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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その68:準1以下):楚 夏楚(榎楚) 楚楚 翹楚・・・

2017年04月17日 | 熟語の読み(音・訓) ー準1級以下-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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◎◎◎漢検2辞典に沿って、準1以下の漢字の、気になる訓読みに対応する熟語などを調べる<熟語の読み・一字訓読(準1以下)>シリーズを始めています。準1以下といっても1級漢字を含む熟語などもあり、少しはお役に立つと思っています。◎◎◎
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●楚:ソ、いばら、しもと、むち、すわえ<漢検2>
・意味 :①すっきりしている状態。「清楚」 ②いばら。 ③にんじんぼく。 ④しもと。すわえ。むち。 ⑤中国の国名。
・下つき:夏楚(カソ)・苦楚(クソ)・酸楚(サンソ)・辛楚(シンソ)・清楚(セイソ)
・大見出し:楚(いばら) 楚(しもと) 楚(すわえ) 楚囚(ソシュウ) 楚楚(ソソ) 楚幕に烏有り(ソバクにからすあり) 楚腰(ソヨウ)
 楚楚:清らかで可憐なさま。清潔で美しいさま。すっきりとして趣のあるさま。「―とした美人」 類)清楚
 翹楚(ギョウソ):大勢のなかの、特に優秀な人材。
 苦楚:苦しくつらいこと。辛苦。「楚」は棒で打たれるつらさの意。

<主として大字源しらべ>
●夏楚(カソ):①昔、学校で怠け者をこらすのに用いたむち。夏は榎(ひさぎ)、楚は荊(いばら)。②むちうって教訓する。  同)榎楚
 (注1)榎(カ)は「えのき」訓のみだが、意味には“ひさぎ”もある(漢検2にも意味記載はあり)。大字源によれば、“えのき”(にれ科の落葉高木)は和訓。「榎(カ):①木の名。きささげ。ひさぎ。落葉高木。 同)楸(シュウ・ひさぎ)」であり、ここは「榎」は“ひさぎ”の意味だと思う・・・ネット上に、夏楚の夏(=榎)を“エノキのむち”と解説しているものもあったので念の為・・・。なお、「夏(カ):木の名。ひさぎ。こひさぎ。むちをつくるのに用いる。「夏楚(カソ)」。 同)榎 」(大字源)
 (注2)“楚は荊(いばら)”とあるが、「楚」で調べると、「意味④ しもと、むち、つえ、また、むちうつ。昔、師が弟子を罰するとき、にんじんぼくのつえを用いた」ともあり、「楚」は“にんじんぼく”の意味でも良いのではないかとも思うがどうか・・・。“いばらのむち”でも別に支障はないが、昔はどっちのむちだったんだろう・・・。
 (注3)「夏楚(カソ)の二物は、其の威を収むるなり(礼記)」(教育の権威を保つのに必要なものという意味)
●苦楚・酸楚・辛楚の「楚」
 苦楚:(漢検2)苦しくつらいこと。辛苦。「楚」は棒で打たれるつらさの意。
    (広辞苑)(「楚」は痛の意)辛苦。苦痛。
    (大字源)苦しみ。苦痛。楚も、苦痛。
 酸楚:(広辞苑)悲しみいたむこと
    (大字源)かなしみいたむ。酸痛。酸愴。
 辛楚:(広辞苑)(「楚」は人をむちうつ意)痛み苦しむこと。うめき。つらさ。難儀。
    (大字源)いたみくるしむ。つらい苦しみ。楚も苦痛。
  *漢検2も広辞苑も「楚」の意味のとらえ方が区区のような気がするが、大字源の「意味⑤いたむ。くるしむ。また、苦痛。「痛楚」「辛楚」」の意味で良いのではないだろうか・・・ただし、現行訓にはナシ。不思議と言えば不思議・・・。なぜ、こういう訓読みをつくらなかったんだろう???

