「作品概要」
1945年、夏。本土決戦のため大規模な動員計画があり、出版社に勤める片岡直哉は、45歳の兵役年限直前に赤紙を受け取り、北千島の戦地に向かう。終戦直後の"知られざる戦い"を描く歴史的大作の「終わらざる夏」(毎日出版文化賞受賞作)でも有名な浅田次郎の著作。
(帯から)
二度と戻れぬ、遠きふるさと。
戦争によって引き裂かれた、男たちの運命とは。
名もなき人々の矜持ある生を描く小説集。
(Amazonから)
第43回大佛次郎賞受賞。
学生、商人、エンジニア、それぞれの人生を抱えた男たちの運命は「戦争」によって引き裂かれた―――。
戦争小説をライフワークとして書く著者が、「いまこそ読んでほしい」との覚悟をもって書いた反戦小説集。
戦後の闇市で、家を失くした帰還兵と娼婦が出会う「帰郷」、
ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工を主人公にした「鉄の沈黙」、
開業直後の後楽園遊園地を舞台に、戦争の後ろ姿を描く「夜の遊園地」、
南方戦線の生き残り兵の戦後の生き方を見つめる「金鵄のもと」、
母艦を発った特殊潜航艇が操舵不能に陥り、深度100mに着底した「無言歌」、
など全6編。
「本作文章抜粋しての粗筋と感想」に続く