正さん日記

世の中思いにつれて

米中もCO2削減目標検証へ前進、メキシコCOP16閉幕

2010-12-12 15:13:41 | 世界
 2013年以降の地球温暖化対策を議論する国際気候変動枠組み条約締結国会議(COP16)は、11月30日未明から、およそ190の国と地域が参加して、メキシコの都市、カンクンで行われていたが、12月11日未明、新たな対策の骨格を「カンクン合意」として採択し閉幕した。
 合意のポイントは、①先進国は温室効果ガスの削減目標を掲げる。②京都議定書を離脱したアメリカも削減目標を掲示する。③中国。インドなど新興国にも、初めて一定の削減を求める。④決議の内容が、法的拘束力のある「新議定書」となるかは不透明。⑤京都議定書延長の議論は先送り。というもので、これらの結論は、来年、南アフリカで開かれるCOP17に持ち越された。
 
 注目されたのが、2012年で切れる京都議定書の延長に反対する日本と、その延長を求める途上国との意見の対立だったが、日本は、米中が含まれていない京都議定書の単純な継続にはめずらしく反対を貫いた。
 一方、新しい国際体制づくりで最大のネックは、2大排出国の米中の対立だった。温室効果ガスの削減を国際的に検証する制度を主張したアメリカに対し、中国は主権を侵すと難色を示していたが、インドが仲介に奔走、独自の検証制度を提案し中国を説得した結果、欧米からの批判を気にしていた中国がこれを受け入れた。
 来年のCOP17で、京都議定書延長プラスアメリカと途上国の削減目標掲示になるのか、または新議定書策定になるのかは、1年先に議論が先送りされた。
 
 日本は、昨年のCOP15で、鳩山由紀夫首相(当時)が2020年にCO2を25%削減するという目標をぶちあげ大きな評価を受けたが、今回は、会議序盤で京都議定書延長反対を唱え、不名誉な「化石賞」をつきつけられた。しかし、米中との比較で、日本だけが割を食っているという見方をしている経済界が、今回のカンクン合意を評価しているというから、どんなものかと考えさせられる。「関連:2009年12月20日
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