Youtのブログですからぁ!!

日々の生活と時々物語を
載せるブログですからぁ!!
物語へたくそな話ですからぁ!
日々つまらない生活ですからぁ!

Western Quest

2017年05月13日 13時55分47秒 | 小説
第9章 強と弱

屋敷は今日も朝から賑やかだった。
満十郎は早起きして朝食を作った。
生姜焼きと伊達巻に筍ご飯に旬の野菜のお浸しに魚の味噌汁が並ぶ。
「朝から一体何だ?」
「何って朝食ですよ。お兄さん?」
「一体何の真似だ?」
「今の男は家事が出来るのも取柄。なので実力を見せようと。」
「彼は昨日張り切って筍狩りに行ったんだよ。褒めてあげて。」
鬼龍院の言葉に晴斗はそこまでするかと内心呟く。
「でも美味しいから。晴斗君も食べなよ。」
「お兄ちゃんの作るゲテモノ並みの料理とは違うんだから。」
「うるせぇ!料理は苦手なんだ!」
「お兄さん、僕が教えてあげましょうか?」
「不要断る結構ノーサンキュー!」
晴斗は否定の言葉を並べて返した。
「晴斗さん、兄上はあれから勉強したんですよ。」
「俺だけが進歩していなかったのか…」
晴斗は敗北感から肩を落とした。
「今日のお弁当も満十郎さんが作ったんだよ。食べるの楽しみ。」
「明菜!そんなやつの飯を楽しみだと!」
「晴斗君も食べてみて。」
唯に言われ晴斗は箸をつけ口に運ぶ。
「ん?美味い!」
そして一気に完食した。
「お替わり!」
「お兄ちゃん、気が変わるの早い。」
「悔しいがこれは完敗だ。貴様の料理の腕は認めた!」
そう言われ満十郎はガッツポーズを見せ勝利に喜んだ。
こうして5人は学校に向かった。
その様子を羨ましそうに小虎は曲がり角から見つめていた。
晴斗たちは学校で楽しそうに会話し過ごす。
それぞれ3年と1年で学年は違うも昼休みには校庭でシートを広げ食事する。
一方小虎は1人で過ごしていた。
あべのハルカスの無料展望台で街を見下ろしながら1人昼食を食べていた。
その目は皆といる時の輝きはなく寂し気にどんよりする。
「僕…寂しいよ…」
その顔は今にも泣きそうだった。
「だったら同じ学校に通うか?」
そこに来たのは正晴だった。
「正晴さん…」
「すまんな。君を呼ぶもこんな始末で。」
「僕が悪いんです。1人でいたいって言ったから。」
「だが仲間が出来た。馴れ合いはしないはずがいつの間にか友情が芽生えた。」
「はい。学校行きたいです!皆と過ごしたいです!」
「ならばおいで。学校も行こう。そして同じ屋根の下同じ釜の飯を食べよう。」
「ありがとう…ございます!」
小虎は泣きながら正晴に抱き着いた。
「さて私と頂上に行かないか?」
小虎は正晴に誘われ60階の展望台に上がった。
エレベーターから見る上昇する景色に小虎は驚き口が開く。
そして展望台から見た街の景色もっと驚き言葉を失う。
「凄い…これが都会なんだ…」
「凄いだろう。君に見せてあげたかったんだよ。」
「地元だと山頂からの山並みや雲海くらいですし。やっぱ都会はいいな~」
「でも自然にも美しさはある。君は山の空の如く澄んだ心だね。」
その言葉通り今小虎の目はキラキラと輝いていた。
そして次に2人は大阪城に来た。
小虎は未知の世界に心を奪われる。
「この間も上野城行ったけど大阪城もいいな~」
「お城は好きか?」
「はい!日本のお城見た時カッコいいって思いました!」
「そうかね。昔の晴斗もそうだった。城が好きだったよ。」
2人は歩いて城の前まで来た。
「凄い!迫力満点…」
「入場しようか。」
こうして2人は城へ続く階段を上る。
途中に見えた大砲に小虎はまた驚く。
「見て下さい!超カッコいい!」
そして中に入っても目の輝きは続いていた。
金の虎を見てより輝きは増す。
天守閣に登り見下ろした風景にも輝きが増した。
「うわ~ビルの並みが素敵だぁ!伊賀もいいけど大阪はもっと凄い!」
「まぁ大都市ならではの光景だからな。覗いてみるか?」
正晴は望遠鏡にコインを入れ小虎は早速覗く。
そして城を出ても瞳は輝いていた。
「ありがとうございます。今日は貴重な経験をさせていただきました。」
「楽しんでくれたなら良かったよ。」
2人は飲食店の並ぶ休憩エリアに来てベンチに座った。
2人でソフトクリームを食べながら一息つく。
