Youtのブログですからぁ!!

日々の生活と時々物語を
載せるブログですからぁ!!
物語へたくそな話ですからぁ!
日々つまらない生活ですからぁ!

Western Quest

2017年09月21日 14時21分19秒 | 小説
第19章 背水の陣

晴斗と満十郎はある夜女子部屋を訪れた。
晴斗は唯の部屋に満十郎は明菜の部屋。
「唯、今度どこか出かけないか?」
「明菜ちゃん、今度俺とデートしてくれないか!」
すると2人は笑顔で答えた。
「うん!」
そして当日が訪れた。
しかしそこにはもう一人来るのだった。
晴斗と小虎と唯は甲賀の里忍術村に来ていた。
小虎は楽し気に手裏剣を投げている。
「当たった!見ましたか!」
「見たぜ。これで何度目だよ。」
「だって面白いんですもん!」
夢中になって手裏剣を投げる小虎を退屈そうに晴斗は見ていた。
そんな中唯は晴斗に寄り添う。
「唯、すまないな。あいつまで来るなんて。」
実はあの後小虎は話を聞きつけて2人の元に来た。
「僕も連れてって下さい!実は行きたい所があるんです!」
こうして今に至る。
「晴斗君、私たちも昔やったもんね。手裏剣投げ。」
「大阪城だったよな。本当あの頃の俺みたいだ。」
「小虎君も遥々中国から来て日本の文化が楽しいみたいだしいいでしょう。」
「そうだな。全く俺はあいつの世話係かって話だよ。」
一方満十郎、明菜、道三郎は海遊館に足を運んでいた。
暑い季節にはうってつけの場所だった。
暗い館内に青いアクアリウムが幻想的だ。
「見て!ジンベイザメ大きい!」
「そうだろう。でも俺の愛はもっと大きいぜ。」
満十郎がそう言うも明菜はスマホを取り出し写真を撮り聞いていない。
「満十郎さん、水槽背景に一緒に撮りましょう。」
そう言い明菜はインカメラにして満十郎の肩を引く。
満十郎は喜びの笑顔に溢れる。
「キタキタキタキタ!」
「ハイチーズ!」
明菜はピースで満十郎は水槽に手を突いたポーズだった。
「やれやれ兄上ってば…」
道三郎はため息をつくのだった。
「なぁこれでジュース買って来な。」
そう言い満十郎は千円札を渡す。
「そうはいきません。兄上の行動パターンは見え見えです。」
そう言われ次は満十郎がため息をつく。
「弟同伴って…せっかくの2人切りのはずが…」
実は明菜から話を聞いた道三郎が当日同伴することになった。
「僕も同伴させていただきますよ!2人きりでは不安ですし。」
そして今に至る。
デートに同伴者。
2人は深くため息をついた。
一方で妖怪たちも動き出していた。
それぞれの組を影から妖怪が覗く。
森の中から黒い影が晴斗たちを覗く。
「陰陽師、ここを貴殿らの墓場にしてくれよう。」
一方で水槽の中からも黒い影が満十郎を覗く。
「陰陽師よ、貴様らを海の藻屑としてくれよう。」
そんなことに気付くことなく一同は無邪気に過ごしていた。
そして晴斗たちは次へと足を運ぶ。
博物館に入り武器などを鑑賞していた。
そこでも小虎は見とれている。
「カッコいいです!僕も忍者の時代に生まれれば良かった~」
「時代も国籍も違うもんな。羨ましいだろうよ。」
「晴斗君だって昔言ってたじゃない。陰陽師より忍者が良かったって。」
「ほじくり返すなよ。昔は昔だろう。」
そして色々なアトラクションに回る一同。
そこでも小虎は無邪気に遊んでいる。
そして最後にからくり屋敷に来た。
中では忍者の生活やからくり紹介がされる。
刀を振りかざせないようになった天井にどんでん返しの扉。
「カッコいい!」
「これがあれば防犯になるわね。」
2人は心を惹かれるも晴斗は違った。
「伊賀で習ったし…」
そして屋敷を出た一同はひょうたん池に足を運ぶ。
そこはセミの声が森から響いている。
「晴斗君、今日は連れて来てくれてありがとう。私楽しかった。」
「僕もです。また晴斗さんとの思いでが出来ました。」
「ああ。俺も楽しかったぜ。」
そう言い一同は空を見上げた。
木々の果ての青空には入道雲が浮かぶ。
そこに響くセミの声に3人は心を癒される。
しかしその時だった。
そこに後ろから晴斗と小虎を呼ぶ声がした。
「やぁ!久しぶりだね。」
振り向くとそこには伊藤がいた。
