
日時:平成23年8月20日(土) 午後2時〜
場所:わかやま館1Fイベントホール
主催:みさと天文台友の会
テーマ:「星への憧れ−宇宙と神話の世界−」
写真画像提供:@j_pegasus(わかやま館元シアターディレクター村田氏)
CG画像提供:KAGAYA氏(※ 掲載は、氏の許可を得て行なっています)
<Atention>
このレポートは、KAGAYA氏のトークショー、ならびにその前後に
氏に対してブログ主が行った質問等を再構築しております。
内容に関して事実と齟齬等有った場合には、その責は当然ながら
全てブログ主に帰します。
■訂正とお詫び
のっけからであるが。
前章の内容についての、訂正とお詫びである。
東日本大震災による停電とPC機器の倒壊を受けて、完成間近の
「スターリーテイルズ」のデータを格納しているハードディスク
データが損滅してしまうかもという恐怖があった…というお話を、
前章ではさせていただいたが。
今回の記事を執筆している中で、ふと目に止まった記事が。
KAGAYA氏の手による、デイリーKAGAYA通信の2010年9月3日号である。
それによれば、「今日から超速ドライブ」というタイトルで、
KAGAYAスタジオのデータ記憶装置が従来のハードディスクドライブ
からSSDと呼ばれるフラッシュメモリ上にデータを書き込む記憶装置
へと刷新されたとのことである。
SSDがハードディスクドライブと最も異なる点は、ずばり可動部が
ないため、物理的な故障の発生率が低いというところである。
磁気円盤上にヘッドが動いてデータを読み書きするハードディスク
の場合には、ヘッドが円盤(ディスク)上にある時に動かしたり
すると、即故障に繋がりかねない危険がある。
また、長年の使用によって、可動部分が摩耗その他の原因により
故障するケースもある。
それが、SSDとなれば。
全ては、フラッシュメモリへの読み書きとなるために、上述した
とおり可動部は無し。
かつ読み書きは超高速と、いいこと尽くめなのである。
もちろん、その性能に正比例してお値段も高めとなるため、かつて
ハードディスクがフロッピーディスクを駆逐したような、社会的に
全面的な政権交代が起こることは、まだ先であろうが。
当面は、個々のニーズや嗜好性(平たく言えば趣味)に応じて、
例えばOS格納ドライブをSSDに換装することにより、PC起動時の時間を
爆速化(可動部分が無いために、レスポンスタイムは別次元の速さと
なる)したり、大事なデータの保管用として使用したりするような、
両者の使い分けが為されているのが現状である。
KAGAYAスタジオの場合、SSDを記録用としてのみならず、通常のOSや
プログラム保存用領域にも適用したそうである。
つまりは全面移行なのだが、これにより先の東日本大震災においても
データ損壊のリスクは相当に軽減されたと思われる。
もちろん、SSDを格納しているケースが物理的に損壊したりすれば、
どうしようもない話ではあるが、少なくともハードディスクと比較
すれば、不意の停電や倒壊を受けても中のデータが壊れる危険性は
減る訳である。
倒壊したPC類を起こして結線しなおし、電源を再投入する際には、
当然ながら万一の事態に対する懸念は有ったであろうが、先にブログ
主が書き起こしたまでの切迫感は無かったのではないかと思われる。
上記から、本来なら前章の書きなおしも含めて再検討すべきだろうが。
自分の不見識への反省も兼ねてそのまま残置することとし、ここに
お詫びと訂正をさせて頂く次第である。
画像は、「銀河鉄道の夜」の頃に完成した動画をハードディスクへ
転送しているシーン。

(画像提供:KAGAYA 「銀河鉄道の夜」メイキングより)
2003年の頃は、まだ記憶媒体がハードディスクだったことがよく
分かる写真である。
それが、今やこうしたSSDへと転送されるようになった訳であるが、
震災の約半年前にこの移行が完了していたことを思えば、移行の
タイミングの妙に、思わず星座を彩る神々への感謝の言葉を
KAGAYA氏が唱えたとしても不思議ではないだろう。

(画像提供:デイリーKAGAYA通信より)
ちなみに。
このSSDの導入とほぼ同時期に、CG作成用のMACも機種更改されて
いる。
こちらもデイリーKAGAYA通信2003年9月2日号によれば、12個も
コアを内包しており、その演算速度は「銀河鉄道の夜」制作の
頃のMACに比べると10倍ということである。
赤い彗星も真っ青の性能格差。
正に、隔世の感という奴ではある。
しかし…。
全部で20台近くあるというKAGAYAスタジオ内のPCを全てSSD化
したとなれば、総額でいくらかかったのであろう?
