横綱稀勢の里が今日から休場することになった。やはり、先場所日馬富士戦で痛めた左上腕付近の負傷が完治せず、10日目に関脇琴奨菊に圧倒され2連敗で4敗目を喫し、出場が難しくなっていた。
稀勢の里の休場は、大関時代の2014年初場所千秋楽以来2度目で、横綱になってからは初。11日目の対戦相手、関脇・玉鷲は不戦勝。4横綱のうち、鶴竜に続いて2人目の休場となった。
稀勢の里の10日目時点での4敗は昨年初場所以来で、大関31場所で4度しかなかった星勘定だ。
今場所前は、横綱審議委員会総見の稽古も休み、もっぱら平幕力士相手の稽古がやっとの状態だったが、稀勢の里フィーバーの中で相当無理しての出場も、やはり怪我には勝てなかった。
先場所、なけ無しの日本出身横綱の誕生で大相撲景気は急騰、先場所は奇跡の2連覇を達成、今場所、大横綱双葉山以来の初優勝から3場所優勝が期待され、相撲人気がさらに脇沸き立ったが、途中休場は、誰よりも責任感の強いと言われる稀勢の里が一番残念だったろう。
怪我は、全治1か月とのことなので、7月の名古屋場所には元気な姿で土俵に戻ってくることを期待したいが、それよりも怪我の後遺症が残ったまま出場し、また休場を繰り返すことの方が良くない。
まだ30歳の横綱なので、先のことを考えると怪我の治りが中途半端のまま出場することは絶対に避けなければならない。怪我の治りの状況によっては、もう1場所休んでも良い気もする。