「伊藤さん、お久しぶりです。伊賀での一件以来で。」
小虎は深々とお辞儀をする。
「今日は何でここに来たんだ?」
晴斗の質問に伊藤は笑って答えた。
「甲賀流の友達に会いに来たんだ。それより君たちはあれからどうだ?」
「あれからもっと妖怪を倒して来ました。」
「しかも魔法戦士にまで会ったからな。あとは異世界の王にまでも。」
すると唯は思い出した。
「もしかしてあの時の!伊賀まで行った時会いましたよね。」
「そうだね。確か君は彼のガールフレンドの。」
「はいそうです。」
無邪気に会話していたその時森からふと視線を感じた。
気付いた晴斗と小虎、伊藤は辺りを見回す。
「どうしたの?」
気付いていない唯が聞く。
「何でもない。もう少し見回って帰ろうぜ。」
「そうですね。せっかく来たからには余韻に。」
すると伊藤は耳打ちする。
「妖怪の気配だろう?」
「ああ。」
晴斗はそう言いこうして一同は園内を再び歩くのだった。
一方満十郎は明菜と順路を回っていた。
「明菜ちゃん、ここ出たら館内の喫茶店でお茶しようよ。」
「いいねいいね。」
「ちなみに外に出たら観覧車も乗りたいな~」
「もちろん!」
「では僕も同伴させていただきます。」
道三郎がそう言うと満十郎の目が光った。
そして満十郎は咄嗟の行動に出た。
「お願いします!そこは2人きりにさせて下さい!」
急きょ土下座に出たのだった。
「兄上!場所をわきまえて下さい!」
「お願いしますこの通り!」
「分かりましたからやめて下さい!」
「本当に?」
「はい。ですから変なことはしないで下さいね。」
「もちろんですとも!」
「敬語もやめて下さい!」
その時だった。
館内に叫び声が響く。
「うあーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「水槽に人が!」
その先を3人は見つめた。
そこには長い黒髪に白い着物を着た女が水槽にへばり付き3人を見つめていた。
3人と目が合った瞬間に不気味に笑い泳ぎ去って行く。
「追うぞ!」
3人は追いかけて行く。
そして追いかけた先に女は待っていた。
びしょ濡れで奇声を上げ客は逃げ惑い警備員が駆け付けていた。
「キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ!」
奇声を上げ濡れた髪を振り回し暴れている。
「陰陽師!貴様らの首を寄越せ!」
「やっぱりお前!」
「そうじゃ!わらわは妖怪沼御前じゃ!」
そう言い女は妖怪に変身した。
それは長い青い着物と白髪に青白い顔に赤い目と2本の角と鋭い牙と爪をした鬼女だ。
それを見た警備員は慌てふためき逃げて行く。
それを見た満十郎はボールをセットし変身した。
「妖術陰陽変化!」
変身し矛を構えて向かって行く。
一方で晴斗たちの前にも刺客が現れる。
森を歩く晴斗たちの前に木の上から1人の男が飛び降り着地する。
一同は身を引き警戒する。
着物に袴と笠を被り腰に剣を差した白髪をと長い白鬚を生やした剣客風の老人だ。
「拙者名は白山坊!妖怪剣士位は師範代!」
そう言い妖怪に変身した。
その姿は鎧と鏝を身に纏い鋭い目と牙や爪を生やし長い尾をし剣を持った白い狐の怪物だ。
それを見た2人はボールをセットし変身する。
「妖術陰陽変化!」
変身し剣と爪を構え向かって行く。
一方満十郎も激戦を繰り広げていた。
水族館を出て広場で戦う。
「貉!」
強化し矛で沼御前を切り裂く。
「ぐあ!」
「まだまだ!」
連続攻撃が沼御前を襲う。
更にそこに妖術を放った。
「妖術氷結吹雪!」
その攻撃に沼御前は凍り付く。
そこを矛で突き氷が砕け沼御前は倒れる。
「ぬあ!」
更に容赦なく攻撃を仕掛け沼御前は追い込まれ後ろは海だ。
沼御前は必死に睨む。
「正に背水の陣だな!」
満十郎は矛で渾身の一突きを入れた時だった。
「無駄じゃ!」
沼御前の体が液状化し攻撃が外れる。
そして液体は満十郎の足元で再生し襲い掛かった。
爪で切り裂く攻撃を入れた。
「ぐあ!」
満十郎は攻撃を受け倒れる。
それでも立ち上がりボールをセットして妖術を放つ。
「雪女!妖術氷結吹雪!」
攻撃を放つも再び液状化し避け足元で再生し爪で切り裂く。
