、やっぱり俺、
こんなんは引くねん。これをやっちゃう奴の姿が想像できてキツイねん。俺もまあ、どっちかと言うと短気な方だから、物に当たっちゃうこともなくはないんだけど・・・これはなあ、怨念きつすぎるわあ。
「あらら、こんな事で怒っちゃってる俺っておバカw」
位の醒めた目はいつでも持っていないとなあ、と、こういうのを見ては自戒するのでした。
てかさ、いらんなら売ろうぜ。お金は、やっぱ、ほら、価値あるし。
PS.我が家のネット環境が復活しました。
というわけで、壁紙をナンバガの皆さんにしてみました。
いやー、やっぱロックバンドってのは格好良くないとあかんよね。あれだけカッコのよろしい音を鳴らしてくださる皆様のこと、数ある中でも一番イカシタ画像を貼らせて頂こうと選んだのがこれ。
何この夜勤明けのバイト君達。
特に向井、お前は寝ずにその足で競艇にでも行くのか・・・。