ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

銀色を集める

2017-12-01 18:43:32 | 日常
シフト上では一日置きに休みと日勤が交互に飛び石になっている。
連休にはしてくれないらしい。

今日の休みは定期通院に当てる事にした。
12月の太陽は低く、空は凍った青色をしている。


採血だけ済ませて外出する。
午後の診療までには病院に戻る事にした。
耳をちぎられるような風が吹いている。

しばらく珈琲豆を買っていなかった。
行きつけの焙煎店に行ってバリアラビカ神山を100g買おうとしたら残り70gしかなかった。
でもまあいいや。
最後の70gを買った。

そのまま崖に向かう。
朽ちた学校の廃屋の解体工事のために入り江を見渡せる崖に近寄る事が出来なかった。
キタキツネが1匹住んでいたあの廃屋は今どうなっているだろうか。

あっ。

何も無くなっている。





工事道具の後片付けをする人とプレハブ小屋がまだ残っているがこれらも片付けるのだろう。
地面には砂利が敷かれて、完全に更地になっている。

視界を遮る物が何も無くなった。


 

キタキツネが風雪を避け身を隠す場所も無くなった。

これでは浜風に煽られたら海に落ちるしかないなぁ。
崖から海面を見下ろす時の手掛かりだった鉄柵やポールも残されていない。


坂を下って浜に向かう。


赤いナナカマドの実が辛うじて枝の先に残っている。
野鳥にとっては冬場の貴重な食料。


浜に下りた。
雲が太陽の前を度々横切る。




海面は銀色。
 


ここからさっきの崖の辺りを見ると視界の左端に朽ちた赤い屋根の校舎が見えた。
今は無い。


試験採掘の石炭貨車の通る線路。
 


もう一つの崖に向かって坂を上ると、太陽がちょうど雲に覆われたところだった。


日陰になった砂浜。


風に煽られる。


海面を眺める。
演者を追うスポットライトのように太陽光が海面を移動する。
動く水の表面が銀鼠色から白光色に変わる。






全身が冷えてキリキリ痛みだした。
朝昼飯を食べに行く。

・・・・・

寂れた中心街近くの役所の食堂に入る。
生姜焼き弁当500円。
肉は薄くて硬くパサパサしていた。
味噌汁に海老の頭が入っている、


雲が増えて来た。
相変わらず風が強い。
 


午後診療までまだ時間がある。
岸壁で何か温かいものを飲もう。




川面も銀色。
 


窓ガラス1枚隔てた向こう側は氷点下。


甘いものを飲む。
クリームがぐるぐるとぐろ巻いているだけで少しは暖かい気がする。


雑誌を何冊か持って来たがぼんやり川面を眺めているうちに午後の診療時間になった。
急ぎ病院に戻る。


何て風だ。
凶暴な。
 


バスを降りると白樺がやたら白く光っていた。
冬だからな。
冬だから幹が白く光るのだ。


・・・・・

午後の診察はすぐに呼ばれて2分で終わった。
データも問題なし。

バスを乗り継ぎ薬店で処方薬を受け取ったらもう日が暮れていた。
月が出ている。
まだ満月ではない。




まだ18:30だが暖房で体が温まると無闇に眠くなった。
少し横になろう。

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1 コメント

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むー (銀色の演者)
2017-12-03 23:53:54
井上さま

本日は、クリスマスシーズンの
幕開けにぴったりの
銀色に輝く世界にお招き頂き
有難うこざいました。

煌めきながらたゆたう銀色の『演者たち』に
長い時間、ジッと見入っていました。

《演者を追うスポットライトのように太陽光が
海面を移動する。》

《何て風だ。凶暴な。》

井上さんのこうしたナレーションも
臨場感を盛り上げてくれてます。

こちらのブログに出会う前は、
海、、、といえば青でした。

海も川も目にする事のない日々は
イマジネーションを枯渇させるのか、
小学生以下の連想力だった私が、

井上さんのブログに育まれ、今こうして、
『銀色の海』という色彩イメージを
自分の中に息づかせています。

本日の私はさらに冴えて、銀色から
『黒真珠色』『太刀魚色』『ミラーボール色』を
見出しました。

しかし、何と言っても、本日の海は、
井上さんの表現されている
『銀鼠色』がぴったりです。

銀色は、
自分の価値を高めたいと考えている時に
求める色だと言われています。

本日は強風の中、飛びっきり素敵な写真を
届けて下さりありがとうございました。

定期検査のデータに問題がなくて良かったです。

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