読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

文字を作る仕事

2016年12月07日 17時33分36秒 | ■読む
鳥海修著、晶文社刊
学生時代、知人がレタリングを通信教育で学んでいると聞きました。凄いなぁ、大したものだ、と漠然と生きていた私は感心した記憶があります。当時はイラストなどの文字を格好良くデザインするために必要な技法であったと思います。それから二十数年後にパソコンを使い始めてから、文書の作成でフォントを使い分けることを覚えました。明朝体を基本として、強調したい部分の大きさを変える、ボールドを掛ける、斜体にする、下線を引くなど処理を施したりゴシック体に変更するなどの工夫でした。
私の世代が育った時代は明朝体が普通で、道路標識や広告でゴシックタガ使われる他は、奇抜さで目を引くレタリングによる特異な文字がある程度だったので、フォントの効果的な(下品にならず、読み疲れない)使い方を身に付けるために随分時間が掛かりました。
本書の著者は私と同世代で、今日のコンピュータの基礎的な資源である日本語フォント作成の権威とでもいうべき方です。ご自身の育ちや学業の様子、フォント製作への道のり、その後の出会いと研鑽の歴史をエッセイ風に記されています。また、フォントのあるべき姿への思いも語っています。読み易く疲れない空気や水のようなフォントを目指す、ということだそうです。文章でも同様だと思います。何を言いたいのか理解しにくい難解な文章にたまに出会いますが、読み始めにそのように感じる本は早めに放棄してしまいます。平易な文章であっても深い内容を伝えることが理想であると思います。(そうでないことも多々あることでしょうが)コンピュータ用のフォントの歴史に触れることのできる貴重な一冊でした。
----------------------------------------------
URL => http://type.center/people/36
     http://mojisyoku.jp/interview01.html
----------------------------------------------
評価は5です。
======= 写真 ========
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
『本』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« インデペンデンス・デイ: リ... | トップ | ローグ・ワン/スター・ウォ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

■読む」カテゴリの最新記事