●楚楚(ソソ)・・・漢検2は前出のとおり、「清らかで可憐なさま。清潔で美しいさま。すっきりとして趣のあるさま」のみ。
 (大字源)
  ①鮮やかなさま。「衣裳楚楚」
  ②いばらの茂ったさま
  ③悲しみいたむさま 「呉調哀弦声 楚楚」
  ④才能が優れて頭角を現すことをいう。
  ⑤(国語)清らかで美しいさま   
 *こんなに色々と意味があるんだ・・・古代の(特に中国の)文献や古文を読むときは、気をつけないと・・・意味が正確に理解できないかも・・・。

●翹楚の「楚」
 (漢検2)(前出のとおり)大勢のなかの、特に優秀な人材。
 (広辞苑)(「翹」は高くぬきんでる、「楚」は雑木の特に伸びたものの意)衆にすぐれること。
 (大字源)翹は優れる意、楚は特に高く伸びた雑木。転じて、衆人に優れた人。詩経・周南の漢広編の「翹翹錯薪、言刈其楚(ぎょうぎょうたるさくしん、われそのそをかる)」の詩句に基づく。 *「楚」のところには、「意味③にんじんぼく。落葉低木。牡荊(ぼけい)。(詩・周南・漢広)「言刈其楚」」とあり、大字源では、この「楚」を“にんじんぼく”と捉えているようだ・・・。
   (参考)にんじんぼく(人参木):クマツヅラ科の落葉低木。中国原産・・・高さ約3メートル・・・(広辞苑)

 ・・・と、書いても、まだ、ちょっと腑に落ちない部分もあるのだが・・・参考までに「翹楚」の過去記事を下記。
(記事中、楚=“ほつえ”(上のほうの枝)を意味すると書いてありますが、上記の辞典類にはその種の意味は載ってない・・・字通の説明だけだったかも・・・なお、「すわえ(楚)」と「ほつえ」はすこし意味が違うようだし、ちょっと、この「楚」の意味は難しい・・・)

「手賀沼散歩0921(難読・当て字中心) 2014年09月21日 | 手賀沼散歩(難読・当て字中心)」
・・・今回は趣向を変えて、「翹楚」について一齣(イッセキ、ひとくさり)・・・
「翹楚(ぎょうそ)」:才能が衆に抜きんでてすぐれていること、また、その人。俊秀。

 「翹」:高くぬきんでる意 「楚」:高く伸びた木(雑木?)の意。
 「翹楚」の出典は、「詩経」周南・漢広の「翹翹錯薪、言刈其楚=翹翹ト錯レル薪ノ、言ハソノ楚ヲ刈ラン」からとなっていて、読み方もいろいろとあるようですが、私が調べた限りでは、ここは白川静氏の「翹翹(勢いよく伸びる)たる錯薪(さくしん:茂りあう小枝)、ここにその楚(そ:ほつえ)を刈る」が一番わかりやすかったですね、さすがですね。・・・「錯薪」をいろいろ分けて読んだりしてると意味わからんようになる・・・。特に、「薪」(まき?たきぎ?)だけで理解しようとするとまるで分らなくなります(^^;)

<参考>翹:ギョウ、あ(げる)、つまだ(てる)、すぐ(れる) 錯:中学…サク 準1…ソ、ま(じる)、あやま(る)、お(く) 薪…シン、たきぎ 準1…まき 楚:ソ、いばら、しもと、むち、すわえ

*「楚」の意味する「ほつえ(上枝/秀つ枝)とは、上の方の枝のこと。⇔ 下枝(しずえ)
*また、「楚(すわえ)=杪」とは、①細くまっすぐな若枝。すわい。②刑罰に用いるむち。しもと。 の意。
ついでに、難読(でもないか・・・) 「楚蟹」=「ずわいがに」と読みます。もうお分かりのように、ズワイガニの「ズワイ」は、「すわえ(楚)」が変化したもの。 「 すわえ」とは細く真っ直ぐな小枝のことで、濁音化して「ずわえ」とも呼ばれている。 ズワイガニの脚は細く真っ直ぐに伸びていることから、脚を「すわえ」に見立てこの名が 付いた ...との事です(^^)

👍👍👍 🐔 👍👍👍

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1 コメント

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しもと/すわえ (rikuroku)
2017-04-18 10:17:05
こんにちは~

ずっとお聞きしたかったのですが、何となくずっと聞けず・・・すっきりしたいので今更ですが教えてください。

「しもと」と「すわえ」はほぼ同じと考えていいのでしょうか?

調べましたが

【すわえ】
1 木の枝や幹から まっすぐ伸び出た、若く細い小枝。すえだ。
2 刑罰に用いるむち。しもと。

【しもと】
1 細長く伸びた若い木の枝。
2 刑罰に用いる、むち。また、杖

抔と出てきます。

同じでいいのかな~「楚」の読みで出題されたらどちらも正解になるのかな~

よろしくです。

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