湘南ファイブ通信

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日米安保・自衛隊問題で、注目すべき日本共産党志位委員長の発言

2013-10-12 09:14:01 | 憲法問題
日米安保・自衛隊問題で、
注目すべき日本共産党志位委員長の発言
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10月6日付けの赤旗新聞に、5日にBS朝日テレビで放映された日本共産党志位委員長とジャーナリスト田原総一朗氏 村上裕子アナウンサー、朝日新聞星浩氏との対談の記事が掲載されていた。最近の政局の諸問題について話し合われていたが、中でも日米安保、自衛隊問題に付いて志位委員長の発言が注目される。

対談の中で行われた日米安保・自衛隊問題に関する志位委員長の発言は、次のようなものであった。
(赤旗新聞より転載)
村上 共産党の思い描く自衛隊はどういうものですか。
志位 私たちは、日米安保条約をなくすべきだといっています。アメリカいいなりの枠組みですから。(日米安保条約を廃棄し)日米友好条約に代えようという展望を持っていますが、安保をなくしたときに自衛隊もー緒になくそうという立場ではないのです。私たちが参加する政権ができたとしても、自衛隊はすぐにはなくならない。「安保をなくしたい」と思っている 人でも「自衛隊は必要だ」と考える人が多いでしょうから。憲法9条との関係というと自衛隊は違憲の軍隊です。国民合意で、自衛隊を一歩一歩軍縮していく方向にすすみます。
田原 最後はなくすの?
志位 最後は解消します。自衛隊を無くす場合は、私達の参加する政権が、外交の力によって世界とアジアとの関係で平和的な関係をつくる。北東アジアの平和的情勢も成熟する、国民のみんなが、田原さんのような人を含め圧倒的多数が、誰でも[自衛隊なくても安心だ」というときになって初めて解消の手続きをとります。

対談で、志位氏の発言のポイントは次の2点にある。
①、日米安保条約を解消する。しかし、安保を無くしたら自衛隊も一緒に無くすのではなく、自衛隊は残す。自衛隊は9条を堅 持し、国民合意の下に一歩一歩軍縮してゆく。
②、自衛隊は平和外交を進め、国民の圧倒的多数が「自衛隊は無くても安心だ」と言うときになって初めて解消の手続きをとる。
志位委員長の言わんとする日本共産党の立場は、安保解消、9条堅持、自衛隊による専守防衛・独立自衛、平和外交の推進である。外国に頼らない日本の自主防衛、平和外交推進の道とはなにか、その道筋がしめされている。

これにひきかえ、安倍首相は解釈改憲で集団的自衛権を認め、日米安保体制を強化し、これまで以上にアメリカに頼った防衛・外交を進めようとしている。安倍首相は自主憲法制定などと戦後レジュームからの脱却等と言いながら、アメリカに沖縄や日本本土に多くの基地を提供し、肝心の日本の主権が侵されている安保体制については、さらに集団的自衛権行使の容認などによって、兵隊までもアメリカに提供しようというものである。安倍首相がすすめようとしている道は、対米追従の戦後体制の脱却どころか一層対米追従を強めようとする道に他ならない。

戦後68年、今後の日本の進むべき道として、安倍首相の様に、憲法改正、集団的自衛権容認、安保体制強化によって対米従属を強めるか、志位委員長の言うような安保解消、9条堅持、専守防衛、独立自衛の道を進むか、日本国民は、改めて考え直す時機に来ているのではないか。対談における志位委員長の発言は、今後の日米安保、自衛隊のあり方を考える上で重要な問題提起となっている。