治しやすいところから治す−−発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

三つの嘘

2009-12-02 08:21:06 | 日記
埼玉の講演会に、特別支援学校の先生が何人かいらしていました。
首都圏で公共団体が講演を開くとだいたい親御さんでいっぱい(教師はあまり来ない)という状況が多いので
三連休の最終日にわざわざお越しくださるというのは、熱心な先生ですね。
そのお一人から質問がありました。
今、特別支援学校高等部は知的障害を必ずしも伴わない生徒でいっぱいになりつつある。
従来から対象だった子どもたちとは背景も違う。
予算も増えない。人も増えない。
その中で「生きる力」を養ってもらうためにはどうすれば? という真摯な悩みでした。

本当に大変ですよね。
普通の学校が力を失ったから、特別支援学校に行かざるを得なくなったっていうのが一般的な解釈のようですが
これがあたっているかどうか、私にはわかりません。
単位制の高校とか、色々新しい試みもあるみたいですけどね。
そしてそういうところに生き生きと通っているASDの高校生にもお会いしたことがあります。
東京都の方でした。
でもまだそういう学校があるのは人口の多い都会限定かもしれないし
「生きる力」がどこでつくかはわかってませんよね。

私は教育家でも療育家でもありません。
社会人になった自閉圏の人たちと対等な社会人同士として仕事をすることが多い一般の民間社会人。
それが私の立場です。
そしてその立場から、社会への進出にあたり自閉っ子たちを混乱させてきたものは何か、を観察しています。

予算も増えず人も増えない中でもできること、と問われて私に思い浮かんだのは
「学校でなるべく嘘を教えない」ことくらいでした。
だからそれをお話しました。

学校で習った「人の道」っていうのは役に立たないことが多いです。
社会に出たてのころは、学校で習った嘘を解毒するのに手間がかかります。定型発達者でもね。
なんというか、学校限定ルールから一般社会ルールへの再インストール作業が必要なんですが
自閉圏の人にとって、この再インストールっていうのは大変なんじゃないかと思います。
それができなくて、引きこもっちゃうともったいない。

私の考えでは
学校で教える「三つの大嘘」は以下のとおりなんですけどね。

1 金儲けは汚いこと
2 誰とでも仲良く
3 多数決は正しい

この三つを生徒に埋め込まないだけでも、社会に出て生きやすくなるでしょう。
この三つを信じてしまうと、社会人生活はかなりきつい。

あと、基礎的な学力ですね。読み書き計算。
どんな方法でも、それだけは身につけていたらいいなと思います。

講演でよく話しますが、私は一般社会は学校より懐が深いと思っています。
ただ学校の先生は逆の意見をお持ちのことが多いですね。
自閉っ子と資本主義はさほど相性が悪くないというのが私の意見です。

富山のます鮨キティちゃんです。
「自閉っ子と資本主義」について富山の特別支援学校で講演してしまったことがありました。私ってKYですね。
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