「僕思うんです。ここで皆に出会えて幸せだって。だから本当に感謝してます。」
「いいんだよ。私も君が来てくれて頼もしいよ。」
するとその時だった。
「控えぇ!頭が高いぞ!」
声の先を見ると1人の着物に羽織と袴の代官風の太った中年の男がいた。
「ワシを誰と心得よう妖賊百鬼魍魎軍妖怪悪代官天狗様なり~」
そう言い代官は妖怪に変身した。
その姿は着物に袴、背中に翼、長い白髪と白鬚に鼻が長い赤面の怪物だ。
変身した天狗は百鬼兵を放つ。
「ワシに敬意を持たぬ者たちを葬ってくれる!」
百鬼兵が襲い掛かり訪れていた観光客たちは一斉に逃げ出す。
それを見て小虎は天狗の前に出た。
「ここは皆の憩いの場!身分は関係ない場所だ!」
「貴様、誰だ!」
「陰陽師だよ?」
「陰陽師だと?喧嘩を売っておるのか?」
「そうだよ。やる?」
「上等だ!楯突いてことを後悔させてくれる!」
「それは僕のセリフだ!」
そう言い小虎はボールを取り出しセットして変身した。
「妖術陰陽変化!」
変身し爪を装備し天狗に向かう。
すると百鬼兵たちが行く手を阻み衝突した。
小虎は一気に妖術で倒しに出た。
「妖術暴雷暴風!」
激しい竜巻と雷が一斉に百鬼兵の軍団全てを包み込み大爆発が起こった。
煙が立ち晴れると全て撃破され残るは天狗のみだった。
「なかなかやりおる。だがワシは違うぞ!」
天狗と一騎打ちになった。
天狗は葉っぱの内輪で暴風を起こす。
しかし小虎は暴風の中前進する。
「こんな風僕のいた山の嵐にくらべたら!」
そして暴風を切り裂き進んみボールをセットする。
「影鰐!」
強化した爪で天狗に渾身の一撃を入れた。
「ぐあ!」
天狗は攻撃を受けるも立ち上がり拳で反撃した。
すると小虎も拳で太刀打ちする。
互いに拳や蹴りで激しい格闘を繰り広げる。
「やりおるな!」
「伊達に山で鍛えてるわけじゃないからね!」
そして回し蹴りを決め更に拳で数発の技を決めた。
「だが甘い!田舎に帰ったらどうだ!」
天狗は風に乗って勢いを増した蹴りでの攻撃を決めた。
小虎は倒れるも起き上がり戦う構えを取る。
すると天狗はまたも風の勢いに乗って攻撃を仕掛けた。
「お主、いい根性だ!根性だけは認めてくれよう!」
再び迫る攻撃を小虎は両手を前に出し太極拳の動きで攻撃を受け流した。
天狗は勢いあまり城壁に猛スピードで激突した。
「僕は君と違って人を見下し傷つけるためじゃなく守り戦うために武術をしている。
それが格の差だよ。それが分からないなら勝機はない。」
「黙れ!人間など不完全で弱弱しいくせに自らを神に思う我らが敵!」
天狗は再び小虎に襲い掛かるも小虎は突き上げた拳を天狗に命中させた。
天狗は宙を舞い地に落ちる。
「人間は支配されていればいい!貴様も強さで支配したいとは思わんか!醜い人間…
及び世界はいらぬ!貴様も力を手にしたのは不完全な自分が嫌だからだろう!」
「違うよ。不完全だからこそ弱いからこそ仲間と手を取り合う!皆で助け合うんだ!
そんな人間を見下し支配する者がいるなら僕は戦う!守るために!」
「こうならば撤退だ!」
天狗は起き上がり翼を広げ大阪城上空に舞い上がる。
しかし小虎は追いかけようとするも手段がなく戸惑った。
「どうしよう…晴斗さんいないのに空に逃げられたら…この間の忍術でも時間が…」
その時小虎の持っていた山姥ボールが輝いた。
「賭けてみるよ。山姥!」
腕輪に山姥ボールをセットした。
天狗はここまでは来れまいと安心し下を見下ろした。
すると小虎が城壁を物凄い勢いで登って来ていた。
「嘘おぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
天狗は目が飛び出すくらい驚き一気に上昇する。
小虎は城壁を登り城までも登り追いかける。
山姥ボールでクライミングテクニックと力が身に付き一気に追い詰めた。
頂上間近で飛び去ろうとする天狗の足を掴み引きずりおろす。
「待って!ごめんなさい!どうかご勘弁をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
一気に地上に引きずりおろされ天狗は再び逃げようとする。
一瞬離れた手から一気に飛び去った。
天狗は風に乗り猛スピードで逃げようとする。
そこに小虎は妖術で攻めた。
「妖術暴雷暴風!」