想像するだに、目が回りそうではある。
■音楽は時をこえて
「スターリーテイルズ 星座は時をこえて」の音楽は、姫神の手に
より提供されている。
姫神については、日本を代表するシンセサイザー・ミュージシャンの
一人として、改めて紹介するまでもないであろう。
様々なシーンで誰もが一度は姫神の、まるで日本列島の上を数先年に
渡って吹いてきた風の中から生まれてきたような、そんな不思議な
音色をベースにもつ音楽を耳にしたことがある筈である。
僕の場合には。
明確に、姫神の存在を意識したのは。
1997年(平成7年)から約3年(全96回)に渡りTBS系で放送された、
ニッセイワールドドキュメント「神々の詩」のオープニングの音楽
だったと記憶している。
この番組は、特定のレポーターやスタジオ入りした芸能人、著名人
たちによる集客効果に頼らず、純粋に映像の持つ力で1時間という
時間枠をしっかりもたせていた良作であった。
そのテーマ曲を担当していたのが、姫神だったのである。
曲のタイトルは、番組名と同じ「神々の詩」。
その、得も知れぬ哀切感溢れる、されども根底には力強い響きを
内包しているメロディは、なんとも言えない魅力を持って僕の耳を
打った。
その後。
EMIミュージック・ジャパンから発売されたリラクゼーションCD
「feel」にて、この音楽と再び邂逅。
そこから、僕と姫神との繋がり(もちろんそれは、一方的なもの
ではあるが)が始まった次第である。
KAGAYA氏は、トークショーの中で。
姫神については二十年来のファンであり、いつもスタジオ内でも
その曲を流していると語られていた。
実際。
KAGAYA公認ファンサイト セレスティアル・ブルーのHPにおいて、
KAGAYA氏が制作活動中に聞かれる曲の一部が紹介されているが、
その中にも姫神(しかも「神々の詩」!)もしっかりと含まれて
いる。
姫神のデビューは早く、1984年(昭和59年)であるから。
※ 姫神の前身である姫神せんせいしょんは更に古く、1981年
(昭和56年)である。
二十年前といえば、ちょうどデビュー10年後。
姫神としては、7枚目のアルバムとなる「イーハトーヴォ日高見」を
リリースした頃である。
イーハトーヴォとは、言うまでもなく宮沢賢治が夢想した理想郷
である。
その名を冠したCDの発売が、幼少期より慣れ親しんだ「銀河鉄道の夜」
を通じて宮沢賢治世界に傾注していたKAGAYA氏の目に触れ、そこから
氏と姫神との繋がりが始まったとも考えられるであろう。
その姫神であるが。
2004年(平成16年)に、初代である星吉昭氏が58歳という若さで
急逝。
その後を受けて息子の星吉紀氏が二代目姫神を襲名し、今に
至っている。
この代替わりについては、古参のファンの方を中心に肯定・否定
ともに様々な意見があるようではあるが。
少なくとも、KAGAYA氏においては、今回「スターリーテイルズ」の
音楽を依頼したことから見ても、肯定的に受け止めているようである。
では。
そのKAGAYA氏と姫神との間で。
どのようにして、「スターリーテイルズ」の音楽は紡がれていった
のであろうか。
それについては、次章にて。
(この稿、続く)
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