「第一章 大きな志を持つこと-気高く、素晴らしい夢を描き、追い続ける―」
明朗 未来に対して限りないロマンティストであれ
人生とは素晴らしい希望に満ちているものです。
常に夢を描くことを忘れない。
ロマンティックで明るい「考え方」を持ち続けていれば、未来は開けるものです。
本来、人生とは素晴らしい希望に満ちているものです。
常に夢を描くことを忘れない、ロマンティストで明るい「考え方」を持ち続けていれば、未来は開けていきます。
私はよく、「たとえどんなに苦しい状況にあっても、自分の人生を絶対に悲観的に見てはならない」と言っています。今は辛く苦しい状況にある。しかし、「これからの人生は、きっと明るく開けていくはずだ」と信じる。そのような明るい考え方を持つべきです。
素晴らしい人生を歩んでいる人は、必ず明るい考え方をしています。他の人であれば、災いだと感じるような境遇にあっても、それを前向きにとらえ、自分を成長させてくれる好機として感謝することができます。そして、そのように明るくとらえることで、実際に人生も好転していきます。
世の現象はすべて、自分の心、考え方が招いたものです。心の有様、つまり、考え方次第で、人生も仕事も結果は180度違ったものになります。とても単純なことですが、未来に希望を抱き、明るく積極的に行動していくことが、仕事や人生をより良くするための第一条件です。
願望 「できると信じる」ことで人生は開けていく
自分の可能性をひたすら信じ、
実現することのみを強く思いながら努力を続ければ、
いかなる困難があっても、思いは必ず示現します。
願望を潜在意識に浸透させるには、寝ても覚めても、繰り返し考え抜くことが必要です。常にその願望のことだけを、凄まじい気迫で考え続ける。すると、潜在意識は、たとえ寝ているときですら働き続け、願望を実現する方向へ自分を向かわせてくれます。
積極思考を説いた思想家、中村天風さんは、そのように思い続ける様を、次のように端的に表現しています。
「新しき計画の成就はただ不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に」
天風さんは、この言葉の後に、次のように続けています。
「よしや、かりに人生行路の中途、滔々たる運命の濁流に投げ込まるるとも、また不幸病魔の擒(とりこ)となることありとも、夢にも悶ゆることなかれ、怖るることなかれ」
道半ばにして、運命に翻弄され、不幸に見舞われたとしても、成功することをただ一途に思い続けなさい。思い悩むこと、悶え苦しむこと、怖れることがあっては絶対にならないと説いています。
信念 強く一途な「信念」が勇気を奮い起こす
先が見えないなか、目標を追い続けるには、
闇を照らす「光」が必要です。
信念という光があるからこそ、その道を歩み続け、
成功にたどり着くことができます。
「第二章 常に前向きであること ―明るい心には、必ず幸運が宿るー」
進捗 人間の無限の可能性を追求する
無限の可能性を持っているはずだと信じ、
一生懸命努力することが大切です。
そのように可能性を信じ、努力することでこそ、
人間は進捗し続けるのです。
人間はそれぞれ素晴らしい可能性を持っており、それが発揮できるかどうかは、努力で決まります。ですから、自分にはお金もなければ、頭脳も決して優秀でないとあきらめてはなりません。無限の可能性を持っているはずだと信じて、一生懸命努力することが大切です。
はじめから「できない」とあきらめてしまえば、永遠に進歩することはありません。
粘りに粘ってやり抜くことができるのは、心の底から「できる」と信じているからです。心の中に「必ずできる」という信念があるからこそ、長期間にわたり力強く粘り続け、障害を乗り越えていく闘志が心の奥底から沸々と湧いてくるのです。
懸命 ただひとつのことを、誰よりも一生懸命に実践する。
人は追い込まれ、もがき苦しんでいるなかでも、
真摯な態度で物事にぶつかっていくことで、
ふだんでは考えられないような力を発揮することができます。
自然 心に火をつけるのは自分自身
一生懸命に働くということは、苦しいことです。
その苦しいことを毎日続けていくには、
自分の仕事を好きになろうと努めることが必要です。
仕事を愛し、仕事に喜びを見いだせる人が、
成功を収めることができるのです。
人間は、自ら燃えていく自然性の人と、火を近づけると燃える可燃性の人、火を近づけても燃えない不燃性の人の三つに大きく分かれます。
何かをやり遂げるためには大変なエネルギーが必要です。そして、そのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってきます。人から言われたから、命令されたから仕事をするのではなく、言われる前に自分からやろうという積極的な人が、「自ら燃える人」です。
では、自分が燃える一番良い方法とは、何でしょうか。それは仕事を好きになることです。「惚れて通えば千里も一里」という言葉があるように、好きになれば苦労など感じません。嫌々やっていると、どんなことでも辛く感じるものです。
「第三章 努力を惜しまないこと
-頑張ることを諦めない人に、真の充足感は訪れるー」
勤勉 真面目に、一生懸命に働く
真面目に一生懸命に働くという行為こそが、
人間を立派にしていきます。
苦労する経験を避けていった人で、
立派な人間性を作り上げた人などいないはずです。
若い時から一生懸命に働き、苦労を重ね、自らを鍛え、磨いていった人こそが、人間性を高め、素晴らしい人生を生きることができるのです。
今はどのような境遇であれ、人知れず、身を粉にして、懸命に働き続けることが大切です。そのように苦労を重ねることが、立派な人間性を作り、豊かな人生をつくることになることを、ぜひ信じていただきたいと思います。
向上 一歩一歩の努力の繰り返しが必要不可欠
一日一日を無駄に過ごすことなく全力を尽くして生きていく。
そのような向上心を持って、
倦(う)まず弛(あゆ)まず努力を重ねていくことを忘れてはなりません。
自分自身を、現在の能力で持って評価するのではなく、能力というのは、未来に向かって開花していくということを信じることが大切です。
自分には、限りない可能性があるということを信じて、誰にも負けない努力をしていけば、人間は必ず大きく成長することができるのです。
熱意 誰にも負けない努力をする
人生や経験では、
百メートルダッシュのスピードで走り続けることは、
決して不可能なことではないのです。
ぜひ皆さんも、人生において安易に楽な道を選ぶのではなく、誰にも負けない努力と迸(ほとばし)るような熱意を持って一日一日をど真剣に走り続けていただきたいと思います。
「第四章 …… 」以降に続く