桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

初体験

2013-07-19 | Weblog
昨日は、志布志国賠裁判だった。
久しぶりに会った志布志事件の仲間や支援者たちは、再会を喜んでくれたが、皆さんが喜んでくれれば来た甲斐があると言うもの。
その裁判は、元警察官証言。川畑さんの夫人、順子さんを調べた新川さんと言う元警察官だったが、この人、取り調べ状況、捜査の中身、会議の状況など、かなり正直に証言した。
叩き割り、と呼ばれる、殴ったり蹴ったりの暴力的な取り調べ手法に付いて、その具体的な中身だけは話さなかった、話せなかったと感じたが、他の関係警察官たちは「叩き割りなど、聞いたこともない」と、平然と嘘を語ったそうで、新川さんほど正直に証言した取調官は、俺は、初めて会った。
何でも、この新川さんは、捜査会議の席上、幹部に「小さな集落に多額の金額を、しかも複数回にわたる買収金を配るのは不自然だ」と具申したことも話した。こういう警察官ばかりならば、かなり冤罪は少なくなるだろうに、と思ったし、当たり前とは言え、感動した。
昨日は、そういう意味でも嬉しい裁判傍聴だった。

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