暴風が吹き荒れ天狗の乗る風は乱れ天狗は宙を舞う。
更に弱り目に祟り目と言わんばかりに落雷が天狗を仕留め打ち落とした。
落下する天狗に小虎は焦点を定め指で描いた五芒星で縛り上げた。
「離せ!」
抵抗するも小虎は必殺技を放つ。
「妖術陰陽白虎烈風斬!」
小虎の攻撃は天狗に見事命中し大爆発が起こった。
「悪代官ついに鍍金が剥がれましたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
大爆発が起こりこうして天狗は死んだ。
小虎は変身を解き落ちたボールを拾う。
そこに正晴が駆け付ける。
「上出来だよ。」
「それほどでもありませんよ。」
「では私は失礼するよ。君の部屋は用意しておく。今夜家においで。今日から家族の
一員として受け入れる準備をしておくからね。それと学園にも来るだろう?」
「はい。皆さんと同じ学校で授業を学びたいです。」
「これより学園に戻り至急転入の手続きを行って来るよ。では今夜屋敷で会おう。」
そう言い正晴は背を向け立ち去る。
小虎は深々と頭を下げ心底感謝し上がった顔は笑顔で満ちていた。
そしてその夜小虎が屋敷に来た。
「今日からお世話になります神小虎です。」
「俺こそよろしくな。」
「俺たちだろ?お兄さん?」
「そうだよ俺たちだ!」
晴斗は今日の負けをすっかり認めていた。
「小虎君、困った時は言ってね。私たち家族も同然だから。」
「小虎君、お兄ちゃんたちをよろしくね。」
「たちって…」
満十郎は自分もかと思い呟いた。
「皆さんよろしくお願いします!」
こうしてまた仲間は増え屋敷は賑やかになるのだった。
一方その頃守も刺客に出会っていた。
夜の浜辺で誰かに付きまとわれていた。
「待ちなさい!君、バッグを見せるんだ!」
警察官が守に職務質問を掛ける。
「だから忙しいんですって。今は相手できません。」
「だが仕事だ仕事!」
「だったら令状を見せて下さい。それともその様子だと怪しいですね。」
すると警官は冷や汗をかく。
「突然会ってバッグを見せろなどおかしい。あなた何者ですか?さては?」
すると本性を現した。
「私はバク!妖賊百鬼魍魎軍妖怪だ!」
そう言い妖怪に変身した。
その姿は長い鼻に垂れた耳と太体や腕や足に蹄のる白と黒の斑模様の獣だ。
そして守も変身した。
「妖術陰陽変化!」
「こうなったら全部吸引してやる!」
バクは鼻息で辺りの物全てを吸い込み先制攻撃する。
そこに守のカバンも吸い込まれた。
その頃晴斗たちは皆で盛り上がっていた。
麻雀に将棋に囲碁や花札などをして宴会していた。
大声で盛り上がっているとそこに襖が開いた。
「皆、もう遅いかから寝ようよ。僕も寝たいから静かにして~」
鬼龍院はそう言い放ち部屋を後にした。
部屋を出ると表情を変え真剣な眼差しになった。
「本当に君たちに任せるよ。」
鬼龍院は部屋に向かいそう呟くのだった。
そして守の戦いも大詰めを迎えた。
「何故だ!何故勝てない!」
「それは君が弱く僕が強いから。背負っている物の違いだよ。」
「何が違うと言うんだ!」
「人の命を奪う君たち妖怪と人の命を救う妖術医の僕。逆だと思わないか?」
「おのれーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
バクは自暴自棄になり守目掛け猛突進する。
そこに守は勝機を見つけ指で描いた五芒星でバクを拘束した。
そして一気にとどめを刺した。
「妖術陰陽玄武地響斬!」
守の一撃が命中し大爆発が起こった。
「ぐあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「さようなら…妖怪!」
守は変身を解き落ちたボールと出て来たバッグを拾う。
「妖怪は一匹残らず殲滅しないとね…でも早くしないと時間が…」
守はそう言い夜の浜辺を後にした。
波打ち際に残る守とバクの足跡や戦った痕跡。
その足跡に痕跡や最後に守の去り行く足跡を波は静かに消すのだった。

続く
ジャンル:
小説
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« Western Quest | トップ | Western Quest »
最近の画像もっと見る

あわせて読む