今日は69回目の終戦記念日、正午に全国でサイレンが鳴らされ黙とうが捧げられる。敗戦から年が経つごとに段々あの戦争の愚かさ、悲惨さが風化している。
それどころではなく、一部近隣国との軋轢が深まる中で、まだ一部ではあるが戦争も辞さずという勇ましい掛け声が上がっている。
その機運と数の力によって、安倍晋三政権は特定秘密法の制定、集団的自衛権行使容認の閣議決定など、世界の戦争に加わり易い方針を進めている。
戦後69年、不戦を誓った憲法第9条が形骸化され、平和憲法はぎりぎりのところで喘いでいる感じだ。今後、憲法改正派がもう少し増えてくれば、自主憲法と称して第9条を葬り、戦争ができる国にするための憲法改正が行われるかも知れない。
歴史は繰り返すと言うが、戦争を経験しその惨たらしさを実感した人たちが少なくなり、戦争を知らない戦後生まれが増えてくると、どうしてもナショナリズムが勃興し、戦争に対する抗体が薄れ、勇ましい戦争に無我夢中になり易い。
現在の国会議員は90%が戦後生まれで、与野党問わず、いわゆる非戦を心に刻むハト派がぐっと減っている。それだけ、戦争に陥り易い環境が復活していると見なければならない。
だからこそ、終戦の日に当たり、先の戦争の歴史を振り返り、その無謀さと敗戦の惨たらしさをあらゆる手段を駆使して、戦後生まれで戦争を知らない人々に伝えていかなければならない。