治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

えらいひとのおうちのマイルール

2017-06-05 09:20:55 | 日記
こよりさんがちゃんと書いてくれました。



読者の皆さんの中には、新刊が出ると複数冊お買い上げの上学校の先生とかに「身体アプローチやってください」とアピールしてくださる方がいるみたいですけど、逆に花風社クラスタにアンチ修行系の人たちがアピールに来ることがあるみたいですね。そのとき持ってくる本はだいたい、佐々木正美先生の本です。「頑張らせてはいけません」というやつね。

でも考えてみてほしいんです。

朝お母さんが眠い中起き上がってお弁当を作る。お父さんはその愛妻弁当をもって満員電車に揺られて出社する。一日働く。っていうのをひと月繰り返し得た賃金を二時間の講演で稼ぐスーパーお父さん。そういう人が説いているんですよ。「頑張らせてはいけません」「親は子どもの面倒を一生見るべきです」と。

そして「頑張らせてはいけません」「偏食は治してはいけません」なんていう説を拝聴するために出かけた講演で感激し、本を買う。皆さんのその行為がひとつのおうち(だけ)は「頑張らなくていい」環境を用意しているんです。これはもう、アンチ修行系のババ抜きみたいなもんです。

お父さんにそれだけ稼ぐ力があるご家庭では、可能なのかもしれません。
(まあ私の見る限り、お金持ちのうちってかえって他の家庭よりしつけがきちんとしてたりしますが。それは家それぞれだし。)
でも皆さんのうち何人が、老後も子どもにマンション買ってあげるための講演活動なんかできてしまうほどの需要がありますか?
その先で「頑張らせてはいけません」と言われて真に受けている一般家庭の人たちがかわいそうです。

そしてついに引退なさった。
となると息子さんが経営してた(はずの)ネットショップも閉じてしまわれたそうです。
なぜでしょう。本やDVDは引退後だって売れるんですから、お父さんの引退とお子さんの引退は普通同時ではなくていいはずですけどね本来。
お父さんが引退したあとも子どもは働く。それが一般家庭の「世代交代」っていうやつです。

今日ここにこれを書いたのは、アンチ修行系の人が花風社クラスタの支援者の皆さんのもとに佐々木先生の本を持ってきたときに、皆さんがきちんと反論できるための参考になるかなと思ったからです。
だから言語化しておこうと思ったのです。
こよりさんのブログも合わせてご参考にしてください。