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若い教師は、このくらいの文書は読みなさい

2017年02月25日 19時38分11秒 | 教育を考える
 「日の丸」「君が代」について、もうほとんど「無知」になっている若い教師は、これくらいの知識は持っていよう。
 本当に「教育者」たらんと思うならば、これを読んで、少しは「教育とは何か」を考えてほしい。
 結論は問わない。
 「知らないこと」自体が教師失格だと思うから。

 1つの文書を引用する。
 それは、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 東京「君が代」裁判原告団 共同代表 岩木 俊一氏  星野直之氏のもの。
 それに対する、あなた自身の考え、そして都教委の回答の予想をしてほしい。
 これだけでは分からない方がいるなら、ネットで検索でもすればいい。
 たぶんどちらの意見も出ているはずだから。

 では、学習資料として。

 「要 請 書 

2017年1月25日

「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
共同代表 岩木 俊一  星野直之


東京都教育委員会教育長 中井 敬三 殿



<要請の趣旨>
1.卒業式・入学式等で「日の丸・君が代」を強制する東京都教育委員会(以下都教委という)の10・23通達(2003年)とそれに基づく校長の職務命令により、2016年4月までに懲戒処分を受けた教職員は延べ478名にのぼります。この通達発出以降、東京の学校現場では命令と服従が横行し、自由で創造的な教育が失われています。

2.一連の最高裁判決(2011年5月~7月)は、起立斉唱行為が、「思想及び良心の自由」の「間接的制約」であることを認め、処分取消訴訟の最高裁判決(2012年1月、2013年9月)では、「間接的制約」に加え、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分の選択が重きに失するものとして、社会観念上著しく妥当を欠き、…懲戒権者としての裁量権の範囲を超えるものとして違法」として減給処分・停職処分を取り消しました。最高裁が、都教委による累積加重処分に歯止めをかけたのです。
これらの最高裁判決には、都教委通達・職務命令を違憲として、戒告を含むすべての処分を取り消すべきとの反対意見(2012年1月宮川裁判官)を始め、都教委に対し「謙抑的な対応」を求めるなどの補足意見(2012年1月櫻井裁判官、2013年9月鬼丸裁判官)があり、教育行政による硬直的な処分に対して反省と改善を求めています。
  また、東京「君が代」裁判第三次訴訟では、東京都の上告断念により東京高裁判決(2015年12月)が確定し、計31件・26名の減給・停職処分が取り消されています。
  更に、2015年12月10日、東京高裁(第2民事部柴田寛之裁判長)は、卒業式等における「君が代」不起立・不斉唱による懲戒処分を理由とする定年退職後の再雇用拒否を「違法」として、東京都の控訴を棄却し、原告22名に総額約5370万円の損害賠償を命じ、東京都が上告受理申立を行い、最高裁第一小法廷に係属しています。

3.最高裁、東京高裁、東京地裁で確定した処分取消の総数は、67件・57名に上ります(別紙参照)。都教委が、最高裁・東京高裁・東京地裁で「違法」とされた処分を行ったことは、教育行政として重大な責任が問われる行為です。今すぐ原告らに謝罪し、その責任の所在を都民に明らかにし、再発防止策を講じるべきです。その上で、10・23通達などの「日の丸・君が代」強制に係わる従来の都教委の施策を抜本的に見直すべきです。

4.しかるに、都教委は、2012年1月の最高裁判決の直後に「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)を議決しました。その内容は一連の最高裁判決で校長の職務命令が、思想・良心の自由の「間接的制約」であること、「減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」だとして減給・停職処分が取り消されたこと、反対意見、補足意見が多数出されていること等をことさら無視して、都教委に都合の良い部分だけを取り出して「日の丸・君が代」強制を合理化するものです。そして、その「議決」を根拠に、従来の姿勢を改めることなく最高裁判決にも反した減給を含む懲戒処分を出し続け、更には「服務事故再発防止研修」を質量共に強化しています。現在の研修は、明らかに内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与えるものであり、東京地裁決定(2004年 民事19部、須藤典明裁判長)に反しています。
また、違法な処分を行ったことを原告らに謝罪しないばかりか、2013年12月及び2015年3月~4月、最高裁判決・東京地裁判決で減給処分が取り消された都立高校教員計16名に新たに戒告処分を科し再処分をするという暴挙を行いました。
  これらは最高裁などの判決の趣旨をねじ曲げないがしろにするもので断じて許すことはできません。猛省を迫るものです。

5.今次卒業式・入学式は、「都民ファースト」「情報公開」を掲げる小池都政発足後初の卒業式・入学式であり、都教委もまたその姿勢が問われています。10・23通達を抜本的に見直し、各学校の創意工夫を尊重し、自由で創造的で真に子どもたちの卒業・入学を祝福するための式になるよう強く求めます。

6.貴教育委員会が、一連の司法の判断を重く受け止め、責任ある教育行政としての立場を自覚するとともに、問題解決のため下記申し入れを誠実に検討し、回答することを強く要求します。

<要請事項>
1 東京都教育委員会が2003年10月23日に発出したいわゆる「10・23通達」を撤回すること。
2 同通達に基づく一切の懲戒処分・厳重注意等を取り消すこと。
3 最高裁判決(2012年1月、2013年9月)及び東京高裁判決(2015年12月4日)に従い、10・23通達に基づく全ての減給・停職処分を即時取り消すこと。
4 2013年12月及び2015年3月~4月の現職教職員16名に対する戒告という再処分を撤回し、該当者に謝罪すること。
5 同通達に基づく校長の職務命令を発出しないこと。
6 卒業式、入学式で同通達に基づく新たな懲戒処分を行わないこと。
7 同通達に係わり懲戒処分を受けた教職員に対する「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
8 卒・入学式等での「君が代」斉唱時に生徒の起立を強制し、内心の自由を侵害する「3・13通達」(2006年)を撤回すること。卒業式、入学式で生徒に内心の自由を告知するなどの各学校の創意工夫に介入しないこと。
9 「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)の都教委の「議決」を撤回すること。
10 最高裁判決に従い、「紛争を解決する」ための具体的改善策を策定すること。
11 都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、教職員研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を早期に設定すること。
12.本要請書を教育委員会で配付し、慎重に検討し、議論し、回答すること。


<連絡先>「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団  事務局長 近藤 徹


<回答期限> 2017年2月8日(水)。上記近藤までFAX及び文書で回答すること。」

さて、都の回答は、
 http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
 で読んでほしい。

あなたの人権感覚が問われる。

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