忘却への扉

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子供たちを戦場へ送る下準備

2014-06-14 | 平和を
 《 岐路の憲法 かすみゆく未来図 》 【 学習で自衛隊訪問 】 [ 5 ] 《 災害対応で存在感身近に 》 2014/6/12 地方紙記事より
 [安倍晋三政権が集団的自衛権の高行使容認に動き出したことで、存在がクローズアップされている自衛隊。全国の駐屯地が子どもたちの「学びの場」となることで、身近な存在になってきている。
 「演習に入ると、1、2週間帰れない。風呂も入れなくて、睡眠が2時間なんてこともある」
 群馬県榛東村の陸上自衛隊相馬原駐屯地。ジャージ姿の県内中学生約20人を前に説明する広報担当の隊員の声が響く。
 生徒たちの背筋が伸びたのは、2011年の東日本大震災での救助活動に触れたときだ。「あの下に、うちのおかあが埋まっている、出してくれ、と言われたけれど、明らかに亡くなっている。『後でうかがいます』と離れ、生存者の救助に向かった。つらい記憶です」
 言葉を詰まらせる隊員。その後、ヘリコプターの説明などが続いた。
 「日本を守る設備を見たかった」と話す男子生徒はヘリの操縦席に乗り満足そう。「暖かい人ばかり。自衛隊の堅いイメージが変わりました」
 生徒は、総合学習の職業体験として参加。商店や公民館。病院といった中から自衛隊を選んだ。「メカ好きな子の興味に応える内容でした。業務の苦労を話してもらえたのもよかった」と引率の男性教諭。「平和教育というより、こういう仕事があると知ってもらうのが狙いです」
 総合学習の時間に自衛隊を訪れる子どもが増えている。防衛省によると、10年度は小中高合わせて3万916人だったが、12年度は4万2130人に。特に中学校で多い。内容は駐屯地ごとに異なるが、戦車など装備の説明のほか、ロープの結び方や敬礼の指導など実践的だ。
 かつては戦力を持たないことをうたった憲法9条との関連で合憲か違憲かという論争もあり、存在自体を疑問視する声も多かった自衛隊だが、そのイメージは近年変わった。大きかったのは震災などの被害だ。「救助の様子が報道され、『災害対応の自衛隊』に関心が高まった」。防衛省広報部の恒吉雄一は追い風を実感する。
 自衛隊を学びの場とすることに反対の声もある。昨年11月、新潟県上越市の陸上自衛隊高田駐屯地で生徒に職場体験をさせた県立直江津中等教育学校に対し「上越地区平和環境労働組合会議」などが「15歳未満の徴兵を禁止するジュネーブ条約の理念に反する」と抗議した。同会議の牧田正樹議長が気にするのは、安倍政権の動向だ。
 「市民に溶け込もうとする隊員の努力も分かる。でも政府の動きをみると、自衛隊の位置付けが変わる可能性がある」
 同校の武藤正美校長は「職場体験は進路選択の参考になる。平和を願う気持ちを妨げることにはならない」と話し、希望があれば、今年も続ける考えだ。  (敬称略)

【 自衛隊と憲法 [憲法9条は戦争放棄と戦力不保持、交戦権の否認を定めているが、自衛隊は「専守防衛」の理念の下で「自衛のための必要最小限度の実力組織」として位置づけられている。自民党が2012年にまとめた(憲法)改正草案には、自衛隊の国防軍化が打ち出されている。] 】
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