イギリスの田舎とB&Bめぐり

留学中の娘を訪ねた45日間のイギリス旅行記。月1間隔でUPしていく予定なので、ゆっくり・じっくり読み進めてください。

4、 アランデル パート2

2008-05-31 13:01:28 | イギリス旅行記
◆5月31日(水)

 アランデルは、小高い丘から城が見下ろしている町だ。
 一巡りするのに、それほど時間はかからないのだが、殆どがアンティークショップときては、時間が際限なくかかってしまうのは目に見えている。
 私達の店選びの基準は、ゴチャゴチャッとしていて、何でもありそうな店。旅行中なので持ち易いものをと、どうしても小さいもの、軽いものなどに目が行ってしまう。例えば、スプーン類(用途によって形もサイズも様々)、アクセサリー(私の好みはブローチ)、お茶道具(カップ&ソーサーは無論のこと、ミルク入れ、茶漉し等々)それに陶器の小皿類・・・高価なものは目の保養に、お手頃品は熟考の末に決断するといった具合で、瞬く間に午後の時間は過ぎ去ってしまった。
   
 ホテルに戻り、夜8時頃、ミチがアランデル駅に友人を迎えに行った。彼女達“ユッチン”と“マッツン”は2人ともカメラを通じての友達。ユッチンは語学留学中のロンドンから、マッツンは日本からで、ヴィクトリア駅発の同じ列車で到着した。

 揃ったところでホテルでの夕食。若い女性が加わり急に空気が華やいだ。つもる話が尽きないようだが、特にマッツンは長旅で疲れているので、話ももそこそこに、それぞれツイン部屋に引き上げた。
 

◆6月1日(木)

 私とミチの部屋がA号線に面していた為、ひっきりなしに通る車の音、で少々寝不足気味で迎えた2日目のアランデルは、前日見て廻って決断できなかった物・・・ホテルに帰ってから「やっぱり欲しい!買おう!」という物が出てきた私達と、初めて訪れた2人の友達とでは、行動パターンが違って当然で、午前中は別行動を取り、昼食で落ち合った後、いよいよアランデル城に向かった。

 城は、建造されたのが11世紀末というから、時代を反映して、戦争に備えた要塞の様ないかめしい外観で聳え立っていた。しかしお城の中は居住性重視に改造されていて、重い木の扉を開けると(実際には開け放たれていたが)、次々に趣の異なった部屋が現れ(廊下は無かった)、その豪華な調度品、美術工芸品にすっかり目を奪われてしまった。豪華ではあるが、天井、壁などに黒っぽい木材を多用しているので、きんぴかの派手さは無く、見ていて疲れを感じさせない。
 
 ここからは、買い求めたパンフレットを日本に帰ってから見て解ったことだが、城を築いたのはアランデル伯だが(11世紀)、16世紀になってノーフォーク公位を有するハワード家と婚姻によって結びつき、以来この城はノーフォーク公家の居城となっているそうだ。婚姻は、第4代ノーフォーク公の時だから、多分、映画「エリザベス」に出て来た、女王の転覆計画が露見して処刑された人物だろう。現在第17代当主一家が住んでいるとのこと。
 ノーフォーク公ゆかりの城とは知らなかった。それなら一緒に処刑されたアランデル伯とは姻戚関係だったわけだ。では、伯爵の城は・・・公爵のほうが伯爵よりも高位なので城を乗っ取られてしまったのだろうか(他人にとってはどうでも良いような事が凄く気になるのが、私の癖である)。

 最後に立ち寄った店は、テディーベアー専門店。
 店前に行列ができている。聞いてみると、客が1グループ入るとそのつど、入口に鍵をかけてしまうらしい。この用心深さは以前万引きされた経験でもあるのだろうか?順番がきて店内に入ると、中年男性が一人で接客しており、ベアー達はドイツ「シュタイフ社」製等の高級品ばかりがズラリと並んでいる。その一つ一つ全部表情が違いどれも可愛い。アレコレ悩んだ末に、マッツンとユッチンはお気に入りを選び出した(イギリスで最も由緒ある「ディーンズ社」製)。私達は・・・ミチが前もって目をつけていたディーンズ・ベアーが、あいにく無かったので、旅行中に他の店で探すことにした。
 
 全員が自分たちの買物にすっかり満足して、ホテルを出発したのが5・30pm。この時間、イギリスではまだまだ真昼の明るさの中を、次の目的地ペットワースにむかった。
 
写真説明①軒を連ねるアンティークショップ
    ②アランデル城~それぞれ良いアングルを狙って
    ③出来た写真がコレ!
    ④テディーベアー専門店々内で