忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

真実の記録にこだわった

2017-04-20 | 共に

 【 地 軸 】 2017/4/13 地方紙1面下段コラムより

[ 「東京へ来てもう1年だ!…が、予はまだ予の家族を呼び寄せて養う準備ができぬ」。105年前の今日、26歳で早世した歌人、石川啄木の日記にこうある。妻子を北海道に残し上京した日々をつづった。
 ▲原本は「妻に読まれたくない」とローマ字で記している。当時は借金を繰り返し、自堕落な生活を送っていた。ならば書かなくてもと思うが、天才歌人は真実の記録にこだわった。でも、知られたくない。そのジレンマの解決策がローマ字だったのだろう。
 ▲「文学的興味を感じさせないページは一つもない」。日本文学研究者のドナルド・キーンさんは「石川啄木」(新潮社)で高く評価する。感情的な生活を赤裸々に描いた「自伝」だと。
 ▲日記は焼却されるはずだった。「死んだら全部焼いてくれ」と啄木が友人に遺言していたからだ。だが、北海道の図書館職員が「職務上の責任感と、啄木が明治文壇に重要な存在だから」と反対し、現代に伝わる。
 ▲こんな職員はもう今の省庁にはいないのだろう。森友学園を巡る国有地売却の交渉記録や、南スーダン国連平和維持活動の派遣部隊の日報を安易「廃棄」する。使命感は全く感じられない。
 ▲啄木作品は先の大戦直後に人気が高まり、日記のおかげで人物像の研究も進んだ。本人は泉下で嫌がっているかもしれないが、貴重な「記録」として後世に伝えようとした先人の気概に倣いたい。資料の価値は歴史が評価するのだから。]

 ( 忘却への扉 ) あくまでも政府にとっての「秘密保護法」。内閣府が府省庁との「特定秘密」を記録した文書の廃棄の是非を判断する協議に入ったという。
 [内閣府は協議入りの時期や、対象文書を持つ府省庁名、保存期間の年数を明らかにしていない。]
 [有識者の中には、恣意(しい)的な文書は気にならないよう制度を見直す必要があるとの指摘がある。] 森友学園への国有地売却交渉記録や、自衛隊南スーダン派遣部隊日報「廃棄」など、時の政権への忖度が働くことはいくらでもあると見るのが常識だろう。
 [廃棄に当たり公文書法が求める首相の同意手続きは、内閣府が行う。]政府にとって都合の悪い文書が、重要書類として保存される可能性などあり得ない。
 公務員らが外部に漏えいした場合、最高で懲役10年が科される秘密文書。破棄する際には内閣府の恣意的廃棄が可能で罰則もない。制度を見直し、首相や内閣府の独断を防止し、独立した立場の機関が、詳細な検証の上でできるだけ保存ありきで決めるべきことだろう。[資料の価値は歴史が判断するのだから。] 共謀罪の強行採決を目前にする政権にとっては、極秘に葬り去りたいことばかり。

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