忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

プレートの文字に

2017-01-21 | 平和を

 玄関のインターホンを押し要件を伝え、家の人が現れるのを待っていた。ふと見ると玄関の柱に「遺族の家」との文字が印刷されたアルミ?の長方形のプレートが釘で留められているのに気づく。
 亡くなった人がいればその家族や家庭は遺族ではある。だが、黒の下地に銀色の縁取りと文字に、一番上に白く腐食し判別不能だが浮き出ているのは多分菊の花。戦死者の家の印。
 要件をすませた後、「どなたが戦死されたのですか」と尋ねてみる。家の人ではなく、20歳過ぎの若さで戦地に行きすぐ戦死した、かなり遠縁に当たる家の若者なので、顔も知らない関係。
 戦死とはいえ遺骨もなく骨壺には石ころが。向こうは家も絶え、誰もお墓を見る人もいないので、石ころを納めたお墓を訪問先の家で作り、一緒にお参りしているという。
 遺族会の会費も払っていたけど、会に参加したことはなく、数年前に会の役の方から遺族年金ももらったこともないのだから、もう払わなくてもよいのではと話があり止めたと聞いた。
 軍国主義日本の犠牲になった見知らぬ若者を、他家の家族が祀っている…いい話だと思うことはできなかった。遺族会や遺族年金と聞くと、国家のために命を犠牲に(提供)させる姑息な手段でもある靖国神社などが浮かんでしまう。  

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ずさんな点検 堤を壊す「アリ... | トップ | 江戸時代から »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

平和を」カテゴリの最新記事