正さん日記

世の中思いにつれて

靖国参拝の安倍首相に、中韓抗議、米も失望

2013-12-27 12:34:05 | 政治

 12月26日午前、安倍晋三首相が靖国神社を参拝した。記帳は総理大臣安倍晋三とし、神前に供える玉串料は自費で払ったとのことだ。総理大臣の靖国神社参拝については、小泉純一郎首相が参拝して以来、第一次安倍内閣を含め、今日まで歴代6首相が参拝を控えており、7年ぶりのことという。

 安倍首相は、内閣発足1年の区切りに、自身の懸案だった参拝を行ったと述べた。安倍首相の突然とも言える今回の靖国神社参拝について、国内では賛否両論、国外では、中国、韓国が猛烈に批判したほか アメリカも失望したとの声明を発した。また、EU,ロシアでも批判的な論評を発している。

 国内における容認の理由は、「首相が、自国の神社を参拝したことを、外国からとやかく言われえる筋合いはない」言った単純なものが多いようだ。しかし、先の戦争で日本の侵攻にあった中国、韓国からしてみると、日本を代表する首相が、戦争犯罪人が祭られている靖国神社を参拝するということは、戦争を肯定し、反省していないと受けて止めているからだろう。しかも、現在、尖閣諸島問題や、歴史認識で首脳同士の断絶が続いている中で、政権発足1年目を記念するような安倍首相の靖国参拝は、さらに喧嘩を広げられたと写ったのだろう。

 また、アメリカにしてみても、日本と中韓の喧嘩状態がいつまでも続くことは、東アジア戦略に支障をきたし、絶対、避けたいところを、わざわざ傷口を広げるような安倍首相の行為について、我慢の限界にさしかかっている感じだ。しかも先に、バイデン副大統領が日中韓3国を歴訪、双方に融和を呼びかけた直後だけに、怒り心頭に達しているに違いない。

 安倍首相やその取り巻きが勘違いしていることは、日本とアメリカとの関係は、日米安保条約によって固く結ばれているから、日本と中国の軋轢について、アメリカは日本の立場に立ってくれると思い込んでいることだ。

 しかし、アメリカも中国も先の大戦で日本と戦った戦勝国同士だ。従って、極東国際軍事裁判で、戦争犯罪人を罰した歴史を否定するかのような日本の一部勢力に対しては、米中が共同歩調を取ることは疑いない。

 もっと言えば、現在の国連安保理常任理事国は、5か国とも世界大戦の戦勝国であり、下手をすると安倍首相は、安保理常任理事国すべてを相手に喧嘩をすることにもなりかねない。強いてはアジア諸国を含め、今まで親日派と見られてきた国々の信頼をも失墜し、戦後、日本が営々と築いてきた世界における平和国家としての立場を失うことになりかねない。

 安倍首相の靖国参拝決行でもう1つ考えることは、安倍首相は、また戦争をやる気なのか、そうではなく、平和を求めていく気なのか、どちらなのかということだ。戦争をやる気ならば、相手を怒らせてもしょうがないが。平和を求めていく気なら、相手と仲良くしなければならない。その観点から、どうも安倍氏は戦争を厭わないのではないかと考えざるを得ない。それだけ、現在の日中関係は危うい状態だ。そう見ていないのなら、それは甘い見方だ。「関連:4月23日

 

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