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彼女の愛した数式

2006-01-30 23:17:07 | 映画
 今日は、休暇を取って「博士の愛した数式」を観てきた。

 この映画は、上映前の予告編でなんか良さそうだったので観てみようと思った。全体的な感想は、「半落ち」同様事前の期待値が高すぎたのか、若干物足りない感じが。もちろん、それでもいいところはたくさんあった。

 まず、一番良かったのは、深津絵里の純粋な演技かな。彼女は、「恋のチカラ」や「スローダンス」のように、ちょっと幸が薄いけれど、それでも前向きに生きる役をやらせたら天下一品だが、この家政婦のような心の綺麗な役もよく映えるなぁ。彼女の笑顔、話し声すべてに心が癒される。これだけでも観に来た甲斐があったというもの。

 それに加えて、息子の√(ルート)も純真な少年。あの母親に育てられたのだからそれも当然か。博士と母と息子の3人がもたらす空間は、一種のクリーンルームのような。静に流れる時間の中で、優しさが充満している。あまりに静か過ぎて、中盤危うく寝そうになってしまったが。
 
 話の筋は、大人になり数学の教師になった√が数学の授業で回想していくことで進む。友愛数、完全数、オイラーの公式を、博士とのエピソードを交えて順番に説明していくが、これが愛のある授業というか(実際に虚数iも登場したし)、数学の授業っぽくなくてとても親しみやすかった。自分は数学が大嫌いだが、こういう授業を受けたら、数学に興味を持つ生徒が増えるだろうなぁと思う。

 問題は、博士の記憶は80分しか持たないという設定。次の日になればリセットされてしまい、また新しい家政婦が来たという形で1日がスタートすることはいいが、1日の中では何度も80分が経過するところがあるはずなのに、その場面は一切なかった。80分経つとその80分間の記憶はすべてリセットされてしまい、その瞬間台所で料理をしている人、一緒に散歩している人は誰なのか?なぜ自分はグラウンドに来ているのか?という疑問にぶち当たると思うのだが。そのあたりが妙に気になってしまった。

 また、心地よい空間の中でただ独りだけ暗黒フォースを放っていたのが浅岡ルリ子。久々に見たけれど、お歳を召されました。。。
 彼女と博士の禁断の愛、そして事故は、彼女の中では決して許されることのないものとして、事故後の10年間ずっと重くのしかかっていたのだろう。愛する男と一緒になれなくても、それでも子供を産み幸せに暮らしている家政婦親子と、すべてを捨てられず、子供も産めなかった自分という対比もそこにはあったのか。
 それがあの閉ざされた木戸で表現されていたようで、しかし、最終的には親子のおかげでその木戸も開放され、彼女の重い十字架も下ろされたみたいだ。

 √役の子は小さい頃の吉岡秀隆によく似ていたな。

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6 コメント

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そういえば (kossy)
2006-01-30 23:27:20
10年間ずっとですもんね。

浅丘ルリ子も辛かったんだなぁ〜と、

しみじみ思います。

TBありがとうございました (ミチ)
2006-01-31 00:12:49
こんにちは♪

休暇をとってご覧になった甲斐があった作品ではないですか?

あの「木戸を開けておくから」というシーンが好きです。

博士も辛かったかもしれないけれど、あの義姉さんはもっと辛かったでしょうからね。
逆だと (folksongs)
2006-02-02 00:45:47
 あの木戸を開け放つシーンですが、私は一瞬逆にあれをまた閉じて、「私は二度とそちらへは行きません」と言うのでは?と思ってしまいました。彼への思いを断腸の思いで断ち切る儀式として。

 実際は、あの木戸を開け放つことによって自分の心を開放し、素直な気持ちに戻ったんですね。
こんにちは (km_achin)
2006-02-03 00:15:22
TBとリンクありがとうございます。



温かい映画で、観てよかったな、としみじみ思いました。

最後に義姉とうちとけたシーンもあり、よかったです。

子役のルート君、吉岡くんによく似てましたね。
削除しました。 (folksongs)
2006-02-03 01:49:54
 ゆったりとした映画でしたね。
優しい・・・ (はっち)
2006-02-12 08:25:17
お邪魔します〜♪



最近の邦画は、お客さんが入ってますねぇ〜♪大阪の映画館で観たんですが、満員でしたよ。



博士、杏子、ルートそして数学の世界・・・その絡み方が実に暖かくって、良かったです!大笑いする映画でも、号泣する映画でもなかったけど、何となく優しい気分になれる映画でした!

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