「ぐあ!」
「汝はわらわの術中に填まったのじゃ!」
「そうでもねぇ!化け蟹!」
再びボールをセットし鋼鉄化する。
そこに爪での切り裂き攻撃は通用しない。
満十郎はタックルで攻撃した時だった。
沼御前は液状化し避け満十郎は液体で滑り海に落下した。
沼御前は海に飛び込み攻撃に出る。
「兄上!」
「満十郎さん!」
2人は駆け付けるも2人は海の中だ。
一方晴斗たちも戦っていた。
白山坊は剣で襲い掛かり晴斗も剣で交戦する。
「貴殿もなかなか良い太刀筋だ!だが甘い!」
白山坊は燕返しを決め晴斗に命中する。
「ぐ!」
小虎は後ろから襲い掛かるも白山坊は居合切りを命中させる。
「ぐあ!」
2人は倒れるも立ち上がる。
「俺たちは剣以外にもまだあるぜ!」
「そうです。妖術と忍術を極めた陰陽師だ!」
そう言い2人はボールをセットする。
「輪入道!」
「山姥!」
晴斗は遅い来る白山坊の足元に車輪を投げ動きを封じた。
そこに再びボールをセットし攻撃する。
「文車妖妃!」
影に潜り足元から剣で攻撃する。
「ぐあ!」
そして一気に飛び出し斬撃を決めた。
「ぐおーーーーーーー!」
白山坊は倒れるも立ち上がり次は小虎に襲い掛かる。
小虎は木や建物によじ登り攻撃を避ける。
激しい斬撃を次々に避ける小虎。
そして飛び降り爪で斬撃を決めた。
「ぐあ!」
一方満十郎は海の底に沈んでいた。
ボールを外し地上に出ようと泳ぐ。
そこを沼御前は足を掴み海底に引きずり込んだ。
激しい斬撃に襲われる満十郎。
「汝をこのまま海の藻屑としてくれる!」
満十郎はこれまでかと思ったその時だった。
海座頭ボールが光った。
満十郎は咄嗟にボールをセットする。
「海座頭!」
ボールをセットし攻撃を放つ。
「妖術青龍激流!」
するとそこに渦潮が起こり沼御前は巻き込まれた。
「ぬ…ぬ…」
必死で抵抗するも最後は流された。
「ぬあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
そして沼御前は地上に押し出された。
満十郎と地上で一騎打ちになる。
「おのれーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
沼御前は襲い掛かって来た所に再び妖術を放つ。
「妖術青龍激流!」
巨大な鉄砲水が襲い掛かる。
沼御前は液状化するも同じ液体に流され壁に叩きつけられる。
「ぐあ!」
沼御前は倒れそこにとどめを刺す。
「妖術陰陽青龍激流斬!」
一方晴斗も大詰めに差し掛かっていた。
「ここからは1対1で行こうぜ。」
晴斗はそう言い剣を向け白山坊との一騎打ちになる。
「剣で一騎打ちに出るとはいい度胸。だがその自信仇になるがいい!」
すると白山坊の激しい連続斬りが襲い掛かる。
晴斗は避けるのに精一杯だった。
必死で避け続け水蜘蛛池を背にし背水の陣だ。
「このままだと本当に仇に…」
その時晴斗の持つ雲外鏡ボールが光った。
晴斗は取り出しセットした。
「雲外鏡!」
すると辺りは光に包まれ晴斗の手には白山坊の持つ剣が握られていた。
晴斗はここで勝ちを確信し二刀流で攻撃する。
白山坊の斬撃が来るも左でガードし右で突く。
「ぐお!」
そこに出来た一瞬の隙に2本の剣で連続斬りを仕掛ける。
激しい攻撃を受ける白山坊は倒れた。
「ぐあーーーーーーーー!」
そしてそこにとどめを刺す。
「拙者の負け。とどめを刺すがいい!」
「ならばそうさせてもらう!」
「だが我ら狐妖怪はいずれ陰陽師を家計を転覆するのだ!」
「もう喋るな。妖術陰陽鳳凰烈火斬!」
晴斗と満十郎は同時にとどめを刺し攻撃が命中する。
「ぐあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
大爆発が起こり白山坊と沼御前は死んだ。
2人は変身を解きボールを拾う。
それを朧車が烏の目を使って見ていた。
無言で固唾を飲み朧車は時空の狭間に消えて行った。
一方守は琵琶湖バレーに来ていた。
高台から琵琶湖を1人無言で見下ろし風に吹かれていた。
「狐妖怪の企みは本当のようだな…」
そして守の後ろには雄哉が立っていた。

続く


最新の画像もっと見る