今回はちょっとまじめな話です。
今年、ご高齢の女性の確定申告書を作成したのですが、配偶者が
10年ほど前に亡くなられているため、寡婦控除を適用しました。
申告書作成のプログラムで、寡婦控除の種別を選択しようと思って
クリックすると、死別、離婚、生死不明の次に『未帰還』の文字が・・・。
会計事務所に勤めて15年になるのに、確定申告は16回目なのに、
申告書にこの文字があることに、今まで気付かなかったなんて!
未帰還というのは、太平洋戦争で日本軍に従軍して海外に出征
していて、様々な理由でまだ日本に帰ってきていない、という意味です。
たぶんほとんどの方は亡くなっているのでしょうけど、日本は戦死の
確認方法が雑だったので、他国よりこういう状態の人が多いようです。
ためしに申告書を持って、向かいの席の同年代のおじさんと、少し
年下の同僚にインタビューしてみましたが、どちらも「行方不明の人?」
という答えでした。
戦争はみごとに風化しているようです。
選択肢にあるということは、これを選んでいる人がまだいるのでしょうか。
ちなみに私が『未帰還』を知ったのは、戦場で心を病んでしまって、
体は日本にもどってきているけど、心は未帰還という人たちのことを
書いた本を20代の頃に読んだからです。
夜中まで仕事してるか、飲んだくれてるかだけの20代だと記憶して
ましたが、こんな本も読んでましたねー。
平和ボケもある意味いいじゃないか!と思っております。
とりあえず平和だということですから。
>体は日本にもどってきているけど、心は未帰還…
アメリカでもベトナム戦争で心を病んでしまった人、イラクから戻って立ち直れない人が多いと聞きます。戦争は本当にイヤですよね。
今日靖国神社のある九段下に行きましたが、軍歌が流れる街宣車を見て「戦争したいか!」とむっとした自分がいました。
今きな臭い政府があり、許せない方向に向いているのを感じながらも、何もしない自分がいます。子どもが生まれたとき「私はこの子を絶対に戦場には送らない。何があっても戦う」と誓ったことを思い出します。
そうですよね、平和を大事にしなくちゃね。
↑かおちゃんの真面目なブログに真面目にコメントしました。でも本心ですよ。
確か数年流れていたはずだと思って捜してみましたが、ちょっとソースが見つかりませんでした。
帰還が遅れたため、自分のお墓や位牌と対面した帰還兵もたくさんいたそうです。
生まれてから苦労らしい苦労をしてないだろうと思われる今の総理大臣は、「もし太平洋戦争があったとすれば・・・」などと言いそうだよねえ、と家で話しています。
なし崩しにいろいろなことが進んでいきますが、これはヤバイと思っている人は少ないのかしら?
せめて時々はブログで話題にしていきましょう。
一般人も入りますよ。